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海外留学グループプロジェクトが大変だった件

今回のテーマは、「留学中のグループプロジェクト」について。
私がタイに留学していた時のエピソードである。
なぜ今回このお題を書こうと思ったかといえば、最近受けた企業の面接でこのことを深掘りされたときに、内容があんまり思い出せなくて詰まったから。それもあって、今回は面接の反省がてら、その時のエピソードをまとめようかと思う。


ジェンダーの授業のグループプロジェクト

さて、私が取り組んだプロジェクトというのは、ジェンダーの授業で、「日本の女性、タイの女性、フランスの女性の働く状況の比較研究」がテーマだった。グループメンバーはクラスメイトのフランス人の女の子。
タイ人の子たちというのは早々に仲のいい人とグループを組んでしまうので、正直組む相手がその子しかいなかったというのが、グループ結成の理由である。

テーマが「働く女性について」になったのは、そのフランス人の女の子が提案したからだ。なぜそのテーマにしたのかについては、深く聞かなかった。
今思えばここで聞いていてもよかった気はした。
面接官の人に、「なんで彼女はこのテーマにしたかったんでしょうね」と聞かれたが、「わかりません」としかいえなかった・・・
彼女もたしか最終学年でもう就職が決まっていたのかもしれないし、彼女にとって身近なテーマだったのかもしれない。

困難その1:アンケートが集まらない

そしていざ1-2ヶ月の準備期間が設けられたわけだが、まず障壁一つ目として、アンケート結果が集まらないというところがあった。
アンケートの項目は、性別や学歴などの簡単な質問を除けば、六項目用意していた。
「あなたの現在の職場では、性別の違いによって昇進や給与アップのしやすさに違いがあると思いますか」「性別格差是正のために、会社側の仕組みは十分だと思いますか」など。
それで、それをフランス人、タイ人、日本人に対して送ったわけである。

ところがここで問題が発生した。
このアンケートは、「働く女性」を対象としていた。
だから、学生相手にアンケートを取ることはできず、しかし学生のわたしたちに就労中の女性の知り合いは少なく、サンプル数が本当に集まりにくかった。

特に、フランス人の女の子の集めたサンプル数がたった2つほどで、統計すら成り立たない数のサンプルしか集まらなかったのである。
私がフランス人のアンケート調査に協力して、フランス人の友人に協力を依頼して、さらに8つほどのサンプルは集まったが、それでもやはり少なすぎた。

流石に時間もなくなってきていたし、改めて相談した上で、結局「タイ人」と「日本人」の二つを比較対象に絞って、フランス人のアンケートを集めるのは中断した。
ここまででもかなりの苦労が伴った。

困難その2:フランス人の女の子と意思疎通が難しい

フランス人の女の子とは、授業で知り合っただけだったので特に親しいわけでもなく、ほぼ初対面だった。

しかも、授業中でも一体誰がそのフランス人の子なのかもわかっておらず、グループワークのパートナーとしては致命的に自己紹介が足りていなかったと感じる。

zoomでインタビュー対象者に対してインタビューを行う時に、初めて顔を合わせたくらいだ。
お互いに素性がわからず、調査を共にやるビジネスパートナー的な存在だったが、それにしてももう少しコミュニケーションを取るべきだったな、と個人的には思っている。
そもそも、彼女が提案したテーマについて、何もお互い議論しないまま「OK〜」といて決定してしまったので、この時点で圧倒的に対話不足である。
基本的なコミュニケーションが足りていなかったせいで、お互いに「なんかコミュニケーションがとりにくいな」という印象を抱いたまま、最後までプロジェクトが進んでしまった感が否めない。

結局どうやって折り合いをつけたか

まず、結論を言うと、役割分担を明確にすることで折り合いをつけた。
グループでやっているわけだから、誰か一人に負担が集中する、と言うことは避けたいし、かといって完全に分業した状態では、グループでやる意味がない。
各々の強みを活かすグループプロジェクトになるように心がけた。
例えば、インタビュー調査で、タイの働く女性にzoomインタビューをしたのだが、その時に、彼女にも同席してもらい、英語の得意な彼女には、英語での質問担当をしてもらった。
あとは、アンケート調査からわかることの分析は各々が担当したが、結論を書くパートでは、お互いにLINE電話をして、グループ全員で結論を考えるようにした。そのためにミーティングまでに各々で他のメンバーの書いた分析内容を読み込んで、自分のアイデアを持った状態でミーティングすることで、効率的に結論を考えられるようにした。


そして、まとめのペーパーは、彼女が英語の添削をしてブラッシュアップすることで、完成度を上げた。

フランス人の彼女も、全然何もしてくれないのではなく、こちらが「これしてくれる?」とか、「こう考えてるんだけどどう?」と聞くとちゃんとそれに答えてくれたので、別にやる気がないと言うわけではなさそうだった。
最初は、アンケートで、全然フランス人のサンプルが集まらなかったので「この子サボってるんじゃない?」とか思ってしまったが、おそらく彼女は、「自分の仕事はとりあえずする。必要以上のことはしない」というタイプの人であったという、それだけの話だったのだと思う。

まとめと反省点

とりあえず成し遂げることはできたプロジェクトであったが、まあやはり大変であった。
今、このプロジェクトをもしやり直すと言うことになったら、改善したいポイントだが、まず大きく分けて二つある。

お互いにコミュニケーションを取る
これに関しては、自己紹介が足りないこと、お互いの顔合わせが致命的に遅れたことが、このプロジェクト最大のやらかしであったと言える。
クラス内のプロジェクトであったので、お互い親しくないのはまあ仕方がないとして、一緒にプロジェクトをやる上で、最低限のお互いのパーソナリティくらいは知っておいた方がいいと思った。
実際、他のグループでも、日本人とタイ人でタッグを組んだプロジェクトが、お互いのコミュニケーション不足と、モチベーションの差が原因で空中分解していた。コミュニケーションが足りていないと、「私はこれだけやっているのに」とか「あの人はサボりまくっている」とか、不満や疑心暗鬼が膨れ上がって、大事なプロジェクトの内容の方に集中できない。
とりあえず顔合わせくらいは最初にやっておかないといけないと思った。

計画表をきちんと作る
文化も、性格も違うグループプロジェクトで、頼りになるのは客観的なものであり、「計画表」だと思う。
別に、メンバーだからといってお互いの何もかもを知るべきだとは思わないし、その必要はないと思う。お互いが、期間限定のビジネスパートナーであることは当然である。
だからこそ、お互いに明確に共有される、進捗状況の指標が大事になってくるのである。
違う船同士でも、最後には合流できるように、「北斗七星(計画表)」基準に、みんなでそれぞれ船を進めるわけである。
私たちは、LINE上のテキストで、「テーマ何にする?」「このテーマなんやったらアンケート何にする?」のように、各局面での決定、テーマがぶつ切りになってしまい、最後の目標に向かって一貫した進捗になっていなかった。
「一つ山場を越えた、ああまた次はこれをやらなきゃ」のように、先行きの見えないプロジェクトと、本当にこの調子で間に合うのか?という不安ばかりが募っていた。そして、このような感情面の不安は、グループメンバー全員が一律に感じるわけではないため、亀裂の原因になり得る。

最低限、このくらいのことをこの時期までにやれていればOK、という、最低限の計画を最初に立てて、メンバーで共有することが大事であると痛感した。

留学中のプロジェクト遂行は大変であるが、これを経験すると、確実に後の経験に生きてくるので、「社会勉強しているんだ」と、心の中で余裕を持ちながら、取り組むことが肝である。


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