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百合のオタク的にどうしても譲れないマリアスの話

というかマリアスにシンを見るまでそんなにテンション上がらなかったお前が言うなと言われそうなのですが、なんでかというとマリが胸は大きいけどあまりにも本音が見えなくて、女性だとかいう前に生き物として分からなかったからです。
また、個人的な解釈としては、マリに限らず映画内で語られたこと以外(コラボ、漫画版等々)は別作品だと私はどんな作品でも考えているせいもあるかも。
9年ぶりじゃん胸の大きいお姉さん。

マリアスの話。
百合のオタク的にどうしても譲れないのは、MAX14年の間に一緒に戦ってきたマリとアスカが積み上げてきた感情だとか某かを、ケンケン、さらにラスト周辺を見て「ああもう駄目だおしまいだあ」ってなるのおかしくないですかって事です。

・エヴァの呪いとかで一緒に年をとらなくて一緒に過ごしてきたこと(まあこれマリがこれまで普通に年をとる人間だったかがすでに怪しいですが、アスカが知るよしもなく…よしもなかったのかどうか…)

・アスカの性格的に息の合った戦闘をあそこまでこなせる、背中を十二分に任せられる存在であること

・マリはこれまでずっと姫と呼び名前を呼ばないことで自分自身すら茶化してきた。マリの立ち位置、振る舞い、人に対する態度などもそう。百合のオタク的には呼び名というのはとても重要な意味がありますが、あの大切な場所で名前を呼ぶ行為は誰でもぐっとくるものがあるでしょう

・髪を切る。髪は女の命、なんて古い言い方ですが、現在でも女性にとって髪を切るという行為はやはり意味があります。背中を預けてこいつなら変な風には切らないかな?という安心感や信頼(なぜ床屋や美容院に髪を切りに行くか考えてみて)がなければ、できない所業です。だって、アスカは髪が長いので自分で切れるんですから。リツコさんがQになって髪をバッサリ切ってた時、あっと思わなかった人はいるでしょうか

・アスカがずっと欲しくて欲しくて手に入れられなかったあったかいものをケンケンがくれたのは確かです。アスカはワンダースワンっぽいゲームでグンペイをずっとやってますが、多分ケンケンがくれたんでしょう。すごくどうでもいい話ですがワンダースワン(モノクロ版とカラーがあるが作中はモノクロ。1999年発売なので当時は最先端クソハードだった)は電池の持ちがめちゃめちゃ良く、単3電池1本で稼働して30時間保ちました。これまでのアスカにゲームをする習慣があったかというと…。稲の成長と村の子供が生まれるタイミング的にそんなに長くいられたわけではないでしょうが、安らかなものだったでしょう。ずっと戦いの中で生きてきたアスカにとって、重要な時間です。

・アスカは14歳の姿のまま14年経過し、シン時点では28歳…のはずですが、外見の成長というのは極めて精神の変化に重要です。「心は20代から全然成長してないけど体だけはくたびれてる、年だなあ」なんて言ってる人がいますが、体が年をとる=老化することで集中力が落ちるから老いを感じるのです。アスカは過酷な14年間で年月は重ねましたが14歳の思春期かつ繊細で苛烈な魂を保ったまま「生まれて28年目」を迎えてしまったのではないでしょうか。

・人の思いはグラデーションであり、大切なものはひとつしか持てないわけではありません。マリとだから乗りこえられた死線、ケンケンとだから持ち得たあたたかさ。私は百合のオタクですのでカプ的なことを考えることもありますが、大切なのは「アスカにとって色んな種類の大切なものは、どんなものやどんな人であるか」だと思います。

・あと、別の新たな可能性の世界として提示されたラストシーンについても、逆に私はこう思います。
「なるほど胸の大きいお姉さんは変わってない、アスカが映ってない、だったらマリが家に帰ったらアスカがいる可能性はゼロではない」

以上です。

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