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chatGPTへの対応:今季の成績評価について、学生に連絡しました。

先日noteに書きましたように、chatGPTについて、さまざまな実験を繰り返した結果、今期の授業の期末レポート課題の成績評価について、以下の通り決定し、受講生に連絡しました。

これが正しいかはわからないんですけどね。

chatGPTを禁止する先生も多いようなんですけどね。私は、自由に使いなさいというスタンスを取ろうと思います。その代わり、成績評価については、従来の基準よりも厳しいものにして、学びのレベルを上げることを学生に求めることにします。

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受講生の皆さん

6月9日(金)の授業で話したことを、再度コースニュースという形で連絡しておきます。

期末のレポート課題についてですが、評価基準を従来と変更せざるを得ないと考えます。

第一回の授業で説明した通り、「C」と「F」の間は、それほど厳しくはしていません。一方、奨学金等を獲得するためや、将来高い志を持ち、一生懸命学んでいる方がいるでしょうから「A+」については、しっかりと評価したいという方針でやってきました。

要は、F判定をつけることには情熱はなく、課題に対して、知識を正確に答えていれば、批判的、論理的な思考や、自らの主張がないレポートは、「C」としてきました。

ところが、chatGPTが出現し、進化を続けています。巷で話題の通り、大学の課題に対して非常に大きな影響があるとされています。私は、自らchatGPTを使い、いろいろ問いかけて答えを得る実験を繰り返しました。その結果、現時点での1つの結論を得ました。

それは、chatGPTは、この授業の「C」判定のレポート、つまり、「知識を正確に答えている(主張、批判的、論理的思考に欠けているが)、」レポートを作るということです。

そして、問題なのは、それが学生が自ら書いたものか、chatGPTが答えたものか、判別するのは無理だということです。

現在、大学のchatGPTを巡る議論の中心も、ここにあると思います。そして、どうやって見分けるのかを喧々諤々議論している。しかし、私はそれは不毛なことだと思います。

見分けることができないものを無理することはない。そこで、「C」判定レベルのレポートは、chatGPTを使ったものとみなし、「F」判定とすることに決めました。

今期の期末レポート課題の判定は、以下の通りとなります。

従来「A+」→新基準「A+」
「A」→「A」か「B」
「B」→「B」か「C」
「C」→「F」

レポート課題は第13週くらいに出しますが、昨年までより一段レベルの高い思考力を問うものにします。授業のスライドだけでなく、口頭で私が述べた現在進行の問題について答えなければ、点が取れないようにしたいとも思います。

その上で、知識を羅列しただけのレポートは「F」とします。

昨年でいえば、「C」判定は40%くらいだったと思いますので、大量の「F」が出る可能性があります。

一方で、chatGPTが使えることで、学びのベース、スターティングポイントは確実に上がるわけですから、大学の学びのレベルを格段に上げる絶好の好機でもあります。

大量にFが出るようなことにならず、レベルの高いレポートが提出されるということを期待しています。

上久保誠人




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