クラウディ・ヘブン

天国はうす曇り

時計は5分先を進む

ずぶ濡れの小さな心臓を

水色のシャツで包んで

翼を閉じてアスファルトに

ぬくもりを落として

歩く


天国はうす曇り

時間の後ろ姿を追って

紫のくちびるのすき間をめがけ

折りたたんだ言葉を投げる

咲くような優しさで舞い降りる

柔らかい影に

沈む


天国はうす曇り

もう誰も帰ってこない

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