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【読書日記+α】6/24 きしょうよほうし。「じつは、わたくしこういうものです/クラフト・エヴィング商會」

じつは、わたくしこういうものです
クラフト・エヴィング商會 (著),坂本 真典 (写真) 平凡社

我が家の下の子はおさるさんが好きな小学生。
食事の時間はラジオがついていて、朝だと頻繁に天気予報が流れます。そのたびに「気象予報士の誰それです」というのを聞いていた「おさるちゃん」が言い出しました。

「○○(クラスの男子の名)は今日は怒りっぽいです、とか分かればよいのにね~」
○○くんは、クラスで起こる問題行動の大半にかかわっているようで「おさるちゃん」も、何かと罵声を浴びている模様。
「ん?・・・気性予報、ってこと?」
「それそれ。便利じゃない?この人は今、とっても意地悪な気分です、ってわかったら近づかないし。」
「あ~台風警報とか雷注意報みたいに?」
「それそれ。」

子ども社会には子供なりの苦労があるようです。これについては様子を注意深く見守るつもりですが、「気性予報士」とは、親バカフィルタ付きで、ちょっと面白いと思いました。
まあ、「気象予報士」が予測するお天気は言ってみれば太陽や雲のご機嫌なわけで、「(空の)気性予報士」ともいえるかな、と。

そんな話からふと思い出して引っ張り出したる「じつは、わたくしこういうものです」
他に類のないふしぎな職業に携わる人に仕事の詳細、こだわりをきいたインタビュー集。

・小さな音楽、たとえば「一枚の落ち葉のための音楽」や「一本の煙草のためのワルツ」などをつくる「秒針音楽師」
・お客様がメニューの中から選んだチョッキにあわせた食事を出す「チョッキ食堂」
・みんなと違う「ものさし」を持っていて、迷って決められないことをその人に代わってすぱっと決めてくれる「選択士」

等々、そのほかには月光密売人、果実勘定士、三色巻紙配達人、時間管理人、沈黙先生、地暦測量士、白シャツ工房、バリトン・カフェ、冷水塔守、ひらめきランプ交換人、二代目・アイロン・マスター、コルク・レスキュー隊、警鐘人、哲学的白紙商、シチュー当番、しめて19人。

私の仕事、同業者も多数いる殊更珍しいものではないですが、見方と切り口を変えて「世界にただひとつ」の職業として定義してみたら、またやる気が出るかもしれない、と思って少し考えてみました。
・・・そして、考えついた!のですが、口外するのは恥ずかしすぎて憚られるので封印し、忙しくてうんざりした時の心の飴玉にすることにします。

と、いうわけで、今日もあまり本が読めていません。欲求不満がたまってきています。
「気性予報士」がいたら、注意報出すレベルかも、と思っているところです。