『凪いでる海へ行こうか』
私の代表作とされている作品です。
たまたま自殺予防週間だと知って、2017年9月10日に書き始めました。小説投稿サイトで発表。
2020年に電子書籍版をAmazon Kindleで公開しています。
2023年11月現在、本編を文庫本(非売品)で出版。
2024年12月、他媒体で公開するためAmazon専売状態(KDP)を解除しました。
2025年、改訂を予定しています。
2025年夏頃、文学フリマに持って行くため製本計画中。ページ数の関係で、前後編に分ける予定です。表紙デザインを変えるかもしれません。
評価 ★★★★★(6)
レビューコメント 2件
ほとんど宣伝していないのに、興味を持って読んでくれている方がいて嬉しいです。男性の方からの感想もいただいています。
あらすじ
夏休みの最終日。姉の婚約者が突然自殺してしまった。
愛する人の死。動機はわからない。
周囲に疑われ責められて、姉の心が壊れていく。
やがて鬱になり、繰り返す自殺未遂。
急激な気分の上昇と下降。双極性障害と診断される。
娘の病気をなかなか受け入れられない両親。
妹である主人公は、姉を支えるため全力を尽くそうとする。
どうしたら支えてあげられるんだろう。
悩みながら向き合おうとする高校生の妹と、妹に感謝しながらも死への誘惑に抗えない姉。
果たして主人公の努力は報われるのか。
そして、姉の婚約者が自殺した理由とは。
抱くようになった夢、そして切ない恋。
これは二人の成長を綴る、姉妹の青春物語。
文庫版あとがき・改
生きることが苦しくて自殺したい。なのに、他の誰にも死んで欲しくないと思ってしまう。相反する気持ちをそれぞれに抽出して描いてみようと思いました。
死への誘惑を抱える姉を死なせたくないと、必死で支え奮闘する主人公。
支援者としての悩みや不安、両親の無理解に悩みながらも、献身的に真っ直ぐに姉のことを想っています。
頼れるのは、医療者として姉妹を見守ってくれている主治医の先生。
しかし、これは闘病をメインとした小説ではありません。
姉妹の青春の物語です。
主人公は、進路に惑い、友情に悩み、恋に焦がれて、普通の女の子として生きています。病気の姉がいますが、人生の全てを献身に捧げているわけではありません。
自分の人生を生きること。それが支援する人間にとって一番大切なことです。
姉の運命が狂いだした出来事と、主人公の前に現れた転校生。
想わぬきっかけで解けてしまう謎。突きつけられた残酷な真実。
いろいろ盛り沢山なので、どうか楽しんでいただけると幸いです。
もちろんこれは実話じゃありません。
発表当時から実話だと誤解されることが多かったのですが、本当に不思議。
ありがたいことに、この作品を好きと言ってくれる人もいます。
全身全霊で感謝しています……!
これからもひとの心を揺さぶるような作品を書いていきます。
どうぞよろしくお願いします。
荒波に苦しむ全ての人たちに、凪の時間が訪れますように
2024年10月10日 結城奏
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