【作品5点目】加熱型押しと透明ホログラム箔の組み合わせで、最後まで「紙ってすご~い!!!」を目指した お話
こんにちは!
名刺(※)とアイコンのイラストがカッコよくなり、がぜんやる気が出てきた紙谷 刷太郎ですっ。 今日はMONQさんのイラストを使用したOKフロートのミニポスター作品、その最後となる5作品目の解説をしていきたいと思いますっ。
※ 紙谷 刷太郎の活版印刷による名刺のお話はこちらから~
タイトルにもあるように今日は
『加熱型押し加工と透明ホログラム箔の2つの工程』を行いますっ。
加熱型押し加工は前回の4作品目でも大活躍した加工で、今回も同じようにOKフロートの裏面に蛍光色を印刷して、表面から加熱型押し加工をすることでOKフロートを透けさせて、裏面の色を浮かび上がらせますっ(再び裏技の出番!)
前回の「【作品4点目】 裏技! だけど意外と簡単っ!? 透けを活かしたOKフロートの新表現とは?」の詳しい話はこちらからご覧いただけますっ。
更にラスト5作品目では透明ホログラム箔という「透明で、しかもホログラムな箔???」を箔押しして完成させるというもので、長丁場になりそうですが、皆さまどうぞお付き合いくださいっ!
○ 5作品目のイラストとその裏面の印刷、そして使用する版の確認から~
まずはイラストのご紹介から~っ!
すでにめちゃくちゃカッコいいイラストっ!
こちら(上の画像)はイラストレーター MONQさんの作品で、すでにめちゃくちゃカッコイイのですが、イラストに特殊印刷・加工を加えることで、更にカッコ良く、そして「紙ってすごい!」を目指していきたいと思いますっ!
(MONQさんの素敵なイラストは下記のTwitterからご覧頂けますっ!)
さて、5作品目のミニポスターを裏返すと …
このような感じで全面に蛍光グリーンで印刷をしています。
(さすがにこれだけで写真を撮っても、何のこっちゃわからないっ!笑)
そして、今回加工で使用する金属版がこちらです!
(左が銅版、右がマグネシウム版です。ぼんやりとした人の輪郭らしきものと背景らしきものが入っているっ!)
と、、、これで準備完了!
ということで、いよいよここから加工へと入って参りますっ!
加工は今回お世話になっている お馴染みのコスモテックさんです。
○ 透明ホログラム箔の登~場~!
いきなりですが、箔押し機の動画の登場ですっ(下記)
よーく見ると透明でヒラヒラと揺れるフィルムが機械にセットされているのをご覧いただけますでしょうか?
こちらが、今回の加工で使用する透明ホログラム箔になります~!
透明のフィルム素材なんですが、動画からもわかるようにシャボン玉のように光の当たる角度で虹色に光り輝くとても美しく、そして不思議な見え方のする箔なのです!
この光り輝くシャボン玉箔、いや透明ホログラム箔が押されると …
こんな感じに!!!
ん? おおっ!女の子が光ってる?!
もう少し、ミニポスターを動かして、光の当たる角度を変えて見ると …
おぉぉーっ!!!!!!!(感動!)
女の子からキラキラした虹色オーラのようなものが発せられているではないですかーっ!(なんだ、こりゃすごい、すごい!)
透明ホログラム箔そのものが、その名のとおり透明素材だからイラストの上から箔を乗せても、箔でイラストが隠れたり、ぼやけたりするなどの影響はなく、その代わりキラキラした虹色がイラストから発せられるように見えるんですね~!
「なるほど~!」
使い方によっては、まだまだ見たことのない面白い表現ができそうですね~、とてもいいことを知ることができました~!
○ 最後は、再び加熱型押し!
今回の作品はこれで完成ではなく、もうひと手間をかけないと完成しません。それはミニポスターの表面からの加熱型押しをして、OKフロートを少し透けさせることで、OKフロートの裏面に印刷した蛍光グリーンを表面に浮かび上がらせるという表現ですっ!
できる限り、OKフロートを透過させて、表から見た時に裏面の蛍光グリーンの色が感じられるように、ここからはまた熱と圧の微調整を繰り返す作業に入りました~(コスモテックさん、本当にありがとうございますっっ)
熱と圧をひたすら調整し、
裏面の緑色がきれいに見える条件を探る作業が続きます!
作業に従事してくださっているのは前田瑠璃さん(コスモテック)
少しずつ緑色がはっきりと見えるようにっ!
ここから更に微調整を繰り返して・・・
「じゃじゃーん!!!!!!」
ついに! ついに完成ですっ!!!!!(大興奮)
透明ホログラム箔と強い圧力による加熱型押し加工の組み合わせで、これまでに見たことのない立体的な作品へと変化し、見る角度により、キラキラした虹色が現れたり、緑色が浮かび上がったりとその時々で表情を大きく変える作品に仕上がりました~っ! 「すごい、すごい!」
最後に、光にかざして見たところの動画もアップしますので、ぜひご覧くださいっ!(下記っ)
「本当に、よくここまで美しく、ぶっ飛んだ仕上がりできたなぁ」と、最後もコスモテックの現場の職人さんに感謝しかありませんでしたっ!
OKフロートミニポスター5作品目はこれまでの4作品の集大成とも言えるような箔押し加工の様々な技術を用いて仕上がった作品で、「紙と印刷加工で、まさかここまで面白い表現ができるとは…!」と、加工前は全然想像すらできておらず、最後まで興奮しっぱなしの紙谷でした~。
最後に加工現場の様子をもう少しだけっ!
ということで、ここまで気がつけば全13話にわたって、今回のテーマの主役でもあるOKフロートという紙についての解説から、OKフロートを使ったミニポスター5種類の製作過程をコスモテックさんの加工現場で見学させていただき、その様子をお伝えしてきました~。
ここまでnoteをお読みくださった方々には感謝しかございませんっ。
今後の予定は、
・ 完成した5種のミニポスターをセットするOPP袋の加工のお話
(こだわり満載の袋あらためケースになっておりますっ!)
・ ここまでの一連の製作・加工をまとめた解説(おさらい編)
・ 製作した5種のミニポスターの販売に向けた準備のお話
などを考えておりますっ。
まだまだこのあともOKフロートとミニポスターに関する情報をお伝えしていきたいと思いますっ!
本日も紙谷 刷太郎がお伝えしました~。 ありがとうございました~!