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すぐ、ではない背景

こんにちは。きっかけアクセサリー作家の、音海奏乃です。

今日は金曜日、音海奏乃が感じたことや思ったことを書いていく、かなののことば、かなのわーずの日です。

さて、今回は決断についてのお話。

あなたはすぐに、決断が下せるタイプですか?

即決の背景

私、音海奏乃は、決断がとても早いタイプ。悩む時間はあまり多くありません。

自分の将来に長いこと影響を与える場合など、特定の条件下においてはその限りではありませんが、基本的には即決です。

即決というのは、感覚で生きているような印象を与えます。

確かに、何かを決断する時、自分の気持ちを優先するので、それも一理あります。まずは自分がどう思うか、瞬間的に判断します。しかし、それだけがすべてではありません

細かく記憶するタイプの人間なので、買った時や使ったときの事、場所、誰といたかなどを結構な確率で覚えています。言われたことも例外ではありません。一つ一つの記憶があるので、物を通してたくさんの記憶がよみがえります

けれど、それはそれ、これはこれ

ものを見た時に、そういう記憶が出てきても、これからの私に合うのかどうか、それを基準に、使うことがなさそうなら手放します。その時間は最短で1分くらい。

自分が、これからもそれを使い続けたいか。目指す姿にそれは似合うか。それを持っていることで気分は上がるか。

総合的に考えながら、即決していける私に対して、家族は反対のタイプでした。

じっくり向き合う背景

家族は、じっくり向き合うタイプで、なかなか手放す作業は進みません。買うときは、一目見ただけで値札も見ずにお会計へ行くのに、手放す作業だけは、カタツムリよりも遅い

そのため、同じゴール、例えば段ボールを3箱から1箱にする、なんて目標を立てても、進み具合が全然違う。だから、なんでそんなに遅いんだと文句を言ってしまったことがあります。

彼女が言うには、「踏ん切りがつかないとダメ」だそうです。私が数分の間に行う決断が、彼女はその3倍くらい時間の要する。その背景は、こうでした。

物を見て、いろいろな思い出が出てくるまでは一緒なのですが、そこからさらに深く思い出します。

家族はこういう思いでこれを買ってきた、とか、こんな苦労をしていた時に来たものだ、とか。その光景は、あの時そこにいて、見て、聞いて、感じていた私にしかわからないんだ、と。

だからでしょうか、彼女はよく「仕方ないよね」と言います

私は手放すことを強要しているのではないのですが、なぜか必ず、仕方ない、と言ってしぶしぶといった感じで手放します。しまう場所がないから、もう着られないから、仕方ない。

物を手放す。それが例えもう使えなくても、自分の心に残っている感情を、光景までも、一緒に手放してしまうようで、寂しいと言いながら片付けています。

私には、そういう考え方が不得意なようです。着られなくなったものは置いておいても場所をとるだけ。なら、早く手放して、今の自分に似合うものや必要なもので満たしたい。

だから、彼女の考え方には半分まで、共感できますが、残りはわからないままだと思います。

どちらが正解ということはありません。ただ、目標を早く実現したい思いと、懐かしみながら進めたい思いは、どうも平行線をたどり気味です……。

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その溝の深いところで

お互いにその考えで長い間生きているので、きっと一生かけてもこの溝が埋まることはありません。

おまけに、年齢差というものもあります。私は、まだこれから続くであろう人生を、よりよく、充実させていきたい。でも彼女は、残りの人生を、思い出も大切に抱えて生きていきたい。

年齢の差は絶対に覆せないものなので、そこはもう何も言えません。けれどある日、ふと気が付きました。

根本的な思いは同じなんだな、と。

より早く目的を達成したいのに、どうしてわかってくれないんだろうと思っていたある日。私は、「それが何のためか」ということを整理して説明しようと思いました。

私が早く目的を達成したいのは、それが達成できれば、家族にとって快適な空間になるから。つまり、家族が大切だからです。

一方、彼女がゆっくりとことを進めるのは、「今まで一緒に生きてきた家族が大切」だから。苦楽を共にした、家族が、その思い出が大切だから、ゆっくり、確かめるように進んでいく。

どちらも、「家族が大切だから」という点は共通しているのです。

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会社でいう、理念のようなものでしょうか。それはどちらも同じだとしても、取り組み方は会社ごとに違います。CO2削減を目的にしても、車を変えるのか、燃料を変えるのか、対策方法はそれぞれ。

それと、同じことだったようです。「家族が大切」という、心の奥には共通した思いがあります。でもそれを、勢いよく進めるのか、少しずつ進めるのかは、人それぞれなんですね。

溝は完全には埋まりませんが、なんだか底が一緒だとわかって「同じ地面を掘っていたんだな」と分かっただけでも、よかった気がします。

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今回は、家族とのちょっとしたやり取りから気が付いたことを書いてみました。

もし、皆さんも「自分とは全く合わない!」なんてことがあったら、完全に否定するのではなく、「そういう視点もあるのか」と冷静になれると、何かヒントがあるかもしれませんね。

けれど、いつもの通り、音海奏乃とのお約束

無理してはいけません。

自分を曲げてまで、苦しんでまで、何かを遂げる必要は、ありません

適度、という言葉を胸に、流れを見ながら進みましょう

きっかけアクセサリー作家

音海奏乃


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