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#010 大田区パパ育児奮闘記 〜自分だったらどうする?〜

 以前は職場の近くの歯医者に通っていて、打ち合わせにかこつけて予約を入れていた。最近は忙しくなったというのもあるが、職場に行かない日も増えて、平日しか診療していていない職場近くの歯医者に通うのが難しくなった。

 そこで、家の近くの日曜日も診察してくれる歯医者に新たに通うことに決め、早速週末に予約を入れ診てもらうことに。

 自分が子どもだったころを思い返すと、今の歯医者はかなり違っていると感じる。最近は必ず、最初に口の中の全体を診て、中長期の治療プランを最初に説明してくる。そしてこれから数回の治療では何をやるのか、それが最終的にどれだけ大事なのかをきちんと説明してくれる。

 昔はなぜか、治療が痛いか痛くないかが良い歯医者さんかどうかを決める基準のように捉えられていた気がするが、最近はおそらく治療器具や、麻酔技術の進歩などのお陰か、痛いと感じる治療は基本的にないのではないかと思う。

 その分、しっかりと、なぜその治療をするのか、これからどんな計画で治療を進めるのか、費用感はどの程度か等、きちんと説明責任を果たすことが大事になってきていると感じる。

1.キッズスペースでの攻防

 長々と歯医者について感じることを書いてしまったが、今日書きたかったのは、週末にかかった歯医者の待合で居合わせた光景についてだ。

 3歳ぐらいの男の子がお母さんと一緒に大人しく待合で待っていた。名前を呼ばれて、「えらいね〜」などの声掛けをしてもらいながらの治療を無事に終えた後、待合いスペースにこじんまりと用意されたキッズスペースで遊び始めた。

 どのくらいの時間遊んでいたのか分からないが、かなりの時間が経っていたのだろう。お母さんが、「〇〇くん、もう終わりにしよ!」と何度も話しかけ始めた。全く動こうとしない息子くん。

 しびれを切らしたのか、お母さんが「歯を抜いてもらうよ!」と歯医者ならではの理由を並べ遊びを止める作戦に出た。

 それでも全く止める気配なし。お母さんの説得などどこ吹く風で、おもちゃを並べて遊ぶことに夢中。楽しそうに、ご機嫌に遊び続ける息子くん。その後も、「あ母さん先帰るよ!」、「良いよ!」、「良いわけないでしょ!」と言ったやりとりが続き…

 最終的に、その後の予定もあったのだろう、お母さんが強権発動。抱きかかえられ、遊びは強制終了。瞬間的に泣き叫ぶ息子。待合室に響く泣き声。

2.向き合い方

 これまでの自分なら、少し体調が悪ければ静かにしてくれないかなと思うか、せいぜい泣いてる子もかわいいなと思うぐらいだった。でも今回は、苦労しているお母さんに数年後の自分を容易に重ね合わせることができて、急に自分ごととして考えてしまった。

 押し問答していた母さんも、機嫌よく遊ぶ息子の姿をゆっくりと眺めていたかったかもしれないし、遊んでいるところを邪魔したかったわけではもちろんないはず。やらないといけないことが多くて余裕がなかったのかもしれないし、他の何かで疲れていたのかもしれない。

 あの場面だけを切り取って、親子の関係や、その時のお母さんの気持ちを推し量ることはできないがあのような小競り合い(小さなぶつかり合い?)は恐らく日に何度も起こるのだろう。

 出来るだけ冷静に、どんな時も子どもの気持ちに寄り添って…と頭では思うものの、なかなか日常のすべてのシーンでそんなわけにはいかないのも事実。今はまだ、生後二ヶ月で勝手に動くこともなければ、自我もこれから芽生えてくるところ。

 日常の色んな場面で、色んな親子の関係を観察することで、自分自身の子どものとの向き合い方も考えていかなければ、なんてことを思った日常の一コマだった。

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