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「黎明の学師」書籍化への道のり2

0. 目次
1. Amazon PDO + Kindle 出版について
1.5  Amazon KDPが日本でペーパーバックの印刷開始
2. 書籍化への流れ(本記事)
3. 加筆改稿・編集作業
4. 装丁について
5. 表紙について
6. 発売までの道のり

書籍化を目指すまで

 私が書籍化を目指している「黎明の学師 混沌の惑星」は、講談社さんが運営している小説投稿サイトNOVEL DAYS上で「混沌譚一 ティエラ山篇」として公開した78,000字程度のSF作品を大幅加筆改稿したものです。
 私はおよそ二年ほど前に小説を書き始めました。最初は深く考えることもなく「折角書いたのだから何処かで公開しよう。小説投稿サイトというものがあるらしい、便利だな」という軽い気持ちでWEB上に公開しました。
 公募という選択肢は最初からありませんでした。「黎明の学師」「混沌の惑星」というシリーズの一作目で、初稿72,000字程度だったものに加筆改稿を重ね、10万字以上に膨らんでいます。長いシリーズのプロローグ的作品で、二作目が約11万字、三作目が約20万字と続きます。現在執筆中の四作目も20万字を超えるだろうと予想しています。長編しか書けない私に、字数制限のある公募は無理だと分かっていたので、検討もしませんでした。
 そもそも私には「作家になりたい」とか「小説を書きたい」という気持ちもなくて、あるのはただ「架空の世界を創り上げて、そこに生きる人々の物語を紡ぎたい」という気持ちだけです。そのアウトプットの手段として小説という形態が自分に合っていたのだと考えています。
 ただ「自分の本」というものへの憧れは強いです。近年は収納の問題から電子書籍ばかり買っていますが、子供の頃から紙の本が大好きでした。読むのが好きというだけでなく、装丁など諸々の要素すべてを含めて「本」というものに魅力を覚えます。
 ですので、自分の作品をいつかは「本」という形にしたいなあという漠然とした思いが当初からありました。紙の本はハードルが高いと感じていましたので、kindleから電子書籍を出せれば十分だと最初は考えていました。ですが、知り合いの作家さんが素晴らしい装丁の文庫本を出しているのを見て、「セルフ出版でここまで出来るんだ! だったら私もやりたい!」と思い、紙の本も同時に出そうと決心したのです。

編集を依頼

 前述の知り合いの作家さんが出した文庫本の編集とデザインを担当していたのが、あだん堂ゆきさんです。ネット上で交流がありましたので、私も編集を依頼したいですと相談したところ、トントン拍子に話が進みました。
 何を求めて有料編集を依頼するかは書き手によって異なると思います。私があだん堂ゆきさんに依頼した一番の決め手は、編集・中装丁・表紙作製まで全てお願い出来る点でした。
 WEBサイトに投稿するに当たり簡単な表紙くらいなら自分で作れるようになっていましたが、モニター上ではそこそこ見栄えがしたとしても、紙の印刷では全く印象が変わります。表表紙だけでなく背表紙、裏表紙まで印刷に耐えられるクオリティのデザインをするというのは、素人にはなかなか難しいものです。有料の写真やイラストを購入したとしても、印刷映えするレイアウトや文字入れまで自分でするとなると……。それ以上に小説の中装丁に関しては素人すぎて、自分でやれる自信は全くありませんでした。もちろん失敗を重ねながら練習を積めばそれなりに上達するのでしょうが、大切な自分の本で"失敗"したくないというのが人情です・笑。電子と違って紙の印刷はある意味、一発勝負ですから、失敗したからといって簡単に何度も修正できません。作者側の訂正が難しいだけでなく、買って下さった読者の方の本を無料で差し替える手段はないわけですし……(電書なら再ダウンロードすれば済みますが)。
 そんな訳で、早くから電子書籍化を目指していたものの、紙本の出版には慎重な姿勢を貫いていた私です。もちろん肝腎の作品についても、客観的な目で見てもらって改善に繋げたいという思いがありました。これらの全てをいっぺんにお任せ出来るということで、あだん堂ゆきさんは私にとって願ったり叶ったりの編集さんだったのです。

販促チラシ新

 この販促用チラシもあだん堂ゆきさんが作って下さったものです。クオリティが高いのはもちろんのこと、編集作業を通じて作品の内容や私の考えをよく理解してくれてますので、事前に事細かに打ち合わせしなくても作品の雰囲気と私の希望にぴったりなものを作ってくれました。
 編集作業については、次の「加筆改稿・編集作業」の記事で詳しく触れていきたいと思います。

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