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生き様 映画『SUNNY』
ギャルしか勝たん。
ギャルって良いですよね。
感情表現は素直。曲がったことは許さない。愛を持って指摘する。いつもつるんでいる仲間を大切にする。好きなことには一直線。
可愛いものは可愛いと言うし、ダサいものはダサいと言う。生き方がもう楽しそうの極み。
芯に人を大切にする気持ちがあるから、どれだけ口が悪かろうが良い人間関係に見えたのだろう。
ギャルにしかわからない、信頼関係みたいなものを感じる。
90年代後半のコギャル全盛期。街中にガングロやルーズソックスを履いた女子高生がいた。
もはや女子高生が世界を回してるんじゃね??っていうレベルで輝いている時代だったと思う。
当時幼かった私も、そんなギャルたちに、少々の恐怖感と興味を抱いたものだった。
『SUNNY』という映画を見た。
日本中の女子高生がルーズソックスを履き、空前のコギャルブームに沸いた90年代、そんな時代に青春を謳歌した女子高校生の仲良しグループ「サニー」のメンバー6人は、20年以上の時を経てそれぞれ問題を抱える大人になっていた。 専業主婦の奈美は、ある日、久しぶりにかつての親友・芹香と再会するが、彼女は末期ガンにおかされていた……。「死ぬ前にもう一度だけ、みんなに会いたい」。芹香の願いを叶えるため、奈美が動き出す。裕子、心、梅、そして奈々……、かつての仲間は無事、芹香の前に再集結できるのか?夢と刺激で溢れていた高校時代と、かつての輝きを失った現在の二つの時代が交差して紡がれる物語は、ラスト、“強い気持ち”と“強い愛”によって、予想もしていなかった感動を巻き起こす!!(C)2018「SUNNY」製作委員会
芹香の生き様
芹香の存在は大きい。まさにリーダー。
いつもつるんでいる仲間によく気が付く。気を配っている。
”外された”鰤谷さんにも、いけないことはいけないと、はっきりと伝える。
仲間のことが大好きという感情がよくわかる。
この人間性だから、人が集まるんだろうなぁ。
芹香が末期ガンにおかされ、「死ぬ前にみんなに会いたい」って。
そう願うことは、誰しもあるのかな。
今年の初めにガンで亡くなった、大学時代の仲間を思い出した。
彼女も懸命に生きた。
どんな人にも分け隔てなく、優しさに溢れる人だった。
みんなに会いたいという気持ちは、過去に繋がっていた仲間たちを再び集め、絆を深める力があるのかもしれない。卒業後あまり会う機会のなかった人と再会した。
ちょうど仕事もプライベートも悩みばかりで、気力を失いかけていた時だった。
わたしたちは彼女が懸命に生きたことで力をもらった。だから、わたしも”生きる”と、強く思った。
彼女のお通夜に参列したが、こんなにもたくさんの人に囲まれて、笑顔も混じった明るい雰囲気に驚いた。
お通夜が楽しい人。不謹慎かもしれないが、涙は出なかった。こんなにも穏やかな気持ちになったのは初めてだった。それは、彼女が懸命に生ききったことを、よくわかっていたからだと思う。
人が亡くなった時に残るものは、その人の地位や名誉よりも、最後は生き様だよ。この人がどんなに良いヤツだったのか、人間性が人の心に残り続けるのだ。
男子バレーボールの藤居選手にも同じようなことが言えると思う。
コート内ではチームメイト全員に声をかける。些細なことでもコミュニケーションを欠かせない。
仲間たちにあれだけの力を与える生き様だったのだろう。
芹香の通夜で踊る人たち
人が死ぬという悲しい話のはずなのに、爆笑しながら見た映画だった。
20年以上たってからも、学生時代の仲間と笑い合えるのっていいね。
仲間をつないだのは芹香の生き様。
お通夜のダンスに表れていた気がする。
いつの時代も思春期の悩みは変わらない
安室奈美恵をはじめ、平成初期の懐かしい音楽が盛りだくさんだった。
聞いているだけで胸が躍る。時代は違えど、楽しみ方は変わらぬもんだ。
幼いころにただ「楽しそう!」と思っていたギャルたちも、普通の思春期としての悩みを抱えていた。それは今と全く変わらない。悩みの出てき方が違うだけ。
今は見えにくい分、大人の気付きも、仲間のフォローも、難しいのかもしれない。
対比として、今の時代で感じる課題が浮き彫りになって見えた気がします。
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