マガジンのカバー画像

西洋美術を読み解く

3
西洋美術をより深く理解するために調べたアレコレ
運営しているクリエイター

記事一覧

エロスとアプロディテの母子関係

エロスとアプロディテの母子関係

新国立美術館で開催中の「ルーヴル美術館展 愛を描く」を鑑賞後、勝手に広げて調べてみたシリーズ。第2回です。

今回は、ギリシア神話を読み返してエロスとアプロディテの誕生とその関係を整理してみました。

前回と同様ですが、
エロス:クピド=アモル:キューピッド
アプロディテ(アフロディーテー):ウェヌス:ヴィーナス
それぞれギリシア語:ラテン語:英語での呼び名です。

本題に入る前に、国立西洋美術館

もっとみる
エロス:クピド:アモル〜愛はフクザツだ〜

エロス:クピド:アモル〜愛はフクザツだ〜

新国立美術館で開催中の「ルーヴル美術館展 愛を描く」を鑑賞後、勝手に広げて調べてみたシリーズ。

今回は、エロスやクピド、天使の違いについてです。

*ここでは基本的にエロスとアプロディテで呼び名を統一します。

エロス:クピド=アモル:キューピッドの違いは?

エロスだとかクピド、プットーと呼ばれる有翼の幼児、あるいは有翼の天使について調べるほどにじつは奥深く、あまりよくわかっていないことが判明

もっとみる
ところで神話画の始まりはいつ?〜絵画のヒエラルキー〜

ところで神話画の始まりはいつ?〜絵画のヒエラルキー〜

新国立西洋美術館で開催中の「ルーヴル美術館展 愛を描く」では美しい神話画がいくつも鑑賞できます。

ところで、イタリア・ルネサンスの気運とともに描かれるようになった神話画って、いったいいつ頃からなのでしょうか?最初の作品ってわかっているのかしら?ちょっとその辺りを調べてみました。

王立絵画彫刻アカデミーの創設

ルイ14世の第一画家シャルル・ル・ブランは、ヴェルサイユ宮殿やルーヴル宮殿の内装を担

もっとみる