セッション11月

深夜の中に見出した白日の記憶は

なんてまぶしいのだろう

目のくらんだぼくはいま

白い闇の支配する夜に沈む

悲しくなくて

思うことは止まらなかった

朝が来ることがないのなら

このまま心臓をあたため合おう

正しい光がすべてを分けてしまったら

もとどおり違う世界に戻り

それぞれの道で偶然出会おう

光がすべてからぼくを引き離すとき

孤独という一単位に変わることを

ぼくが恐れることはない


引力

破壊や死を伴うほど強く愛し合う

物体と地球

時間が

速度が

悲しみが

虚無が

そこからかたちを奪い去ろうとするのは

その愛情の強さへの嫉妬

なんだと

誰かが言った

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