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良い質問を持つ

コンサルティングの現場だけでなく、営業の現場でもクローズドな質問(選択型質問)と、オープンな質問(自由型質問)という言葉を研修などで使います。

クローズドな質問(選択型質問)はその名の通り、YES/NOで答えられるような紋切り型の次に繋がりにくい質問です。
オープンな質問(自由型質問)は、情報を取りたいときや可能性を広げたいときに使う質問で、自分自身に問うときにも使うものです。

セールスの世界でははじめは相手の情報を聞き出して、次のアクションを考える為にオープンな質問で始めるのが定石です。極々稀に相手はもう態度を決めていて、YES/NOだけを言いたい時があるのですが、この相手の間合いを感じとるには、ある程度セールス経験がないと難しいかもしれません。
ですが、99.9%はオープンな質問から入るべきです。
初めからずっと話すセールスがママいますが、売り上げにつながりにくいでしょう。なぜならお客様はまず話を聞いてもらいたいのが普通だからです。

セールスから見れば自分が売れるものが決まっている以上、お客様の困りごとに関心があるように見せつつも、結局は自分の商材を売りたいだけです。
それをお客様は無意識に感じ取ります。
そして「こいつ信用できないな」と感じとる訳です。

いわゆる優秀なセールスは、お客様と関係性を作るところから入るので、まず自分の商材と関係なく困りごとや良しなし事を聞きます。その聞く態度にお客様は「こいつ信用しても良いかも」と思い、セールス本人とは関係のない商材を紹介され、それが役に立った時はお客様のそのセールスマンに対する信頼は確立します。そして「お客様からの紹介」で新たなお客様に繋がります。
保険のセールスの人から、超優秀なセールスってこんな奴とその昔聞きました。

要するに「オープンな質問」というものは手練手管であって、本質は、お客様に役に立とうと言う「態度」な訳です。

「良い質問を持つ」と言うのは、「良い態度を持つ」ことではないでしょうか。「良い態度」とは、自分のことは置いといて、「お客様の課題に真摯に取り組む」そのものではないかと思うのです。

翻って、自分という存在の経営者である私は、自分に対してどのような良い質問をすれば良いのでしょうか?

これも決めつけないで、オープンな態度で「事実は何か」、「人から聞いたことは何か」、「それに対してどう思うのか」、「その思いを表現すると何が起こるのか」を考えることなのかもしれません。

「考える」と言うのは大変なことです。
私たちは基本的に怠惰なので、「考える」と言う行為を避けようとします。
「あの人がこう言ったから」「テレビでこう言ったから」
全て責任を他者に転嫁できれば、考えることを放棄します。

自分で「事実を見て、常に考える」と言うのが本当の「良い質問」を持つと言うことなのかもしれません。

サポートいただき感謝します。いろいろ困難な時ですが、人様のお役に立てる事を考え、行動していく所存です。宜しくお願いいたします。