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ペイシェントボイスカフェ(高血圧・過活動膀胱)

【日程】
2023.2.4

【ゲスト】
橋爪 博隆さん

【イベント紹介】
患者と医療を繋ぐ活動の一環である。
薬剤師他、医療関係者が患者さんの実際のお話しを聴くことで、患者視点や想いを知り、臨床における薬剤師の発想を広げてコミュニケーション能力向上へ繋げていただくことを目的にしている。
また、参加者同士の交流の場としても機能している。


【自己紹介】

病名:高血圧症、過活動膀胱
職歴:1986年に薬剤師としてスタート、3つの病院で勤務してきた
現在は専従の医療安全管理者

【疾患の説明】

先天性股関節脱臼による股関節機能障害がある(障害者手帳5級)
骨盤が変形している。
2度に渡り手術を受けている。
結果的に脚長差4cm程度ある。
股関節の影響で、左膝の変形、背骨は横にS字湾曲
自分の中で困っているのは、右側の腰痛に悩んでいる

黄斑前膜・白内障

強度の近視だったが、昨夏に手術。視力調整に苦慮中

高血圧

昔から血圧が高かった。
2022年8月から薬物治療を開始した。
その前までに収縮期が160に近い数値になり、めまいで自分の病院かかったときに念のためMRIとって見せられたとき、脳血管のあちこちに白い石灰化画像が見られ、血圧計を購入し、測定し始めた。
朝寝る前の2回血圧測定し、その結果をもとに内科を受診した

過活動膀胱

高血圧とともに治療を開始。
頻尿を意識したのは、映画鑑賞時、クライマックスのときにトイレに行きたくなったこと。
2年ほどして、夜間トイレに目が覚めるようになり3回/1晩
最初は漢方を試したが、なかなか効果を実感できずベオーバの安定供給を待っていた。
抗コリン薬は、副作用の口渇の観点で選択肢から外していた。

【患者・家族として薬剤師と関わって印象深かったこと】

自分が薬剤師ということもあり、正直ほとんどない
子どもが薬局のお世話になるときには、その薬局薬剤師の技量を品定めしていたこともあった

【薬剤師に期待すること】

「患者さんの日常生活に寄り添った関わりができるようになってほしい。」

*降圧剤服用患者

服薬指導云々よりは、気温変動を考慮した説明している?
正しい血圧の測り方説明している?
コンプライアンス維持のためには?
家庭血圧測定の重要性は?
測り忘れはどの程度許容する?

*インスリンなどの自己注射

指の変形具合など意識している?
利き手を意識している?
定期的な自己注射をしている高齢患者が退院方向になったとき、自宅生活環境を意識している?(手伝ってくれる人はいる?)
インスリンの強化療法が患者一人でできるか?
自宅療養可能な薬剤選択をできている?
ベテランでも、年に1度くらいは手技確認していますか?

*吸入指導

患者にあったデバイス選択に関与している?
吸入指導のときにあご上げ具合を意識していますか?
高齢の場合、自宅療養に向けて1日の吸入回数意識している?

*食生活と服薬タイミング

毎食食べない人に、毎食後の服薬処方はどうする?
毎食の時間がずれているときは?
小児によく見られるが、親御さんには同説明しますか?

*高齢の患者

何事においても急な対応ができないことを意識している?
男女問わず、多くの人が排泄に問題を抱えている。困ったときは、ここをコミュニケーションの切り口に
尿漏れ:女性(腹圧性尿失禁)、男性(おっかけ漏れ)
便秘:薬剤選択、排便促進用の坐薬の正しい使い方
痔対策:肛門周囲に負担を掛けない排便方法の指導
乾燥肌への注意?

【薬剤師として嬉しい場面】

定年後、再雇用されている病院勤務看護師さん
自身が癌化学療法を受けたとき、担当薬剤師の対応が副作用にたいする不安を和らげてくれた。
自分も多くの癌化学療法患者に関わってきたが、個々の不安に寄り添えていなかった。そのことが、自分が当事者になって、初めて分かった。
>病気を経験して、患者の気持ちが初めて分かる例、自分を褒めてもらえたようでうれしかった

【薬剤師として考えさせられる場面】

コミュニケーションに対してのシンポジウムにて、病棟薬剤師が患者とコミュニケーションをとるときに、データの説明や準備していることは説明できるが、そこから話しが繋がらない。2回目から何をして良いか分からない。

【医療安全管理者の目線で病棟薬剤師に足りていないと思うこと】

薬物治療への提案はできていると思う。
転院のとき、このままの薬で大丈夫か、次の病院への情報提供が弱い気がする。
慢性期だと、病棟から自宅退院でのとき、生活環境を考慮した処方提案する視点が弱い
>関わり方を自主規制している?

薬剤師法第Ⅰ条を常に意識している薬剤師>寄り添える薬剤師
しかし、過去の薬剤師は法律に明記されていないグレーな事柄は回避する傾向が強かったと思う。

○薬剤師法第Ⅰ条に対して
調剤の範囲や、薬事衛生の示すものを限定的に捉えがち
法律の範囲内に軸を置き、どれだけ大きな円が描けるか
内部的な努力より、外圧が大きい
患者に寄り添えば寄り添うほど、グレーゾーンが気になる

あなたは、医師に対して昔よく言われた
「病気を見て、患者を診ていない」のようになっていませんか?

【質疑応答】

○靴底の厚さって、ニューバランスでもそんなに違うのはどうして?
 ▽
以前は板を重ねるような靴底はたくさんあったが、今はクッション性を高めるために、ウレタン製や一体型になっているものが多い。靴底が加工できるかどうかで選ぶ。

【次回予告】

次回はついに100回記念回!
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