見出し画像

アニマシオン

「アニマシオン」をご存知ですか?「アニマ」とは「魂」で、「アニマシオン」とは魂に命を吹き込み活気づけること。読書における「アニマシオン」は、本をひとりで楽しめない子どもを手助けして、読んで理解し、深く考えて自分のものにすることができる力を引き出すために、スペインのモンセラット・サルトが開発した読書教育メソッドだ。

この夏、企画・運営している、「読み聞かせ講座」の本日のテーマ。

本日のアニマシオンの講師は、理論は大切なことだけにして、実践上の注意事項を聞いて、実際のワークショップを参加に体験させて下さった。それが実に楽しい。はじめは、何をはじめるの?と不安気味だった参加者が、みるみる楽しい顔になり、互いに会話も始まった。「アニマシオン」の素晴らしいところを身に持って体験したというわけだ。

<ダウトをさがせ> 『はらぺこヘビくん』宮西達也作・絵 ポプラ社   

まずは、読み聞かせしてもらい、面白かった感想を発表する。次に、2回目は、間違った読みを聞き、間違ったところに気がつくと、「ダウト」と言って正解を述べる。今回は、コロナ禍で声を上げられないので、講師のアイデアでうちわで合図する。正解だと、シールを貼る。このシールが増えると嬉しい。これが終わった頃から、「アニマシオン」で子ども達がワクワクさせるのを体感する。

<これ誰のもの>『あひるのたまご> さとうわきこ作・絵 福音館書店  

参加者に本を読んでくる宿題を出しておく。その上で読み聞かせ。次に登場人物の札をつけて前に立つ。役のない物は講師が準備した、おはなしに出てくるプレゼントを持って誰の物かを当てていく。絵を見ていたつもりでも、以外と覚えていない。皆で、「○○のだったんだ」「えーよく見てなかった」と子どものように声が上がる。

<物語バラバラ事件>『ポケットのないカンガルー』H.Aレイえ 偕成社  

本の読み聞かせを聞き、感想をいう。次に物語をバラバラにしたカードをそれぞれ貰う。皆が大きな円になって、それぞれのカードを読んでいく。その時どちらが前か後かをいいあいながら、バラバラになったおはなしをきちんと戻していく。出来たところで、絵本と正解を確認していく。

間違ったりすると、もう一度本を手に取って確かめてみたくなる。気がついていなかったところに気づく。本を手渡す楽しい方法と皆が気がつく。戦略は、まだまだ沢山ある。参考本も沢山出版されていて、紹介していただく。

注意点として、これで子どもを評価しない、点取り合戦にしない、強制しない、同じ本を二度しない、一部の子だけの発言にならないようにするなども、楽しく参加するための大切なポイントだ。

子ども達に本を手渡す方法にはいろいろあり、そのひとつを学ぶ。有意義な時だった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?