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外貨建て保険は悪なのか?こんな提案をする人には気を付けて! ~隠岐育ち松江市在住FPの豆知識~

外貨建て一時払い保険の約6割が加入後4年以内の短期間で解約されていることが、金融庁の調査で分かったそうです。

解約と同時に銀行が同じタイプの商品を同一顧客に販売している事例が多数見つかったようです。

います!います!

銀行に限らず、こういう進め方をする業者。


少し説明しますね。

・保険の手数料について

保険を販売した時の手数料はL字といって1年目にもらえる手数料がかなり多いです。

2年目からは約1/10くらいの手数料になり、販売業者は保険会社と契約した期間受け取ります。

お客様の解約返戻金の予定を見てみると、最初の2.3年は元本割れですよね。

このマイナス部分が手数料と考えることが出来ます。



・税金について

まず解約返戻金は一時所得といって、利益に対して税金がかかります。

この利益が50万円までは非課税なのです。

これを利用して、お客様の利益が50万円までのところ、例えば10万円とか20万円利益がでたところで解約をすすめるわけです。

例えば200万円を一時払いで保険に加入します。

20万円利益が出たので解約します。

また200万円を一時払いで保険に加入します。20万円は小遣いとして受け取る。

以降、この繰り返しです。


お客様からしてみると、お金が増えているし小遣いになるわけなので嬉しいですよね。

業者からしてみると、数年毎に大きな手数料が同じお客様から入ってくるわけです。



資産を形成する上で「複利」という言葉を聞いたことがあると思います。

そうです!利息が利息を生む という考え方です。

アインシュタインが20世紀最大の人類最大の発明と呼んだことで知られています。


野村証券の記事です↓


先ほどの例で、仮に解約返戻金220万円を一時払いしたとすると、確かに複利効果はあるかもしれませんが、手数料を取られているので、得とはいえませんね。

むしろ一時所得で税金がかかったとしても、将来得られる利益は、保険を解約せずにそのまま置いておく方が大きいと思います。


今、販売業者がやっていることは・・・


外貨建て保険の回転売買!


一昔前に投資信託の販売でも問題になりました。


今でも近いことをやっている金融機関があるようですが・・・


外貨建て保険は決して悪いものではなく、使い方では家計の助けになってくれると思います。

お金を守るという視点で見ると、円で持っておくよりドルで持っておいた方が、インフレに対応できることが考えられるからです。

大事なのは保険を販売する人の倫理ではないでしょうか!

仕事とは何なのか?

誰のために仕事をしているのか?

主人公は誰なのか?

今一度見つめなおす必要がありますね。


最後まで読んでくださりありがとうございました。

ではまた!


※販売する側の倫理については過去の記事をご覧ください↓


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