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日経平均の乱高下は続くか?

短期的に日経平均株価は上下動が激しくなると見ています。

今年初めからの日経平均の上昇には、大きく3つの期待がありました。まず半導体関連への期待の膨らみ、次にアメリカのインフレの克服と金利低下の期待、そして日本の賃金上昇期待です。

3月ごろにこれらの期待が高まり日経平均は4万円を超えました。その後、期待の実現を待つ状態になり37,000円台まで低下したのですが、改めて、半導体関連銘柄の決算が良いこと、アメリカのインフレの落ち着きを示す経済指標発表が続いたこと、日本の賃金上昇の指標が示されたことなどで、日経平均は7月に4万円を回復し、さらに最高値を更新しました。

今注意したいのは、日経平均の37,000円から4万円のレンジでの推移は、期待の高まりと期待の実現待ちの市場心理の行ったり来たりが原因ということです。例えば、アメリカのインフレが落ち着いたとはいえ、まだ米連邦準備理事会(FRB)の目標である2パーセントまでは下がっていません。9月にFRBが利下げを始めると予想されますが、それでも経済指標次第でその後の利下げ継続の期待は揺れ動きそうです。

また、半導体関連を含む輸出関連企業の株価は、ドル高円安での利益の上乗せを期待した部分が含まれており、アメリカの利下げや日本の賃金上昇による消費好調を受けた利上げがあれば、為替市場がドル安円高に反転し、株式市場の心理が悪化する恐れもあります。

長期的には日本株が緩やかに上昇すると見ていますが、短期的には期待と不安の入り混じった状態が続くと見ています。

〔チーフ・ストラテジスト神山直樹のレポート等は下記URLからご覧いただけます〕
■KAMIYAMA Reports https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-reports
■KAMIYAMA Seconds! ~90秒でマーケットニュースをズバリ解説 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-seconds
■「投資ってなんだ!?」 https://www.nikkoam.com/market/kamiyama-view/kamiyama-investment
■神山解説 https://www.nikkoam.com/products/etf/we-love-etf/#1:category:113 

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