第15夜 金は命より重い 爆笑!不妊治療!
前回はあまりにも掛かる不妊治療の金額についてちらっと触れて「その金があったら子供じゃなくて遊びに使いたい」という一部の男の本音にも触れてみた。
まず不妊治療はお金がかかるとよく聞くと思いますが、皆さんは何にお金がかかるかご存知だろうか?
前回40万円から70万円程度と書いたが、これは「体外受精」と言う方法を取った場合です。
そして、最もお金がかかるのは採卵と言われるものなのです。
【積み上がり方式で最後にすげぇのが来る】
不妊治療の多大なる費用は、一括でかかるわけではなく積み上げ方式なのです。
途中で失敗すればそこまで積み上げてきた分が全て水の泡になります。
そして、僕ら不妊治療者はその積み上げをしなければ一発逆転ホームラン(妊娠)は出来ないのです。
【素振り、ヒット、ホームラン】
考えてみればすごい事ですよ。
不妊治療をしている女性と言うのは、基礎体温つけたり、食事に制限掛けたり、薬飲みながらですからね。
野球で言うなら、不妊治療というのは「素振りを毎日してバッターボックスに立ったら必ずヒットを打たなきゃいけなくて、最後は必ずホームランを打たなきゃいけない」という状態だ。
イチローと松井秀喜を足して、野茂英雄で割る感じだ。
しかも、それを義理の母とかが
「そういうのは自然に、できるんだけどねぇ」
という、とてつもなく嫌味な事を悪気なく兵器で言ってくるのです。
↑「平気で言ってくる」と打とうとしたら「兵器」と誤変換されたが、あながち間違っていないからこのままにしようと思う。
【いくらかかるの不妊治療??】
さて、気になる金額ですが、そもそも保険適用外なので10割負担と言うやつです。
一回の診察が1万5000円から3万円かかります。
で、その金のペースで10日に1回とかで通います。
で、その金のペースで半年とか通います。
不妊治療あるあるですが「病院に行くとこのぐらいかかる」というように頭に刷り込まれるため、病院に行くときは常に3万円ぐらいを持ち歩いてしまうようになります。
そして、たまに風邪をひいて病院に行って3000円以内で収まる時に国民健康保険って素晴らしいと思うのです。
で、毎回毎回こんな金額を積み上げていって、途中で失敗したら一撃倒壊です。
一本3万円位の木の棒でジェンガやってるような気分です。
↑↑もっとすごいジェンガ
毎回15000円から30000円掛けて、病院で診察して、薬を出されて、体を整えて、葉酸サプリ買わされ←、最後に採卵して「1個も卵子が採れませんでした」なんてザラにあります。
↑↑もうほんとこんな感じですよ
あ、採卵ですか??
だいたい1回24万円から30万円くらいですよ。
さんざん、毎回15000円から30000円取られ続けた挙句に1回24万円から30万円です。
なかなかの額でしょ??
【失敗する確率の方が高い】
で、こんだけ金掛けて、確率は「失敗する方が高い」のですよ。
割と健康な人で「3割程度の成功率」です。
これは不妊症の程度にもよりますが、体質的に妊娠しにくいレベルが高い人はさらに成功率は下がります。
しーかーも、妊娠してから育たないという「不育症」というのもあります。
もうね、気分的にはカイジです。
もう病院の先生がトネガワに見えます。
そんでもって、病院に行って2.3時間待たされて10分ぐらいの診察を受けた挙句に3万請求されるのです。
本当にとにかくとにかく待たされます。
さらにその病院は診察は終わってから会計も一時間半から2時間待たされます。
朝一で行って10分の検査を受けて解放されるのは15時ぐらいです。
本当に金銭感覚が狂います。
スナックやキャバクラが良心的に見えます。
当時貯金は30万円ぐらいだったが持ち前のなんとかなるさ精神で不妊治療をすることにした。
まさか、その後6回も失敗するとは、その時は知る由もなかった。
(続く)
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