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真珠腫という病【その3】執刀医登場

<振り返り記事>

今日は息子の真珠腫手術の執刀医となる先生の診察。
前回撮ったCTを見ながら説明を聞く。

状況は楽観出来ないものだった。
「骨への影響が出て来てますね…」

その一言で息子は
「もう骨が溶けてるの?」
と言って泣き出した。

ったく!!最初に
「骨が溶ける、これじゃ手術だ」
と口走った無神経な医者のせいで無駄に知識がある息子が不憫でならない…悲しい気持ちになる。


執刀医はすぐに
「だから治すんですよ(^ー^)
たくさん手術して来たから大丈夫!
ただ、一度で済むかどうか…それは経過を見守りながらになりますね。
あなたが眠っている間に済む手術ですからね。安心してくださいね」
とフォローしてくれた。

子供相手に敬語できちんと説明して下さるのがありがたい。

息子が思ったより理解しているのを配慮して濁してくれたけど、一度で済むかという部分については再発の事を言っているのだ。

経過観察が必要な腫瘍だという事はこの前も言われた。

大きく切らない場合は再発も有り得る、大きく切り取れば後遺症が心配…という事なんだろうな。

どっちになるのかは息子の手前、突っ込んで聞けていない。

その後テキパキと看護師さんに指示し、今日は血液検査、尿検査、レントゲン撮影、心電図と回ってまた戻って次回予約について説明を受けるようにと。

次回は手術内容の詳細説明と麻酔科の医師との面談がある旨言われる。
そして、手術日は急だけど来週にしましょうと。

「鼓膜に穴が開いたままですから早くしましょうね。真珠腫を刺激してしまうといけないですから」
と早口で言うと、
「この日なら私が手術出来ますからね!」
と優しく息子に。


朝8時過ぎに家を出て、結局本日も3時間以上病院に居た。車の往復移動も入れると5時間コース。
「あ〜お腹空いたね〜なんか食べて帰ろうか〜」
と言うと
「う〜ん、買って帰りたい。ウチで食べる」
と息子。

疲れたよね、帰りたいよね、何度も涙を流して。

骨の事を気にしているだろうと思ったので、
「耳の中の骨は柔らかいからね、そこが心配だから早くしようっていう意味だから、大丈夫だよ」
と言うと、
「あっ、耳の中だけなの?身体の中の全部の骨が溶けるのかと思った!なんだ耳だけならまだマシだ」
と言って笑っていた。

全身に比べたらマシ…超ポジティブだな息子。
全身の骨に影響が出ると思ってたのか…よっぽど気にしてたんだろうな…。車を出すとすぐに眠り始めた。

もうこの子の中で戦いは始まっているんだね。

う〜っと心が重たくなるけど、これから色んな事を不安ながらも乗り越えねばならないのは息子だ。

私はこの子が少しでも安心してこの事態を乗り越えられる様にサポートするだけ。

動揺して事故ったら元も子もない。
慎重に運転して帰る。

手術前日に入院、翌日手術、合計3泊して退院の予定となりました。

【2019.05.14に書いたものです】

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