2020年のマイベスト本

 個人的に2020年のマイベスト本を書いていきたいと思います。誰かのためになるかは分かりませんが、自分のためにはなると思います。稚拙な文章になると思いますが、書いていきたいと思います。

 2020年に読んだ本は何冊なのか、全く覚えがありません。読み始めては止め、新しく買っては積み、の繰り返しだったような気もします。しかし、そのような取り留めのない、文字を追うだけの読書を質的に転換するような本が今年出ました。

 読書猿さんの『独学大全』です。

 多分ネット上ではすでに話題になっていると思いますし、これからもっと有名になる本だと思っています。私はTwitter上で『独学大全』の記事を見るたびにリツイートしています。私は正直言ってこの本を使いこなせていないし、あまり精読できていないと思っています。これから何年生きられるか分かりませんが、一生かけてゆっくりと読めればいいかなと思っています(同著者の『アイデア大全』や『問題解決大全』も含めて)。

 しかし、この本を今すぐに必要な人がいるのではないかと思うと、どうしてもリツイートしなければという勝手な使命感が湧いてきます。人生には「どうしようもない」と思えることがあまりに多いのですが、この本にはその「どうしようもない」と思っていたことに新たな視点をもたらすヒントが数多く記されています。

 すごく簡単に言ってしまうと、一人で勉強するための本です。しかし、この本を手にして読み始めた瞬間に一人で勉強はできなくなります。矛盾するようですが、一人で独学はできないということに気が付きます。知識とか、技術とか多分人に伝えられるものに触れた瞬間に、人は一人ではなくなるのでしょう。

 だから、私はこの本を多くの人に読んでほしいと思います。一人で本のページをめくっている時、実際には一人ですが、何かを学ぶときは必ずどこかのネットワークにいるということ実感させてくれます。実感するための方法も書いてあります。

 思うままに書き散らしてしまいましたが、一番言いたいことは、「この本を多くの人に読んでほしい」ということですね。少しだけでも「マシ」になりたいと思っている人に、特に読んでほしい一冊です。

 この本は素晴らしいです。「この本一冊で済む」というような幻想を打ち砕くと同時に、すぐに他の本が読みたくなります。

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