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明日への手紙を書いてみる②@会社辞めたいループのワーク③

では、早速書いてみます。

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Nさんへ。

こんにちは。ご無沙汰しています。
お元気にされていますか?
私があの会社を辞めてから、もう7年が経ちました。
色々あって、また転職活動をすることになりそうです。

Nさんと一緒に働いたのは、たった3年という短い間でしたが、
Nさんの存在は私にとってのオアシス、心の救いのようなものでした。
Nさんのおかげで、つらいことも乗り越えて来られました。
先輩とぶつかって別部屋で泣いてしまった時も、優しくなぐさめてくれましたね。
けど、その先輩の悪口は決して言わず寄り添ってくれました。
そういうところも好きでした。


Nさんは自分のことを、「うまく立ち回っていてずるいだけ」とよくおっしゃっていました。
たしかにそうなのかもしれません。
Nさんなりに、色々思うこともあったと思います。
でも、それを見せない所に大人のふるまいを感じましたし、
そのずるさを超える人としての心の温かさがありました。
それも作りものかもしれないけど、Nさんにならだまされてもいいです。

Nさんはあの時40代後半だったかと思いますが、本当に笑顔が素敵で上品で美しくて、言葉遣いもきれいで、20代だった未熟者の自分にも一人の人間として敬意をもって接してくれて、本当に女神のような人でした。
気持ち悪くてすみません。
自分から人の悪口は言わず、でも私の愚痴は聞いて、寄り添ってくれましたね。Nさんになら耳が痛いことを言われても、素直に受け入れられました。
それは、Nさんが私という人間を認めたうえで言ってくれることが伝わっていたからだと思います。
Nさん信者だったのかもしれませんが(笑)

会社を辞めた後色んな職場でいろんな人に出会ってきましたが、Nさんほど人間ができている人はなかなかいませんでした。Nさんは、童話「北風と太陽」のまさに太陽みたいな人でしたね。
人の心を動かすには、きつく冷たく叱責するのではなく、太陽のような心で温かく包み込むことが大事なんだと気づかされます。
命令で人の心は動かない。
私の好きな漫画のセリフでもあります。

信頼していなかったり、好きじゃない人から理不尽なことも含めて注意されると、口だけは「すみません」と言いますが本心は全然反省してなかったり腹が立ってストレスがたまっていたりします。
でも、Nさんのことを尊敬・信頼しているので、何を言われても受け入れられるのだと思います。自分の背中で見本を見せてくれていましたものね。もちろんNさんも常に100%本心ではなくて、作っている笑顔もあったでしょうが、たまにちらりと見せてくれる人間らしい本物(あれが偽物なら女優の才能がありますよ)の笑顔になんども励まされました。
私もNさんのような40代、50代になりたいと思いました。
今もその思いは変わっていません。

私はあれから成長しているのでしょうか・・・?
今でもNさんに相談したいことがたくさんあります。
でも、もし今後Nさんにお会いすることがあった時、恥ずかしくない自分でいられるようになりたいです。
具体的にどうなると言われると難しいのですが、そうですね。。。
Nさんの笑顔には到底及びませんが、年齢を重ねても愛嬌の良さは見習いたいと思います。
私は笑顔=媚びることと心のどこかで思っている節があって、なかなか自然な笑顔を作ることが難しいんですが、相手のいいところを見て、時には割り切って演じていくのも大切なのかもしれません。
あとは、その人柄の良さからにじみ出る美しさを私も見習いたいです。
そして、大人っぽさと柔軟性のバランス感覚。
Nさんにふさわしい人間になれるよう、精進していきたいと思います。

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ふう。。
言っておくが、これは恋愛感情ではない。
客観的にみると大分気持ち悪いが、本当に敬愛していた。
よくテレビの強豪部活のドキュメンタリー番組とかで、
鬼コーチが強い言葉で怒鳴ったり叱責しても、「ハイ!!」と真剣にうなずく中高生を他人事のように見ていたが、まさしくそんな気持である。
崇拝・尊敬している人からの助言なら多少厳しいことを言われても受け入れられるのである。
「何こいつ?」と思っている上司とかにぐちゃぐちゃ言われても腹が立つだけである。
それを思い出させてくれた。

「部下が全然言うことを聞かない」「反抗して言い訳ばかり、他責ばかり」と嘆く上司は多いだろうが、言うことを聞かせられないのは上司の力量が低いせいである。部下を他責だと責める前に、自分が部下に他責思考をしていることを忘れないでもらいたい。
もちろん本当にヤバい部下も多少はいるだろうが、自分の指導を改善せず部下のせいばっかりにするのはいかがなものか。違う上司のもとに行かせて、彼・彼女らがコロリと態度を変えて結果を出すようになったら、それはもうあなたのマネジメント力が低かったという何よりの証拠である。

この手紙を書いたときの気持ちだが、やはり当時を思い出して懐かしく、感謝と愛の気持ちにあふれた。本当に、どんな人と働くかは大事だなと思った。こんな自分に優しくしてくれてありがとうございます、という気持ちだ。私はプライドが高くそれでいて大した才能もない未熟者で、人に頭を下げろと言われて下げるのは苦痛だが、このような敬愛する人の前では自然に頭が下がり謙虚になれるのだなと思った。

どんな自分になりたいか。。は、適当ではないけどいい言葉が思いつかなくて、うまく書けなかった。Nさんのようなできた人間には一朝一夕でなれるものではない。どうしたらなれるかもわからない。でも、爪の垢ほどでも彼女に近づこうとすることが自分の成長につながるのは、まちがいない。

成長した姿で、またNさんにお会いできることを楽しみにしています。

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