変形性股関節症などの痛み軽減体操の前に・・・。
変形性股関節症は股関節自体のトラブルではなく、一時的に臼蓋形成不全などの先天性の疾患の二次的な問題として発症することが多いと言われています。
臼蓋形成不全とは、股関節唇が発育不全でしっかりと形成されない状態の疾患名で、股関節唇とは、股関節の周りを覆っている軟骨組織で、大腿骨との接する面積を増やし、関節を安定させる働きがあります。
一般的には、臼蓋形成不全だと股関節に負担が増加することにより、変形性股関節症になると言われています。
確かに、その通りなのですが、股関節にかかる負担がどういうものかを考える必要があり、その原因をきちんと把握する事が保存療法において大きな差になります。
例えば、変形性股関節症などの股関節痛軽減の体操指導などにおいて、みんな同じ一律な体操などを行うことは、人によってはかえって痛みを増やしてしまうリスクがあるという事です。
例えば・・
この様な『あおむけ膝倒し』ですが、写真の様に右に倒した場合、下になっている右脚の股関節は外にねじれて、上になっている左脚の股関節は反対に内にねじれています。
ですから、もし左脚が内にねじれることにより痛みが起こっているケースでは、この体操の右倒しでは反対に痛みはきつくなるので、反対に倒す体操だけを行えばいいことになるのですが、もし反対の右股関節も内にねじれている人だとこの体操自体良くないことになります。
さらに、このストレッチの場合は・・・
『膝踏みつけ』などと呼ばれるストレッチですが、これは完全に股関節が内にねじれますから、変形性股関節症など股関節症においては、ほとんどの方が痛くなるのではないでしょうか。
といいますのは、股関節疾患において股関節の内ねじれが関与している事が非常に多いからです。
ですから、このストレッチで効果があるケースは、股関節が外ねじれをしている場合と言えます。
礒谷式力学療法は股関節矯正70年以上の歴史があり、こうした股関節転移をケース分けして、それぞれを最適な状態に戻すノウハウがあります。
基本的なカテゴリーでは左右股関節の、内転、外転、内旋、外旋の単純な組み合わせで6パターンで説明していますが、実際には股関節の状態を13パターンに分け、それを左右股関節で組み合わせるので13×13で169パターンで、患者様の状態に合わせた矯正術と体操指導を行っています。
このブログでも紹介した貧乏ゆすり、ジグリングですが、こうしたあまり左右差とか股関節の状態と関係が無いように思われる体操などにおいても、座り方や足を置く位置で、その効果に大きな差が生じると思います。
ですから、股関節が痛む、股関節に違和感がある、という方はまず、その原因である自分の股関節の状態、癖を知る事から保存療法を考えることをお勧めします。
小児麻痺の跛行研究からスタートした股関節矯正70年の礒谷式力学療法×CS60の整体院
杉並区・西荻窪 鴨下療法所
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