カミナシ流のショートショート(起業家がビジョン作りに悩んだら)
家族が寝静まった後、野口は一人自分の工場を訪れた。
35年前に親父から譲り受け、心血を注いだ工場のラインに一人佇んでいた。明日から施行される、『ノンデスクワーカー保護法』に基づき決断を下さねばならない。
昨今、ロボットが現場の労働力を代替し、多くの現場労働従事者が失業していった。将来的に、単純労働からの人類解放を訴える現政権により示された法律は以下の提案を投げかけた。
1.労働力代替推進機構が選定した5社による事業買収の受け入れ
2.物理労働の素晴らしさを伝えるための無形文化遺産としての存続
「ユリシーズ社に吸収されるか?見せ物小屋として生き残るか...」
...10年後
「パパ!すごい!人が手で何か作ってるよ!」
「パパが小さい頃はロボットじゃなく人間が作業してたんだよ」
「労働体験は予約でいっぱいで3ヶ月待ちだったのよね」
ここで作られたモノは出来上がった瞬間に壊され、リサイクルに回される。ロボットによる労働力の完全代替が成し遂げられた今、野口の工場は本来の意味を失った。
野口は愛想笑いを浮かべながら、使い途のない製品が作り続けている。
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今日、グロービスキャピタルパートナーズの野本さんと、SF小説家の小野さんが共同で開催してくれた、企業家向けのワークショップに参加してきた。
↓小野さん経歴
その中で「400字のショートショートを書いてみよう!」というお題があり、作った文章だ。
2035年の現場がどうなっているか、ありえる姿を書いたけど、ディストピアのような世界観になってしまったw。
今回やって良かったなと思ったのは、
「あ...自分は未来世界を結構悲観的に捉えているんだ!」ということを認識できたことだ。それを正直に認めることができたこと。でも、感情的にそんな未来は見たくないから、「じゃあ、その中でカミナシはどう立ち回るか?」ということを考えることができた。
なので、きちんとカミナシがより良い未来を作る小説もあるので、安心してくださいw。
ビジョンを考えるのが起業家の仕事だと言われるが、本当に難しい。そんな中、未来について小説で書いてみると言うのは、アウトプットしやすかった。
ということで、カミナシのビジョンは小説で発表したいなと思います!
真ん中が小野先生(他、スタートアップ起業家3名と一緒に)
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