【進化論の世界観から社会問題を読み解こう】~社会はどう進化するのか(デイヴィッド・スローン・ウィルソン)の書評と感想~
➤面白さ
★★★★★
『この書籍の主張全体が非常に(個人的には)斬新で、でも深く納得できる概念でした。ダーウィニズムの世界観を一段階アップデートできます。』
➤知識量
★★★☆☆
『全体を通して得られる知識は一つに収束します。つまりダーウィニズムの社会システムへの応用です。』
➤難解度
★★☆☆☆
『ある程度の進化論の概念と、生物学の予備知識があれば苦労することなくすらすら読むことができると思います。』
➤オススメ度
★★★★★
『これまでの既成概念をひっくり返してくれるので是非お手に取っていただきたいオススメの本です!おそらくこの先、この本にあるような視点から世の中を考察する必要性は高まるはずなので。』
<コメント>
個人的にはかな〜り面白かったです
本書全体を簡単に表すと
ダーウィニズム的進化論のレンズを通して世の中を見渡すと
人類が“何をすべきか”が理解できるよ!って話しです
従来の見解では
科学は事実を証明することはできても
事象の価値や意味については何も言えないとされてきました
(意味や価値の提供は宗教=神の役目ということ)
しかし
人類を含めた生物の特徴を
ダーウィン主義的進化論に照らして考察すると
(つまり神を排除すると、いや、、排除しても)
経済、政治、教育、そして道徳や倫理などの分野についても科学的に最善策を提供できると
本書は主張しています
その為には
個人を独立単体のシステムとして見なすのではなく
地球全体を大きなシステムの全体として捉え
個人個人で成り立つ小集団をベースに最適化していく戦略が必要となるそうです
そしてその戦略は
自由放任と中央管理を両極としたスペクトラムの間のどこかにあるのだとも言ってます
で、そう言える根拠に
マルチレベル選択という概念を当てはめて説明してます
(詳しくは本書をお読み下さい♡)
ま、いずれにしても
歴史の中でタブーとされてきた“社会進化論”や“優生学”を正しく理解し直すことで
現代人が抱える数多くの問題(健康問題から環境問題まで)を解決していく糸口が見えてくる
そう、感じることができましたよ
<本書を題材にしたYouTube動画>
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