【東大院試】とにかく乗り切る!英弱のためのTOEFL対策

東大院に合格したKanaです。
今回はTOEFL対策の概要に関して書いていこうと思います!
院試ではよく70~80点あたりが一つの指標として取り上げられますが、本当に大きな壁でした。
本記事はこれまで英語が大の苦手だったが、なるべく時間をかけることなく、70~80点をクリアしたいという受験生に向けて作成しました。

研究室訪問やHPを眺めて希望の研究室を見つけたなど、これから院試対策を始めていこう!と志した受験生の参考になればと思います!


英語が苦手です・・・

 タイトルのとおりです(笑) 私も理系学生の一員(?)として陰キャかつ英語を毛嫌いする学生生活を過ごしてきました。それこそ私の所属していた学部は同じようなバックグラウンドを持っている学生が多く、温室のような非常に過ごしやすい環境が完備されていました。
 しかし、院試という一大イベントを乗り切るためには、①英語②口述試験という人生で避け続けてきた2つの困難に立ち向かわなくてはなりませんでした。どのように向きあってきたのか、その経緯とともにありのままの姿を書いていくので、是非最後まで読んでいってください。

最初に結論だけ述べておきます。

英語からできる限り逃げてきたそこのあなた!
戦略を立てて実行すれば必ずスコアはとれます!!
作戦のコツを本記事で書いていくので参考にしてください
最後の1秒まで決して諦めずに乗り切っていきましょう!!!

※口述対策については下記記事で詳細に書いたので、是非読んでください!

衝撃の事実

院試のApplication Guidelines

 院試の勉強を始めた時期に関しては、前の記事で書いたとおりです。(院試勉強のスタートと試験当日までの全体のスケジュールについては、そちらの記事も参照してください)

 年明け前後くらいの時期に募集要項を確認しました。すると、以下の記述を発見しました。

1) 外国語(英語):200点
 TOEFL iBTもしくは、TOEFL iBT Home Editionの公式スコアの提出(会場での筆記試験は実施しない。
2)一般教育科目 化学:600点
3) 口述試験:100点

東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻(修士課程)入学志願者案内など

→えええ?TOEFLのあいびーてぃーだけだと??心の底から衝撃でした。

 TOEFL iBTとは、アメリカの大学への学士入学や語学留学だけではなく、Topスクールの院進学の語学の証明にも使われる試験なのですから、TOEFLの受験層の水準は極めて高いということを意味しているからです。
 他大学院/専攻では、英弱の学生への配慮も込めてTOEICまたはTOEFL ITPのスコアを採用するケースも多くあります。しかし、本専攻はその妥協を一切許さないと突き放されてしまったのです。さて困った。
 TOEFLという試験の難易度に対して、私を恐怖のどん底まで陥れるだけの十分な客観的な指標もありました。実は、”iBT”をB1のときに受験した経験があったのです・・・

勉強前のStatus

 英語から逃げ続けた受験&学生生活だったので、それを保証するデータはもちろんいくつか持ち合わせてしまっています。というかむしろ大学で受けさせられたからというのは十分にありますね。強制力なくして、こんなドMなことは進んでやりません。実家を漁ったときに様々な黒歴史が発掘されたので、ちょっとだけ勉強前の散々たる状況を書いておきますね。

 まずセンター試験は英語は7割でした。(東大受験を騙ってすみません)B1の時のTOEICは520みたいです。得点源とよく言われるリスニングは全くできませんでした。B2のTOEFL ITPは530でした。浪人していたときに文法をかじっていたので、少し盛れています。
 極めつけは最後に受験した時のiBTですが、R15 L3!!? SWは~10でTotalは40くらいでした。このトラウマレベルの試験を再度受験しなくてはなりませんでした。もうしんどすぎます。早くやめたい。

目標点数とRumor

 このような惨状でしたが、そんな苦手で耳に入れたくない情報ほど頭に残ってしまうものですよね。TOEFL iBTに関する過去のデータや最低条件の噂がどんどん流れてきました。

 東工大院ではTOEIC 600あればスタートラインに立て、700で御の字、800あればアドバンテージになる。しかし、東大院では受験層が高いためTOEFL iBTは少なくとも80くらいは取っておかないといけない。(ライターの)友人の中には「東大に行ければどんな研究室でも良い」「とりあえずどこかに引っかかれば良い」という層もいて、40~50点台を取っていた人は結果的に第5~10志望になっていた。(趣旨)

 こっちは研究をやりたくて、外部の研究室にまで訪問して、高い金まで払って受験しているのに、ほぼ左遷される形で追いやられるのは不毛でしかないと強く思っていました。

迫りくるDeadline

 一緒に勉強していた友人は10月くらいに勉強を始めて12月くらいサクッとスコアを取っていました。私もその話を聞いて、一緒にやろうと言っておきながら英語イヤイヤ期の克服に半年くらいかかりました。重い腰を上げた頃には4月になっていました。この時点で、志望の研究室に絶対合格するという強い決意と絶対に高スコアが取れる訳がないという気持ちの葛藤でせめぎ合っていました。
 GWには中学の同窓会を控えていたので、その飲み会には絶対に英語を持ち込みたくはないという固い決意を持っていたので、4月の最終週を1回目の受験日としました。ここでコケてしまったことも想定して、6月に2回目の受験のため予備日としました。
 この時点で実質的な勉強時間としては1ヶ月弱ということが確定しました。この短期間である程度のスコアを残すためには、戦略性を持って目標を立てて実行する必要があります。スタンスとしては短期間でカバーできる伸びしろをなくし、点数をとにかくかき集め、高い難易度のものはすべて捨てるしかありません。

院試を乗り切るStrategy

目標点数の設定

 まずTOEFLの問題の温度感を把握する必要があるので、こちらのサンプル問題を見てから以下の記事を読み進めると、より実感が湧くかと思います
"Launch the TOEFL iBT free practice test"から始めることができます。 

 ある程度問題演習をして、当日の作戦は各セクションごとに以下のように考えました。

・Reading 
 文法の箇所や正誤判定は落ち着いて読めればなんとかはなる難易度(単語は時として非常に難しいものも含まれている) 
 ポイントとしては、全体像を追って設問に取りかること。もしある瞬間から回答するペースが崩れてしまって、理解が追いつかなくなると焦って拾い読みになってしまう。それを防ぐために、早めに全体orパラグラフレベルでメイントピックを押さえておく必要がある。

・Listening
 とにかくリスニングが長く先読みできない点も厳しい Topicも難しくよくわからない物も多い
 細々とした話は捨てて大丈夫(重箱の隅をつつくような設問はないに等しい)で、メイントピックやキーとなるテーマ・ワードの背景知識の理解とそれぞれの定義の把握に専念するべき
 detail questionで知らないものが出たらそれは割り切ることが重要 解答時間が押されることを最重要視すべき

・Speaking
 形式に慣れないとあれだけの短時間で内容を考えて理路整然と話すことは難しすぎる 無言にならないようになんとか工夫する 
 Lectureを踏まえる部分に関しては、Rに何が書いてあるかでLの意見がある程度予測は可能となる(すくなくとも賛成か反対かはわかる)そのinputをもとにして根拠となる理由の対比をアピールできれば十分なはず
(根拠はないが経験談として、無言にさえならなければ10~15は確保できるらしい)

・Writing
 書くこと自体はなんとかなるが、意外と時間制限は厳しい 英文の型は最低限暗記した上で語彙のバリエーションや高度な文法(比較や仮定法くらいのレベルだが)をアピールすれば稼げるかも?
 いかに早く型を記述して、提示されたトピックに関してどれだけマッチした例を列挙できるかに思考と時間のcapacityを割くべき。
 Integratedについては、RはLへの踏み台となることは念頭においた上で(考え方はSpeakingと同じ)明確な二項対立とそれをサポートするevidenceを拾うことに専念する
 大前提として文法ミス、誤字脱字には細心の注意を払う

 これらの感触から、目標点数として、最低61点、理想は80点として設定しました。内訳はR20~25, L10~15, S20~22, W20~23です。

参考書&演習サイト

 上記のことを演習するために使ってよかった参考書などを書いておきます。

・「スコア80突破ゼミ TOEFL iBTテスト」
この本のお陰で80点を取るための具体的な戦略を立てることができました。レベル感を知るためにも良い本だったと思います。
※旧形式となっているため最新の形式と比較して使用する必要はあります

・「必ず聞き取れるTOEFLテストリスニング」
 リスニングには特に強い苦手意識を持っていたので、重点的にやっていました。この本は復習法についても細かく書いてあったので、基礎固めには良かったと思っています。

・「TOEFLテスト 集中攻略シリーズ」
難易度や形式も本番と同等のレベルだったので、セクションごとに重点的に演習するのに良かったです。

・「Official guide」と「中国TPO」
とにかく数をこなして、形式への慣れには最適だった
※中国TPOの使い方は年々変わっているみたいなので最新版のものをまとめているサイトを参照してください

勉強法と結果

 卒業研究と並行して英語の勉強をとにかくがむしゃらに進めてきました。時間のない中、焦りと不安で本当にしんどかったです。 とにかく設定した目標をやり切るといったら根性論で話しているみたいであまり好きではないですが、時間的と点数効率から考えて、合理的かつ実行可能な数値目標を設定することが重要だと思ってます。
 自分の行った具体的な目標の確認と実行方法(≒勉強法)について、不足している知識の補填には①基礎や苦手なセクションの対策②形式への慣れ③全体を通しで演習を繰り返しました。そして、目標の進捗の確認は毎週日曜日に制限時間を厳しくしてテストしていました。Totalのスコアの高低だけではなく、各セクションごとに上記で示した作戦が実行できたかを確認し、実行できなかった原因を言語化して自分用のノートにまとめていました。
 
 これらの演習が功を奏したかは定かではありませんが、最終的に4月末にTotalで80点(R20, L17, S20, W23)を取ることができました!

最後に

院試は真っ先にイメージに結びつきやすい筆記試験&口述試験以外にも、色々と必要な書類提出もあります。そのような些細なことに躓いてしまっては、悔やんでも悔やみきれません、、書類準備って意外と締め切りが細かくて大変なんですよね。
 併願していると締切や出願方法が異なってくるので特に気をつけてください!!

 これから、自身の院試の経験を元に、「院試の記事ではあまり触れられてこなかったこと」「試験の詳細な解説」について書いていき、孤独と隣り合わせの院試受験生をサポートしていきたいと思っています!
 フォローやいいねなど押してもらえますと今後の励みとなりますので、よろしくお願いいたします!!


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