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お母さんたちが「すみません」と思わない社会になればいいのに

帰りの飛行機に乗ると、前の座席に2才くらいの男の子とお母さんが座っていた。

子供好きな私は、小さい子が前で嬉しいなと思っていて。

とってもおとなしかったその子、いざ離陸すると、いつも違う感じが怖かったのか、始終大泣きしながらお母さんの手を引いてどこかに行こうとしていた。

その様子すら可愛いなと思って、私の横を通っていく男の子を、変にならない程度にちょくちょく見ていたのだけど、お母さんと目があうと、すごく申し訳なさそうに「すみません…」と伝えてくれた。

「全然です、可愛いなと思って」と伝えるものの、お母さんの曇った表情は変わらず。

最後、飛行機から降りる時にも、もう一度「すみませんでした」と、私に伝えてくれたのだった。


普段と違うことが分かり、怖がるその子は頭がいいのだろうなと思うし、でも、お母さんは動こうとするその子に対応するのは大変なのだろうなと思うし。そんなことを、上手くは言えなかったけど、お母さんにも伝えたのだけど。

なんて言ったら、そのお母さんの気持ちが少しは楽になったのかな、と思う。

確かに、子供が苦手な人は、大泣きするその子を迷惑に思うのかもしれないけれど、その子も、泣くことによって自分の気持ちを一生懸命伝えていて、お母さんも一生懸命それに対応していたのだから、申し訳なく思う必要はない、と私は思う。

小さい子どもやお母さんに対して、世間は冷たい、と言われている。あのお母さんも、何か嫌な経験をしてきたから、「すみません」だったのかな。


私にできることはなんだろう、と思うし、お母さんが「すみません」って思わないような社会になればいいな、と思う。

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