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ペイシェントボイスカフェ(クローン病)

日時
2024.7.7

ゲスト
小川 慎二郎さん

【イベント紹介】
患者と医療を繋ぐ活動の一環である。
薬剤師他、医療関係者が患者さんの実際のお話しを聴くことで、患者視点や想いを知り、臨床における薬剤師の発想を広げてコミュニケーション能力向上へ繋げていただくことを目的にしている。
また、参加者同士の交流の場としても機能している。
 


【➀自分の病気の経緯】

20代の頃に上腹部の痛み
胃潰瘍か十二指腸潰瘍かな?と町医者で言われたのが始め
 ▼
徐々に下腹部の痛み
>盲腸の辺り
(当時は気合いで乗り切っていた)
 ▼
限界を超えて、診療所へ
>これはクローン病ではないか?
 ▼
即入院で食事をストップ
>鎖骨のところからカテーテルで高カロリー輸液
(こんなものがあるのか、と、お腹を休めていた)

クローン病の病変があり
お腹をばっさり切った(当時内視鏡などはなかった)
 ▼
痔瘻複数回切除
座ると痛い状態

大腸切除の繰り返し
痔瘻、肛門にも負担がかかり
>ストーマ造設(戻すことを前提に直腸は残していた)
 ▼
50代
直腸排膿困難
>がん化進行の恐れあり
>切除
>直腸肛門、永久ストーマに

使用薬
ステラーラ
3ヶ月に1回経過観察

【20代】

通信機メーカー入社
夏頃、上腹部の痛み
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胃潰瘍、十二指腸潰瘍の診断
 ▼
処方薬あったが改善せず
 ▼
下腹部の痛みに変わり「正露丸」
父親は戦時中の人間だったから、正露丸の話しがあった
>正露丸は食あたりとかのお薬だから、私にとっては飲んではいけなかったかもしれない
*この頃からタール便だった
脱水、下痢もあった
>痩せていった

右下腹部激痛、下痢
>診療所へ
 ▼
盲腸の可能性があるので、手術が必要
>どっちの病院行く?
>大きな病院で、クローン病だね、とすぐに診断(違う病院だったら盲腸を切られていたかも)
>断食、高カロリー輸液、サラゾピリン、エレンタール(当時はフレーバーなし、とても苦痛)
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3ヶ月入院し、1ヶ月後服飾

再燃し、入院
>高カロリー輸液でお腹を休める状態
>アンギオによるプレドニン治療
足の付け根の動脈からカテーテルいれてプレドニン投薬をしていた(速効で炎症を抑えるには最適だったのかな?)
 ▼
盲腸、小腸、大腸切除など

【30代】

大腸切除の繰り返しで結局全摘
痔瘻複数回切除
腸の狭窄などもあり切除を繰り返した
>ストーマ造設(その方が楽かも、と)
>QOLは確かに上がった
*夜中にトイレに行く回数が多い
>睡眠が取れない
 ▽
寝るときはぐっすり寝られる

【40代】

幽門部狭窄、胃の2/3温存
再発
>胃と小腸とのバイパス
>小腸を2.7m温存
*ダンピング症候群には注意
>血糖値が急激な上昇と下降で倒れることがある、と栄養士さんから注意喚起された

【50代】

小腸狭窄
>直腸排膿混困難(癌化信仰前)のため切除
小腸切除の繰り返しで現在2.5m温存
 ▽
狭窄もとれたので、ステラーラを皮下注射1回/3ヶ月
手術:痔瘻手術10回、開腹手術12回(一度回復手術していると癒着がすごく、とるのが大変だそう)

【➁現在の症状や生活での工夫】

ステラーラ>生物学的製剤
免疫原性が低いため使っている
>IL12、IL13を抑制するそうです
 ▽
食事に関して
昔よりはだいぶ良いが、狭窄により詰まって戻す可能性がある
 ▼
イレウスは辛い
>低残渣、低脂肪は言われている
>胃をとったり、腸が短いので食事は少ない
食間にプロテインでタンパク質補給、エレンタールはもうまずくて飲みたくないのでプロテインにした
朝昼はそうめんとおにぎりくらいしか食べていない、あとは水分補給

人生を諦めたこともあったが
医療関係者のおかげもあり、ここまで生き延びたと思っている
 ▽
残りの人生を次の世代のために残したい
ボラ活
>慢性疾患セルフマネジメントに参加
自分の生活を見直すきっかけが増えた
リーダー研修も受講し進行役として、WSなどの開催をしている
 ▽
いろんな交流や参加が生きる支え

【治療を受けていた頃】

薬剤師との深い関わり
>入院当時は、医師が処方し看護師によって投与されたので存在を考えたことはなかった
 ▼
薬剤師の方にただ薬をもらうだけで、特に会話や薬についての説明などはなかった
 ▽
他のクリニックにも通院することが増えた
各薬局で、全ての薬の継続状態や体調の変化について尋ねられることは多くなった

【今後薬剤師への期待】

入院する機会は多かった
>入院時の医師や看護師、栄養士は接する機会が多かったが、薬剤師含めた医療チームで患者と会話できる機会があったら良いなと思う

薬のことを知らないまま打たれたりする、それで体調に変化が起こることがある
何かあったのかなと思うが、手術終わるまでに忘れてしまう

院外処方箋で持って行ったとき、体調変化について尋ねられる時、忙しいのは分かる
>早口で話しをしないで欲しいと少し感じたことはある
>忙しいときこそ、一呼吸おくことが必要なのかなと思ったりする
>質問攻めされたときは、気分があまり・・・。
*お互い思いやって会話したい

【質疑応答】

プロテインは何を飲んでいる?鶏肉は食べても良い?
鶏肉のむね肉のおいしい調理法は?
食用油はあまり良くないイメージあるが?
 ▽
プロテインはZAVASの大豆の味を飲んでいる
鶏肉は、むしろ病院では鶏肉しか出なかった。高タンパク・低脂肪なので。
タンドリーチキンはおいしいです。梅ソースみたいなものとかはお手頃かな。
普通に食べる分には油も大丈夫。


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