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神棚のススメ①神棚は暮らしを豊かにする「家庭の神社」

神社が好きになると、そこで過ごす心地よい時間を体感して、つい「この場所にずっと居られたらいいのに……」と思うことがあります。

手を合わせて祈ると、心が不思議と穏やかになる。
神様に見守られているような、安心感を感じられる。
参拝で、身も心も綺麗に清められていくように思える。
神様の存在を通じて、自分自身と向き合うことができる。
神様に向かって決意を述べると、なぜか勇気が湧いてくる。

――あなたもこういった想いを、何かしら感じたことがあるのではないでしょうか?
そう、それが神様のいらっしゃる「神社」という場所なのです。

そんな素敵な場所がもっと身近にあればいいのに、と願う人も多いことでしょう。
「神様に近くで見守っていただきたい」という私たちの想い……。
実は、それを形にしたものが、今回から数回に分けてお伝えしていくテーマ「神棚」です。

今回は、神棚のススメ①として、神棚の意味や魅力についてお話ししたいと思います!


神棚のハードルは案外高くない

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「神棚がある家」と聞くと、なんとなく立派なビジュアルの神棚をイメージして、かなり広くて由緒正しい歴史を持つような家を思い浮かべてしまいませんか?

そして「うちはマンションだから、スペース的にも神棚なんて置けない」とか、「正しいお祀りの仕方もよく解らなくて、不安だから持っていない」といった理由を挙げる方も多いです。

でも、皆さんに声を大にしてお伝えしたいのは、「神棚を準備して神様をお迎えするのは、そこまで高いハードルじゃないんですよ」ということ。

むしろ、神棚そのものがどんなサイズや見た目であるかは大した問題でなく、あなたらしい暮らしの中に神様をお迎えして、等身大の暮らしを近くで見守っていただくことが重要なのではないでしょうか。


神棚にもさまざまな種類がある

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神棚を手に入れられる場所は、ある程度大きな規模の神社に問い合わせていただければ、取り扱いがある場合が多いです。
神社で出会う神棚も、千円もせずに手に入る簡易的な御札立てや、数万円する立派な神棚まで実にさまざま。足を運んだ神社で、それらを見かけた方もいらっしゃるかもしれません。
でも、そこにあるものだけが「神棚のすべて」ではないのです。

たとえば、ホームセンターやインターネットのお店などでも、多種多様な神棚を見つけることができると思います。
最近では、現代の暮らしのスタイルやインテリアにも自然に馴染み、家のスペースを気にしなくても簡単に設置ができる、新しい形やおしゃれなデザインの神棚も続々と誕生しています。

賃貸契約のマンション等であっても、小さな画鋲のようなピンで取付が可能な壁掛けのタイプ。
外からは御札が見えないデザインの、天然木やすりガラスを使った置き方のタイプ。
水・米・塩や榊などをお供えする神具も、とってもスタイリッシュな形をしていたり――。

自分の家に馴染むものを探してみるだけでも、きっとワクワク胸が躍ることでしょう。
その中から是非、あなたが一番愛着を感じられて心からしっくり来るような、素敵な神棚を探してみてくださいね。


神棚の持つ素敵な役割

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そもそも、神棚とは「神様のお家」です。
専門的な言葉を使うと「依り代(よりしろ)」と言って、神様の霊が宿ることのできる場所のひとつなのです。

つまり、役割的な意味では「神社」と同じようなもの。
それを「個人」もしくは「家庭」、法人で設置する場合は「会社」や「店舗」が持ち管理を行う「小さな神社」とも言えるかもしれません。

当たり前のように思える今の暮らしも、しっかりと見つめれば、あちこちに神様からの恩恵が散りばめられていると気付けるはずです。

しかし私たちは日々を生きる中で、ついそれらに対する感謝の気持ちを忘れてしまったり、些細な出来事にも気持ちが揺り動かされてしまったりすることがありますよね――。
そんなときに「神棚」があれば、神様に向かって祈ることを通じて、さまざまな物事の向き合い方を見つめ直すことができます。

神様とのご縁も、日々感謝を思い出しては、それを伝えていくことで深まってゆくものです。
それに、不安なときや何かに挑戦するときには、勇気が欲しくなることもたくさんあるでしょう。心が落ち着かないときこそ、神棚を通じて神様にそのことをお話ししてみてください。
あなたの人生を「善い方向」へと導くために、きっとお力を貸していただけるはずです。

「神棚」の存在は、何気ない日々の中にも目に見えない存在への「感謝」を忘れず、あなたがより人生の「豊かさ」を感じられる、素敵な心を育んでくれますよ。


神棚は家庭に作る家族の神社

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神棚には、神社で受けてきた御札をお祀りしていただきます。
御札には神社で必ず「御霊入れ」がされていて、そこには神様の「御霊(みたま)」が込められています。

それを、神棚に納めて自宅でお祀りをすることで、私たちは神社以上に身近な場所から、神様に見守っていただけるということ。
これって、ものすごく贅沢な気持ちになると思いませんか?

私たちが暮らす「家」や、大切な家族の集まりである「家庭」という場所を、神様に見守り支えていただく……。
神棚とは、そのありがたい存在(神様)を中心に、家族が心をひとつにしていくためのかけがえのない場所になることでしょう。

次回からは、実際に神棚をお迎えする際に役立つ、基本的なお祀りの方法についてご紹介したいと思います!


文/巫女ライター・紺野うみ


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