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季節と暮らし。

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季節や時間の移ろいを大切にしていきたい。そんな想いでいつもより少し丁寧に『時』を感じてみた生活の記録。
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#エッセイ

家の中にも、春の訪れを。

2月も下旬に差し掛かり、また少し、季節の移ろう音が聞こえてくるようです。 昨日より二十四節気では『雨水』という季節に入りました。 雪解けが始まり、大地に水が染みわたるこの季節は、農耕の準備を始める目安となっていたそうです。 もうすぐ春一番が吹き抜け、鶯のさえずりと共に、本格的な春を感じ始めることができそうですね。 家で作業をする時間が多いので、部屋にも春っぽさを取り入れてみました。明るくはつらつとした色合いが、心に元気を与えてくれます。 花屋さんに行くと、学生時代にアル

東京の雪から、江戸に想いを馳せてみる。

今朝はとても冷え込んでいて、布団から出るのに一苦労。 カーテンを開けてみると、家々の屋根に雪が降り積もっていました。 東京の雪景色だ! 上京して4度目の冬となりますが、ここまで雪が積もった景色を見たのは初めて。 悪天候で苦労された方が大勢いるかと思いますが、不謹慎にも、私は少し感動を覚えてしまいました。 しかし、雪国育ちなので ”雪で滑ることの危険性” もよくわかっているつもりです。少しの雪でも、冬用タイヤではない車で走る怖さを思うとぞっとしますし、冬靴じゃないと滑るの

冴ゆる夜に、在りし日を思う。

昨日から二十四節気では『大寒』という季節に入りました。 一年で一番寒さが深まる、二十四番目、最後の節気です。 二月四日の立春から季節は春に向けて動き出すので、冬を味わえるのもあともう少し。 この時期はどうしても寒くて少し家にこもりがちになるので、春が恋しい気持ちにもなりますが、 冬がもたらす厳しい寒さがあるからこそ、春の訪れに大きな喜びを感じられるのだと思うと、冬と春、陰と陽、どちらも必要なのだと改めて実感させられます。 「冬」という言葉で、ひとつ思い出したことがありま

ほっこり、あたたか、母の粥。

寒さがさらに深まり、冬の厳しさをよりいっそう感じ始めるこの頃。 昨日より二十四節気では「小寒」という季節に入りました。 これから「大寒」を挟み「立春」へと姿を変えていく自然の移ろい。冬を楽しみつつ、ぬくもりある物たちへ感謝をしながら、暖かな春の訪れを待ちたいものですね。 そして本日1月7日は最初の五節句にあたる「人日の節句」です。 栄養満点の春の七草を使った「七草粥」を食べ、一年の無病息災を祈る日としてもよく知られています。 我が家でも毎年この日は朝食に「七草粥」をいた

冬のはじまりは、静かで穏やかな心と共に。

まだ暖かさが残る空気の中に、少し冷たい澄んだ冷気も混じり始めた今日この頃。二十四節気では昨日から「立冬」という季節に入り、暦では冬がはじまりました。 実家のある北海道では、もうイチョウの葉が落ち始め、いよいよ冬の景色に移り変わるようですが、私が住む東京ではようやくほんのり葉が色づき始めた頃。見ごろは11月下旬でしょうか? 外に出るたびに木々の色が移りゆくさまを楽しめる、歩くのが楽しい季節です。 久しぶりにお花も飾ってみました。 少し冷たい色彩のブーケで冬の到来を祝福。

四季を想う、祖父を想う。

「日本に生まれて良かったな」と、ふと思うのはいつも季節の変わり目。(皆さんはどんな時にそう思うでしょうか。) 一年の中で四つも季節があって、色づく花が変わり、木の葉の色が変わり、虫の音や鳥の声、香りや肌で感じる気温も変わり、私たちが生きるためにいただく食べ物も時の流れと共に移り変わります。 こんなに多彩な変化を楽しめるのは日本ならではかなと思うので、日本に生まれて良かったとつくづく思うのです。 どの季節が一番好き?とたまにそんな話にもなりますが、正直私は一番を決められま