「ピアノで歌う」弾き方
歌だと感情込めて抑揚をつけながら歌えるのに、ピアノとなるとなんだか棒読みしているような演奏になってしまう・・そんなことはありませんか?
以前に、フレーズをどう弾くと良いかについて書きました。
フレーズはスラーで表されていることが多いです。
今回は、そのフレーズから次のフレーズへの繋ぎ方についての記事です。
まずは例として一つの文章を読んでみましょう。
「ショパンは繊細な心の持ち主です。
しかし彼には情熱的な一面もありました。」
もし、上の文章を綺麗に音読する練習をするとしたら・・
「ショパンは繊細な心の持ち主です。ショパンは繊細な心の持ち主です。ショパンは繊細な心の持ち主です。よし!次に・・しかし彼には情熱的な一面もありました。しかし彼には情熱的な一面もありました。しかし彼には情熱的な一面もありました」
と練習しますよね。
これはフレーズの練習です。
ではフレーズの繋ぎ方の練習とは、
「持ち主です。しかし」
この部分をどう表現するかの練習です。
どんな抑揚をつけて読みますか?
持ち主です。の後の「しかし」はちょっと声色を変えませんか?
これがピアノでも同じことが言えます。
この楽譜を見てみましょう
フレーズの終わりがファで終わって、次のフレーズの始まりは5つも音が上がったドから始まります。(シンプルにお伝えするため調性的なことには触れずにいきます。)
テンションは・・上がってる?下がってる?
音があがれば基本的にはテンションは上がる!強くなる
音が下がっていけばテンション下がる・・弱くなる
のように捉えてもらうと良いです。
ということは、
ファは少し静かに落ち着いた音の強さがいいですね。花瓶をテーブルに静かに置くようなイメージ。
そして、次のドは少しだけ強めに、元気が感じられるような入り方で弾きましょう。
ここで一つ注意なのは、唐突に突然強くしないように!アクセント記号はついていません。
前のファからのつながりを感じられる程度の音の強弱にしましょう。
手の動きでもちょっとイメージを膨らませましょう。
ラーファと歌いながら手でおにぎりを握るように手を優しくギュッと握り合って、、
次のドーで握っていた手を解放して花が咲くようにパァーッと広げてみましょう。
どんな音で弾くとそのようなイメージの音になりますか?
これが表現の練習の第一歩!
実際にメロディーを歌ってみる!
なんだったら歌詞を自作しちゃう!
そうすると音を強くしたいのか、弱くしたいのか、明るい音なのか暗くしたいのか・・色々なイメージが湧いてきます。
このような表現的な練習も必要ですが、フレーズ部分だけを練習することが多く、次への音がなかなか指がいかないというテクニック的な問題を抱えている人も多く見られます。
フレーズごとに演奏が止まってしまう・・
フレーズとそのフレーズの繋ぎ方の部分を取り出して練習してみましょう!