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片づけは得意ですか?

こんにちは。きっかけアクセサリーのお店カナ・ノワール堂、店主の音海奏乃です。

突然ですが、あなたは片づけ、得意ですか? 時間がかかる方もいれば、物をうまく移動させたり隠したりするのが得意な方もいると思います。

そんな、片づけのお話です。

整理整頓が得意

子供のころから、机の上をきれいにするのが大好きでした。教科書は見栄えよく並べて、文房具は取り出しやすい位置に、絵の具セットなど学校で使うものは決まった場所に置く。そうするとすっきりして、いつでも自分のスペースがここにある、という感じがして、とても好きでした。

机以外にも、洋服やアクセサリーなど、基本的には収納そのものが大好きで、自分なりに工夫しては、整理して、ということを趣味と呼べそうなくらい、楽しんでいました。しかし、私以外の家族はどちらかというと片づけは苦手なほうでした。片づけが苦手なだけならまだいいのですが、厄介なことに"目で買う"というのを如実に表した人たちなので、物が増えていくのです

特に、状況が一変したのは、介護が始まるようになってから。家族は物を増やすわ、整理整頓は追いつかないわで、どんどんと自分のスペースが侵略されて、ついには完全封鎖、触ることすらもできなくなってしまいました。幸い、ハンドメイドに関するものは仕事道具ということで先に避難させていたのですが、それすらも何か物をどかさないと取れない始末。自分のスペースがなくなり、自由もなくなり、どんどんと狭くなっていく家を見ては、毎日泣きそうな思いでした

目で買うか、頭で買うか

さて、ここで皆さんに質問です。あなたは物を見たとき、目で買いますか、頭で買いますか?

よく、収納や掃除関係の本を見ていると、整理整頓の前に、ものを増やさないということが大前提として書かれていることが多いです。まぁ、人間だれしも感情を持っているので、ついつい衝動買い、というのはあると思います。

「あっ欲しい、これ買おう!」

そこにあったから、つい。それは、目で買っている証拠です。必要なものではなく、それがすでに在庫のあるものや代替品、類似品ばかりあるようなら、なおさら。でも、欲しいと思って買ったのだから、心は満たされているはずです。その瞬間は幸せですね

「あっ、欲しい、でも機能性や在庫は?」

欲しいと思っても、一度冷静に状況を分析する余裕がある。その場合は、頭で買っていることになります。必要な理由、得られる効果など、論理的にいくつかの選択肢で比較しながら買うと、ダブりやロスは少なくなる傾向にあります。ただ、考えすぎてチャンスを逃すこともしばしば。あの時買っておけば、なんて後悔して、悲しみに暮れると心は沈みます。お気をつけて

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すごく欲しかったもの、心から求めていたもの。そういうものに出会った場合は、四の五の言わず買ったほうがいいでしょう。だって、死に際に「あれを手に入れられなかった」と後悔したくないですよね。そうはいっても、直感的な人と論理的な人では分かり合えないよ、と思うかもしれません。私も、家族と片付けがうまくいかず、悩んでいた時期があるので、よくわかります。

ものを増やすこと、というよりは増やしすぎること、をやめましょうと書かれているのを見て、このままではいけないと思っても、本人たちに悪気はないのです。むしろ、「みんなで食べようと思って」とか「こういうシリーズも出たらしいんだ」と、幸せを共有しようとしてものを増やしてくれる場合もあります。だから、それをやめさせるのは至難の業。なんていったって、三つ子の魂百まで、ですから……。

ちょっとでも進むために

片づけをするコツは、世の中にあふれています。整理収納アドバイザーという資格もあるくらい、いろいろな人がいて、その人たちの数だけ片付けの方法があります。

つまり、Aさんから見てBさんは片していないようでも、Bさんにとってはその状態が"片付いている"状態なのです。ということは、家族などの片づけた結果が大して変わっていなくても「そこまで進めた」という事実を冷静に見て、数字で評価するとお互いにまぁ納得できます。大事なのは、「まぁ」という部分です。完璧を求めると、お互いに切ない思いをしますからね

具体的には、書類を100枚ため込んでいた人が、整理して80枚に減らした。その中には、客観的に見ていらなさそうなものもまだ含まれているし、対して減っていないように見えるし……。ストップ! ここで、見るべきは減った枚数です。80枚くらい減らしたら、すごく片付けた感じがします。でも、20枚でも減少は減少です。そこには明らかに新しいスペースができています。だから、「それだけしか片せなかった」と落ち込むのではなく、「20枚も減らせたんだな、やったぜ」くらいの気持ちで、進んだことにフォーカスするのです

また、取り掛かるときには仕方なくやり始める方が多いですよね。そんな時はぜひ、以下の手順を試してみてください。

事実の確認→達成できそうなビジョンを共有→具体的な手段の共有→実行

例えば、洋服が大好きで、たくさん買ってしまう人がいるとします。その人は、洋服を持っていることが好きなので、なかなか洋服を減らすことはできません。そういう人に、「邪魔だから捨てて」とは言ってはいけません。誰だって、自分が大好きなものを捨てろと言われたら嫌ですよね。その時点で、やる気が失われます

そういう場合はまず、事実を確認します。「クローゼットに入りきらない洋服、意外と多いね」そうだね、と相槌が返ってくるくらいの、軽く俯瞰した事実でいいんです。入りきらないということは、片付けないと、と思ってくれたら御の字。気づいてくれなかったら……涙。

次に、目的を共有します。「部屋に散らかる洋服が、クローゼットに入ったら部屋が広くなるよね」など。さらに、そのための手段を考えます。「クローゼットの引き出しを、3段から2段にしてみる。空いた1段に、散らかっている分を入れる」などなど。

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この流れがあると、「なんで片づけているんだっけ」とか「片づけるなんて無理だったんだ」という気持ちになりにくくなります。具体的な目標があることで、現状と比較しやすく、冷静な視点を保てるのです。「実はこの服、もう1枚予備があったから、古くなったほうは手放してもいいかな……」なんて気持ちになってきたら、そこからはあなたのペースで進めてくださいね。

捨てる、ではなく、手放すと

捨てるも手放すも、一緒でしょ? 似たようなものじゃない。そう思う方もいると思いますが、意外と大きな差があります。

あなたが使っているそのコップ。それを捨ててください。

こういわれると、なんだか大切にしていたものを雑に思われている感じがしませんか。捨てる、というと、どうしても袋で縛って、ごみとして出して、というイメージが湧きます。いいイメージというよりは、後ろめたさや、汚い感じなど、マイナスのイメージが浮かびませんか。では、手放すではどうでしょう。

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あなたが使っているそのコップ、手放してください。

飲み物を飲んでいる方は、持ち上げた状態で手を放すと事故につながりますので気を付けてくださいね。冗談はさておき、物理的に手を放すのではなく、ここでは心理的に手放すお話を。手放す、と聞くと、手からそっと離すイメージですよね。ちなみに離すは距離、放すは開放を意味しますので、"あなたのもとから解放する"という感じに。難しいことは割愛しますが、解放されたものは、自由になります。そうすると、次にそれを愛してくれる人に、場所に、出会えるかもしれませんね。こう聞くと、マイナスのイメージは減りませんか

だから、片付けの際にはぜひ「お世話になったものを自由にする」くらいの気持ちで、「きっと次の人や場所に出会える」と思って、リサイクルショップやフリマアプリ、オークション、環境事業局(持ち込みやリサイクル場所があるところ)、フリマイベントなどなど、「大切にしていたものがまた誰かの役に立てる」場所へと送りましょう

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時間がないときは、もちろん捨てるのも選択肢の一つです。そうすれば手っ取り早くスペースが空いて、家は広くなります。もしも、今は使っていないけど、捨てられない。でも、ここで眠らせておくのは……という物があった場合は、そういった選択肢もありますよ、とお伝えしますね。そうすると、手放した人も、それを迎え入れた人も、そして物たちも、なんだか幸せそうな感じがするのです。持続可能な社会、SDGsの一環としても、始められますね。

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今回は、片づけについて私なりのコツ(?)をまとめてみました。きっと、片づけに悩む人はいると思います。そういう人たちの選択肢になれたら幸いです。

きっかけアクセサリーのお店カナ・ノワール堂

音海奏乃

お試しさん



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