メンタルクリニックの主治医が変わってしまった話

 メンタルクリニックに通院し始めて十数年。ずーっと同じ先生にお世話になっていました。
 年齢は50代くらいの男性。髭男爵のルネッサンスのかたによく似ています。サブカル知識に長けていて、教えた覚えはないのに私がちょっとピンクな同人誌を書いていることも知っています。なんで知ってる!?
 メンタルは医者ガチャから始まると言われたりもします。私はSSRを引いたな、と言えるくらい相性もよく、症状もゆっくりではありますが改善していきました。

 そんな先生が、昨年末に病院を退職しました。
 退職の話を聞いた時は人生で一番ひどい抑うつ状態で起き上がることも難しく、泣きながら病院へ行き、自分のことを話すのが精一杯で、退職について考えることもできなかったのですが、お薬を飲み、ひたすら寝て、冷静になってから思いました。これはやばい、と。
 今さら先生が変わる。無理だわ。何年かけてここまで話せるようになったと思うよ!?
 とはいえどうしようもありません。そして最後の診察を受け、別の先生に私の診察は引き継がれていったのです。

 さて、新しい先生との対面です。
 おじいちゃん!!!
 そう、おじいちゃんなのです。まず声が小さい。耳が遠い。これだけでかなり不安になります。
 肩書きは院長先生です。信用はできます。ベテラン中のベテランです。耳に入ってくる評判も、決して悪いものばかりではありません。
 しかし……しかし……この人に私は何を話せばいいのだろうか……。
 私の不安の源は女性特有の問題が多いです。それを話してどうこうなるとは思えない。これは偏見です。いじめや引きこもりについても、話す気にはならない。これも偏見です。
 そんな偏見だらけな第一印象ですが、実際院長先生は認知症の患者さんがメインのはず。私は……私はどうしたら……。
 結局は、体調不良の原因や心理面ではなく病状だけを告げて、処方を書いてもらうくらいしかできなかった。
 前の先生の時は30分ほどの診察時間が、今では3分かからない。これは……大変だ……。

 ということで、先生を変えてもらうか真剣に悩んでいる今日この頃です。
 けれど私が通っている病院は院長先生以外はヘルプの先生で、みんな週一しか出てない上に予約パツパツで、それぞれの得意分野もわからない……これは……命をかけたギャンブル……。

 そんな感じです!!
 いっそのこと院長先生と仲良くなってみるかな!? くらいの気持ちなんですが、いやはや……どうなんでしょうね……院長先生に恋バナとかしていいんですか??
 たぶん私の父よりも年上なんですけど、靴を隠されて辛いのが今も忘れられないって泣いて訴えても大丈夫ですか……?
 友達がいないって泣いて平気ですか……?
 わからない……
 なんてこった……
 とりあえず何回か診察を重ねてからチェンジを頼むか考えよう……
 院長先生……これからよろしくな……

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