猫部紙子

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短編小説を中心に書いています✒️ ゆるっとほっこりしたいときに、お茶のお供に読んでいただけるとうれしいです☕ メンタルに疾患があり、文章が全く浮かばない時もあるのでマイペースです😅 好きな作家さま📚 小湊悠貴/辻村七子/仲町六絵/有間カオル などなど……

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  • 📚猫部紙子の小説📚

    ゆるっとほっこりな小説を書いています✒️ お茶のお供にゆったりご覧ください☕

最近の記事

短編小説 『猫とクリームソーダ』

(1168文字) ※お好きな猫の姿を思い浮かべながらお読みいただけると幸いです。  「はぁ……」 午後のとあるひととき。 お気に入りのベッドで微睡んでいると、ご主人さまが重いため息を吐きました。 よろよろとした足取りでソファーの元へとやって来ると、そのまま倒れ込みます。 グッタリしてソファーに体を埋め、ピクリとも動きません。 その上にはどんよりとした灰色の雨雲が漂っているよう……。 どうやら心も体も相当お疲れのご様子。 おやおや、あっという間に灰色の雨雲は真っ黒な雷雲へと

    • 短編小説 『虹色ソーダ』

      (2517文字)  「確かこの辺りだと思うんだけど……」 雨が降る中、私は軒下に入ってカバンからスマホを取り出し、地図アプリを開いて目的地を検索した。 『星見神社』 表示された地図と目の前に広がる道や建物を照らし合わせる。 「やっぱりこの辺なんだけどなぁ」 私は眉を八の字にすると、スマホの画面を食い入るように見つめた。  私は今日、星見神社に写真を撮りに電車を乗り継いでこの街にやって来ていた。 星見神社はこの街の高台にあり、その名の通り星の写真を撮る穴場スポットな

      • 短編小説 『魔法のガラスペン』

        (603文字)  私がそのガラスペンを見つけたのは文房具屋ではなく本屋だった。  インクとセットになったガラスペンで、カラーはサクラピンク・ヒマワリイエロー・キンモクセイオレンジ・アネモネパープルの四種類。 四季をイメージしたカラーのようだった。 偶然見かけただけだったけど、そのガラスペンは私の心をギュッと鷲掴みにした。  ひとつ手にとってみる。 やはりガラスだけあって手のひらに、わずかな重みを感じる。  ペン先はスパイラルになっていて、持ち手は中央より下部分に持ちやすいよ

        • 短編小説 『真夜中のオムライス』

          (2946文字)  ……なんでこうなったんだ。 俺はアルコールの匂いが混じった溜め息を吐くと、アパートの部屋の扉を閉めた。 靴を脱いで部屋の鍵をテーブルの上に置くと、目の前でキョロキョロと俺の部屋を見回しているヤツを見て再び溜め息を吐く。 「いやーワリィな、助かったぜ望月!」 金髪に染められた頭を掻きながら、あまり悪びれる様子もなく、染谷は俺にニカッと笑みを向けて両手を目の前で合わせた。 「……別に」 今日は大学の近くの居酒屋で、サークルの飲み会があった。 飲み会

        短編小説 『猫とクリームソーダ』

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          はじめまして、猫部紙子(ねこべかみこ)と申します(*^^*) ゆるっと小説や好きなことを書いていけたらな〜、それを誰かに読んでいただけたなら……と思い、noteに来ました☆ よく読む小説はお菓子や料理などがテーマのものが多いです。 マイペースですがよろしくお願いします♪ そしていきなりですが、最初に投稿した小説『真夜中のオムライス』を手違いで削除してしまいました(>_<;) まだnoteの機能の使い方をよく理解しておらず、これなんだ?と思ってポチッと押したボタンが削除ボタ

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