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【イビルツイン】 徹 底 解 説 【デッキレシピあり】

読者の皆さま、こんにちは。

今回は『デッキビルドパック ジェネシス・インパクターズ』に収録された新テーマの1つ、【イビルツイン】について紹介していきます。
少し長めの文章となっていますが、どうぞよろしくお願いいたします。

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このテーマはデフォルメ体であるサイバース族モンスターの「Live☆Twin (ライブツイン)」と、リアル体である悪魔族モンスターの「Evil★Twin(イビルツイン)」という2つのカテゴリを扱うテーマです。

このテーマのモチーフは、表の顔である「ライブツイン」いわゆるバーチャルYouTuber的な「ライブ配信者」、裏の顔である「イビルツイン」は「怪盗」となっています。
Liveを逆さに読んでEvilとしているなど、「対」や「逆」、「双子」という要素が含まれているようです。

2人の少女「キスキル」と「リィラ」が、お互いに連携することで、強さを発揮するテーマとなっています。
かなりトリッキーなデッキではありますが、使ってみるとかなり面白い動きをするテーマとなっていますので、この記事をお読みになった後で是非とも1つ組んでいただければと幸いに思います。

デッキレシピ紹介

※まだいくつか新カードのプロキシが残ってるので、デッキ画像としては後日アップいたします。ご容赦願います。

・モンスターカード 15枚
《Live☆Twin キスキル》×3
《Live☆Twin リィラ》×3
《Evil★Twins キスキル・リィラ》×1
《パラレルエクシード》×2
《サイバース・ガジェット》×1
《夢幻崩界イヴリース》×1
《フォーマッド・スキッパー》×1
《ドットスケーパー》×1
《雙極の破械神》×2

・魔法カード 15枚
《シークレット・パスフレーズ》×3
《Live☆Twin エントランス》×3
《Live☆Twin チャンネル》×2
《サイバネット・マイニング》×3
《おろかな埋葬》×1
《貪欲な壺》×3

・罠カード 10枚
《Evil★Twin チャレンジ》×2
《Evil★Twin プレゼント》×2
《Evil★Twin イージーゲーム》×1
《天龍雪獄》×2
《大捕り物》×3

・EXデッキ 15枚
《Evil★Twin キスキル》×3
《Evil★Twin リィラ》×3
《アクセスコード・トーカー》×1
《トランスコード・トーカー》×1
《スプラッシュ・メイジ》×1
《リンクリボー》×1
《トロイメア・グリフォン》×1
《トロイメア・ユニコーン》×1
《破械雙王神ライゴウ》×1
《破械神アルバ》×1
《破械神ラギア》×1

レシピなのか。

【イビルツイン】の動きを可能な限り詰め込みました。
ここからは採用している各カードについて、解説をしていきます。

各カード解説(【イビルツイン】モンスターカード)

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《Live☆Twin キスキル》
《Live☆Twin リィラ》

「ライブツイン」モンスターの2体。
自身以外のモンスターが存在しない場合に召喚・特殊召喚に成功した場合、手札・デッキから相方(キスキルorリィラ)を特殊召喚する共通効果を持っています。
【イビルツイン】の初動であり、「イビルツイン」リンクモンスターを展開していく上で必須となるモンスターとなります。
また発動条件こそ制約のあるもののその後の制限はないので、星2のキスキルとリィラでランク2エクシーズを出したりといったことも可能です。

またキスキル、リィラのいずれも相手モンスターの攻撃宣言に関する固有効果を持っています。
キスキルは相手の攻撃宣言時に自身のライフを500回復する効果、リィラは相手が攻撃宣言する際にライフを500支払わなければならない効果となっています。

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《Evil★Twins キスキル・リィラ》

【イビルツイン】デッキにおけるエースモンスター。
自分フィールドのリンクモンスター2体をリリースする場合のみ、手札・墓地から自身を特殊召喚できます。
そして特殊召喚に成功した場合、相手に自身のフィールドのカードが2枚になるように墓地へ送らせることができるという、《拮抗勝負》のような効果を持っています。
またこのカードの攻守は2200なのですが、自分の墓地に「キスキル」及び「リィラ」モンスターが存在する場合に自身の攻守を2200アップする(実質4400になる)効果もあります。

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《Evil★Twin キスキル》
《Evil★Twin リィラ》

「イビルツイン」リンクモンスターの2体。
自分フィールドに相方(キスキルorリィラ)が存在しない場合、自分・相手のメインフェイズに墓地から相方を特殊召喚する共通効果を持っています。
【イビルツイン】の展開の要となる効果であり、この効果を駆使して展開・妨害を行っていきます。
この効果の発動後は悪魔族モンスターしかEXデッキから出せなくなりますが、「イビルツイン」以外に「トロイメア」や「破械」といった悪魔族のリンクモンスターも出すことができます。

また「イビルツイン」モンスターは自身の特殊召喚に成功した場合、相方がフィールドに存在すると発動できる効果も持っています。
リンク体キスキルは自分がデッキから1ドローする効果、リンク体リィラはフィールドのカード1枚を対象にとって破壊する効果となっています。
この効果は名称指定ターン1がついていますが、自分・相手のメインフェイズにお互いに特殊召喚し合えるため、ほとんど毎ターン効果を使うことが可能です。
これによって毎ターン1ドロー+1枚破壊が可能と言う、アドバンテージをぶち壊す凶悪ギミックが成立することとなります。(もちろん抜け穴もけっこうあります)

各カード解説(【イビルツイン】魔法カード)

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《Live☆Twin エントランス》

「ライブツイン」に属する速攻魔法。
手札1枚を捨てることで、デッキから「キスキル」または「リィラ」モンスターを特殊召喚することができます。
この効果によって特殊召喚したモンスターに制約はないので、特殊召喚した「キスキル」「リィラ」モンスターの効果を発動して、さらに相方をデッキから特殊召喚するということも可能です。

しかしこの効果の発動後、EXデッキから「イビルツイン」モンスターしか特殊召喚できなくなります。
もし汎用モンスターでの展開や混ぜ物構築をしている場合は、このカードを発動する前に展開するように心がけておきましょう。

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《Live☆Twin チャンネル》

「ライブツイン」に属するフィールド魔法。
自分・相手の攻撃宣言時にフィールドの「キスキル」「リィラ」モンスターをリリースして攻撃を無効にする効果と、自分・相手のエンドフェイズに墓地の「キスキル」「リィラ」をデッキに戻す効果を持っています。
【イビルツイン】は展開の都合上「キスキル」「リィラ」をフィールドと墓地の両方に存在させたいテーマなので、リリースなどによってリソース管理をする必要があります。

しかしこのカードはどちらかと言えば、②の回収効果の方が重要となります。
もちろん「ライブツイン」モンスターをデッキに戻したり手札に戻したりという使い方もするのですが、「イビルツイン」リンクモンスターは展開していく上で何度もリンク召喚を行うため、EXデッキから枯渇するという状況がよく起こります。
《Live☆Twin チャンネル》の効果は「効果処理としてデッキに戻す(《貪欲な壺》などと同じ)」ため、EXデッキのカードを戻すことも可能なのでEXデッキのリソース回復としても使うことができます。(《SPYRAL RESORT》などは「コストとしてデッキに戻す」ので、EXデッキには戻せないという裁定になってます。参考程度に)

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《シークレット・パスフレーズ》

名称こそカテゴリではないものの、【イビルツイン】最強のサーチ魔法。
デッキから「ライブツイン」「イビルツイン」魔法・罠カード1枚を手札に加える効果、また自分フィールドにキスキルかリィラが存在する場合には「イビルツイン」モンスターをサーチする効果に変更することもできます。
このテーマは「ライブツイン」モンスターが初動となりますが、それらにアクセスできる《Live☆Twin エントランス》をサーチできるこのカードの存在によって、非常に高い安定性を誇っています。

またデュエル中盤以降は【イビルツイン】の様々な罠カードをサーチしたり、《Evil★Twins キスキル・リィラ》をサーチして特殊召喚して勝負を決めに行ったりと、ほとんどの状況で使えるカードでもあります。
まあテーマ内のサーチカードなので、強いのは当然ですね。

各カード解説(【イビルツイン】罠カード)

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《Evil★Twin チャレンジ》

「イビルツイン」に属する通常罠。
自分の墓地から「キスキル」または「リィラ」モンスター1体を特殊召喚し、その後に自分フィールドのモンスターで「イビルツイン」リンクモンスターのリンク召喚を行うことができます。
【イビルツイン】はキスキルとリィラが互いに特殊召喚し合う効果を持っていますが、《ブラック・ホール》などの全体除去や《宵星の機神ディンギルス》などの対象を取らない除去を受けると割と「つらたん。。。」となることがあります。(そう言えば「つらたん」って、もうけっこう死語らしいっすよ)

そうした状況下で、返し手としてこのカードを使うことができます。
《大捕り物》や《天龍雪獄》と併せることで、相手の妨害をしながら「イビルツイン」を再展開するといった動きも可能となります。

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《Evil★Twin プレゼント》

「イビルツイン」に属する通常罠。
自分フィールドに「キスキル」モンスターと「リィラ」モンスターが存在する場合に、自分の「キスキル」「リィラ」モンスター1体と相手モンスター1体のコントロールを永続的に入れ替える効果と、相手のセットされた魔法・罠カード1枚をデッキに戻す効果のいずれか1つを選んで発動することができます。

発動条件が少し重いですが、永続的なコントロール奪取の効果がやはり強そうな印象を受けますね。
【イビルツイン】のモンスターは打点が低いものばかりなので、相手の高打点モンスターと交換することができれば、かなり優位な状況にすることができます。

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《Evil★Twin イージーゲーム》

「イビルツイン」に属する永続罠。
自分フィールドの「キスキル」または「リィラ」モンスターをリリースすることで、「キスキル」または「リィラ」モンスターの攻撃力をアップする効果と、フィールドのカードを破壊する効果の発動を無効にする効果のいずれか1つを選んで発動することができます。

先述したように【イビルツイン】は「キスキル」と「リィラ」をフィールドと墓地に存在させたいので、このカードで能動的にリリースすることで状況の維持が容易となります。
また「ライブツイン」モンスターは打点500、「イビルツイン」モンスターは打点1100しかないため、攻撃力アップの効果によってある程度までは戦闘に耐えられるラインに引き上げることができます。

その他、相性の良いカード

・《パラレルエクシード》
【サイバース】展開から流用。
このカードがあるだけで簡単にリンク4まで持っていけます。
また後述する《フォーマッド・スキッパー》からサーチが可能です。

・《サイバース・ガジェット》
・《夢幻崩界イヴリース》
・《フォーマッド・スキッパー》
・《ドットスケーパー》

《サイバネットマイニング》のサーチ先として1枚ずつ採用。
いずれも展開に使えるカードなので、状況に応じてサーチを使い分けます。
イヴリースちゃんを世界の人気者にしてあげたい。

・《雙極の破械神》
「破械」リンクモンスターの素材として採用。
打点も3000あるので、【イビルツイン】が苦手とする打点面をいくらかカバーしてくれます。
リンク体キスキルの効果で相手ターンにドローしても使えるのが、けっこう強いところ。

・《サイバネット・マイニング》
初動となる「キスキル」「リィラ」のサーチや、上振れとなる《フォーマッド・スキッパー》などのサイバース族モンスターのサーチとして採用。
このカードの最大の弱点は再録されなかったこと(どうして……)

・《おろかな埋葬》
《Evil★Twins キスキル・リィラ》を墓地へ送るために採用。
でも《ドットスケーパー》を墓地へ送った方が強いことの方が多いです。かなしみ。

・《貪欲な壺》
「イビルツイン」リンクモンスターの回収と、ドローソースとして採用。
きちんと展開できていれば、ほぼ腐ることがありません。

・《天龍雪獄》
このデッキのオシャレポイント。
相手モンスターの除去や蘇生の妨害、自分が展開する際のリンク素材の確保として採用。

・《大捕り物》
理由は同上。こっちの方が直接的な妨害性能は高い。
コントロール奪取は【イビルツイン】の「怪盗」というイメージに合ってるので、採用しているという裏の事情もあります。

・《アクセスコード・トーカー》
・《トランスコード・トーカー》
・《スプラッシュ・メイジ》

【サイバース】おなじみの展開ギミック。
《アクセスコード・トーカー》は環境でも使われてる最強カードの1つですね。
いずれもサイバース族モンスターなので、「イビルツイン」リンクモンスターの展開前に行う必要があります。

・《リンクリボー》
初手に来てしまった《フォーマッド・スキッパー》や《ドットスケーパー》を墓地へ送るために採用。
《Evil★Twins キスキル・リィラ》のリリース要因として、とっても優秀です。

・《トロイメア・グリフォン》
・《トロイメア・ユニコーン》

汎用の「トロイメア」悪魔族リンクモンスター。
「イビルツイン」リンクモンスターの展開後も使えるので採用。
今回は枠に余裕がありませんでしたが、《トロイメア・フェニックス》《トロイメア・ケルベロス》も使いやすいです。参考までに。

・《破械雙王神ライゴウ》
・《破械神アルバ》
・《破械神ラギア》

「破械」に属する悪魔族リンクモンスター。
理由は「トロイメア」と同様ですが、妨害や除去としても優秀なので採用。
自身の効果によるリンク召喚は「闇属性」の指定なので、《破械雙王神ライゴウ》以外に《アクセスコード・トーカー》や《トロイメア・ユニコーン》にも繋げることができます。わんわん。

現状の【イビルツイン】

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~初動展開の基本~

1.《Live☆Twin キスキル》を通常召喚
  召喚時の効果を発動して、デッキから《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚(逆でも可)

2.2体を素材に《Evil★Twin キスキル》をリンク召喚
  《Evil★Twin キスキル》の②の効果を発動して、墓地の《Live☆Twin リィラ》を特殊召喚

3.2体を素材に《Evil★Twin リィラ》をリンク召喚
  《Evil★Twin リィラ》の②の効果を発動して、墓地の《Evil★Twin キスキル》を特殊召喚
  条件を満たしているので、《Evil★Twin キスキル》の効果でデッキから1ドローできる

4.2体を素材に2体目の《Evil★Twin キスキル》をリンク召喚

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これによって手札1枚からフィールドと墓地に「イビルツイン」モンスターを準備しながら、なおかつ1ドローによって手札の消費をカバーできます。
この後は、罠を伏せるなり手札誘発を構えるなりして相手にターンを渡し、《Evil★Twin キスキル》の効果によって墓地から《Evil★Twin リィラ》を特殊召喚することで、実質的なフリーチェーンのカード破壊を発動することができます。

……とまあ、毎ターン1ドロー+カード1枚破壊ができるのは、やっぱり【イビルツイン】の最大の強みになります。
上記の基本展開に加え、《パラレルエクシード》や《スプラッシュ・メイジ》を使うことでリンク数も稼ぎやすいので、早い段階からアクセスコードなどの大型リンクモンスターへ繋げやすいのもグッド。

~【イビルツイン】の弱み~

・全体的な打点の低さ
「ライブツイン」モンスターは攻撃力500、「イビルツイン」リンクモンスターは攻撃力1100しかありません。
そのため1100より高い打点の相手モンスターがいる場合、そこへ除去を撃たされることが往々にあります。

・展開が「ライブツイン」モンスターに依存しているところ
【イビルツイン】は初動の動きの中で《Live☆Twin キスキル》と《Live☆Twin リィラ》が必須となりますが、《エフェクト・ヴェーラー》などをもらって相方が出せなくなってしまうと、途端に展開が止まってしまいます。
《シークレット・パスフレーズ》や《Live☆Twin エントランス》によってカバーすることもできますが、テンポが遅れるのでけっこう苦しい状態となります。

・除去や妨害が「イビルツイン」リンクモンスターに依存しているところ
これも上記の問題と同様です。
【イビルツイン】は「イビルツイン」リンクモンスター、特に《Evil★Twin リィラ》が除去・妨害を担っているため、そこに《D.D.クロウ》や《墓穴の指名者》などを受けるとかなり厳しいです。
また《Evil★Twin リィラ》を呼び出す《Evil★Twin キスキル》に無効をもらうのもキツいです。
とは言え、この辺りは《Evil★Twin チャレンジ》を使うことである程度はカバーできるので、運とプレイングで何とか頑張りましょう。

~現状の【イビルツイン】の評価~

エースである《Evil★Twins キスキル・リィラ》が、思ってたよりも強くないので、「ライブツイン」モンスターの展開と「イビルツイン」リンクモンスター+汎用リンクモンスターを中心に組んだ方が強くなりそうです。
それでもフリーとして戦う分には、十二分に強いテーマだと思います。
環境デッキ辺りが相手となると、「キスキル」と「リィラ」のような2枚で動く系統のデッキはなかなか厳しい所があるかなーと思いますね。

個人的には《リンク・ディサイプル》や《リンク・ディヴォーティー》、《サイバース・ウィッチ》辺りと組み合わせても面白そうだなあと考えています。

またあまり強くないとは言いましたが、《Evil★Twins キスキル・リィラ》も専用デッキとして組んでみれば、なかなか面白いデッキになりそうだと感じました。
リリースによる特殊召喚なので《闇黒の魔王ディアボロス》を併せたり、【破械】をはじめとする悪魔族テーマと組み合わせてみたりすると、けっこういい仕事はできそうです。

おわりに

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いかがだったでしょうか。

【イビルツイン】はビジュアル的にもギミック的にも、とても個性的で面白いテーマでした。
実際に使ってみると【閃刀姫】や【トリックスター】に近い、細やかな動きを得意とするテーマなので、合う人にはとことん合うタイプのデッキだなと感じました。

デッキビルドパックのテーマは、個性的なものが多いので組んでみるとかなり面白いものばかりですね。
また機会があれば、同時に収録された【ドライトロン】や【マギストス】の記事も紹介できればなあと思っております。


それでは今回は、この辺りにいたしましょう。
ここまでのご精読、ありがとうございました。

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