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「嘘つき!」と気づく瞬間|認知バイアスからの解脱

この記事では、デマ、噂話、風説によって、間違った認識、歪んだ考え方に陥らないようにするための心構えを共有したいと思います。
考え方としては、嘘を見抜く方法を覚えるよりも「嘘つき」との接し方を身に着ける方が手っ取り早く、危険を回避できるということです。

SNSには「嘘つき」が大勢いるので、珍しい存在ではありません。
上手く嘘をついて、有名になったインフルエンサーがたくさんいます。
しかし、嘘つきを信奉して、フォロワーになることは、不幸です。
嘘つきから聞いたことを他者に話しても、理解してもらえないからです。
話し相手がいない人は、受け売りの思想が偏っていて、一般的な知識として通用しないことに気づきません。
SNSで相手をしてくれるのは、反対論者か、同じ傾向の人たちだけです。
そのような環境では、視野が狭まって、思想が先鋭化します。

噓つきは、自分だけ幸せになるために、嘘をついているので、
フォロワーが不幸になっても気にしません。
SNSでは、もはや主流となっているコンテンツの
陰謀論、スピリチュアル、エセ科学、儲け話には、
学びが何もないので、関わっても時間の無駄です。

風説の信奉者になって、トラブルに巻き込まれる前に
話題から離脱しましょう。

1.嘘に気づく

相手が言うことに疑念を持ち、事実関係の「ズレ」を指摘することが、
「嘘」に気づくことです。しかし、

嘘に気づくだけでは、「嘘つき」から逃れることはできません。

「嘘つき」は噓が、ばれることを問題にしません。
理由は単純で、また、他の嘘をついて騙せばいいからです。
嘘と言い訳を延々と繰り返します。だから、
嘘つきに嘘を認めさせるには、相当の時間と労力を要します。
嘘に気づいたら「嘘つき」だと、割り切って関係を見直す必要があります。
世間一般のその人物への評価を確認することが、きっかけになります。

2.「嘘つき」に気づく

「嘘つき」に気づくには、その人物への信頼を捨てることです。
具体的には、その人物への興味、愛着、信用を断つということです。
「人との繋がりを断つ」のは、心理的な負担になります。
裏切ったような気持ちになったり、抜け駆けする後ろめたさを感じたり、
手のひら返しは信義に反するのでないか。と考える必要はありません。
そのような感情を抱くのであれば、むしろ、その人が素直である証拠です。

素直な人が騙される。
素直な人は、相手も正直に話をしてくれると期待して、他者を疑いません。
先にも述べた通り、嘘に気づくには、相手が言うことに
疑念を持つことから始まります。例えば、

・怒りを前面に出して、誰かを非難していると、
 その意見に共鳴してしまう。

→怒りを覚えるような話に共感して、感情が高ぶると判断力を失います。
 物事を単純にしか把握しなくなり、誰かを敵視します。
 敵対心をもって、怒りをぶつける対象として扱うようになります。
 発散のつもりが、怒った状態が続くと、余計なストレスが溜まります。
 その間は、まったく自分のためになっていないことに気づきません。

・自信を持った態度で、強く主張されると信用してしまう。
→言い返すことができなければ、主張が正しいわけではない。
 「論理的に整合すること」と「真実」は、必ずしも一致しません。
 「仮説」であっても、「真実」のように断定して語ることができます。
 根拠のない事柄でも、繰り返し説明されると事実のように感じてしまう。
 噓つきは、視聴者が考えることを諦めるまで、嘘をつき続けます。
 「これだけ明快に論理的に説明しているから疑うのはやめよう」と
 思考停止して、説明を鵜吞みにする状況を作ります。 

・驚くような話であっても、証拠を示されたら、納得してしまう。
→思わず飛びつきたくなるような話題は、偏見を持つきっかけになります。  
 偏った意見にハマり、信奉者になる危険性を孕んでいます。
 客観的に判断するなら、証拠の信ぴょう性を確認します。
 証拠とされる物が、説明に対して妥当なのか。
 なんとでも説明がつく物が証拠として選ばれていないか。
 嘘つきは、検証するのが面倒になるように、断片的な証拠を提示します。

・不正に対して、嫌悪感や正義感を持っている。
→社会に対して不公平を感じていると、わかりやすい悪党を非難して、
 不正を正したような気持になります。
 冷静であれば、一緒になって怒る前に、煽られていることに気づきます。
 自分の生活にどれだけ影響のある事態なのか、重要性を考えます。
 重要でもない事柄に関与して、他者を攻撃しても得るものがありません。
 嘘つきが悪党に仕立て上げた人物を攻撃するのは、愚かです。

・社会に対して不信感、無力感を感じている。
→嘘つきにとって非常に都合の良いモチベーションを持っています。
 嘘つきは、それらしい課題を据えて、感情を正当化してくれます。
 課題に乗ってくれば、利用して搾取することができます。
 嘘つきは、他者の金銭、時間、労力を搾取して独り占めにします。
 当然のことですが、嘘つきは、騙している相手に感情移入はしません。
 一方的に利用することだけを考えています。

■見ざる聞かざる言わざる

「嘘つき」の情報から一旦、離れて、負の連鎖を断ち切る。
嘘つきから与えられた情報によって、考え方に偏りが生じ、
適切な認識を得ることができなくなります。
この思い込みや偏見のことを認知バイアスといいます。
認知バイアスが掛かっている状態の考え方を以下にまとめました。

認知バイアスの種類
「現在の環境(価値観)が変わることに不安を感じる」
「現在の環境(価値観)が変化することは損失だと思う」
「大きな注目を集める話題に意見したい。反応を得たい」
「インフルエンサーから何度も聞いた話に、確信を持っている」
「数人から同じ話を聞いたら、その話は真実だと思う」
「批判をしてくる人の意見(反対意見)は、聞く価値がない」
「批判している連中は、レベルが低いと思う」
「批判に対して、屁理屈で反論した(とりあえず反抗した)」
「自身の誤りに気付いても、根本の考えは正しいと思う」
「人の特徴、属性から、その人の人格が判断できる」
「自分の能力は、人より優れている(教える立場)」

これらは、すべて別々の認知バイアスとされていますので、
一つでも当てはまるなら、考え方に偏りが生じていることになります。

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