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9月の読書記録

あっという間に過ぎ去ってしまった9月。
数ヶ月前から決めていた一人旅を敢行したことはよかったのだけど、私とオット双方の親が入院するなどイレギュラーが発生して落ち着かない日々。
今週になってようやく自分のことができそうです。

そんなわけで、読書は思うように捗らなくて。まあ仕方ない。
9月はこの2冊を読了しました。

この2冊も積読本で5年前の10月に購入している。寝かせすぎ〜。
ですが、これもまた「今だから、読めた、わかる」読書でした。
もう、ずっと言ってそうでイヤなんだけど、ようやく黙読スピードと内容を理解するスピードが合致してきて不足する知識はこの辺りだな、この引用文献は読んでないといかんな、みたいなことを考えながら読んでいる。

こうなってくると読書としては面白いんだなー。だ・け・ど、勉強不足もめっちゃわかるわけで、ふと途方に暮れたりするのよね。・・・しかもですよ、この本の出版年、私が生まれたあたりだなんて・・・もー高階先生どんだけすごいんですかってことですよ。

そんなわけで、これまでの学びを再確認しつつ新しい収穫もあって良い読書体験でした。
とくに面白かったのは下巻の第五部「神々の祝祭」。現在ワシントンのナショナル・ギャラリーに所蔵されているヴェネツィア派の画家ジョヴァンニ・ベリーニ(本文中ではジョヴァンニ・ベルリーニ)の《神々の祝祭》の制作に関する経緯と、この絵画の注文主と支払い主が変わったことによる装飾プログラム変更にティツィアーノが関わっているという話がとても読み応えがあった。

もしかしたら出版年以降、研究が進んでいて現在では違っている点もあるかもしれないけれど、当時の画家とパトロンとの関係や、装飾プログラムが最終的に仕上がるまでにさまざまな情勢や人間関係が絡んでいるんだということが理解できる。

いつも本を読みながら図版を利用したりググって詳細を拡大したりするのだけど、この《神々の祝祭》を見た時になんだか違和感を感じたんだ。その違和感はそのまま本書の第五部に詳述されていて軽く衝撃、というか最初に感じた違和感に「やはりそうか!」とひとり納得したしだい。

あとね、やたらと付箋貼る人なんですけれど今回も貼りまくってまして。いつも貼ったまま本棚に戻すのですが、そろそろちゃんと書き留めるべきでは?と思いました。いまごろ。笑

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