【294】仮面浪人するか迷っている君へ

 「仮面浪人という選択はよく考えた上でして、始めて早々に後悔することなどないようにして欲しい」「仮面浪人をすると決断したなら全力で応援したいし、少しでも役に立つような情報を発信したい」——これは仮面浪人についての僕のスタンスであり、僕が京都大学元仮面浪人交流会を設立した理由の一部でもあります。推奨は決してしませんが、するというのなら先行例としての役割を可能な限り果たさせていただきます。では、仮面浪人という選択をするにあたって考えるべきこととは?

 僕は「自分が大学に行く理由を明確にしておくこと」が大事だと思います。当然のことのように聞こえますが、仮面を決意したときの僕は全く出来ていませんでした。そもそも僕が受験勉強を始めたのは、高校全体の風潮として「大学受験はするもの」という感じで周りの人がそれに向けて勉強していたからであり、大学に行く目的は正直曖昧なままでした。それが故、京大に落ちたとき不合格という事実のみに囚われてしまい、「ここで終わってたまるか」という悔しさを原動力に3月半ばに早々に仮面を決意してしまいました。最初の方は早稲田で頑張ることも考えてみましたが、そもそも自分がなぜ大学で学ぶのかがはっきりしていなかったので結局よくわからず、都合の良いように解釈して「やっぱり仮面するしかない」と結論づけていました。大学に行く意義を明確にしておくことは「手段であるはずの受験の目的化」を防ぐ一つの手であると思います。少しでもそういう意識があればもっと冷静な判断が出来たかなと思います。僕は仮面したことを早々に後悔して勉強も手につかず、大学や自分の将来についてとても思い悩み、結局ちゃんと仮面を再決意できたのは8月終わりでした。

 これはいわゆる「万能薬」的なものではないと自覚しております。あくまで安易な仮面浪人を防ぐためにまず篩をかけるというようなものであり、なんの参考にもならなかったという人もいるでしょう。しかし、自分が大学に行く意義がはっきりとしていて、その上で本当に行きたい大学を仮面浪人を通して目指すという強い意志は苦しい状況に立ち向かう仮面浪人生にとって必要不可欠なもののように思われます。第一志望への思いの強さと仮面の様々なリスクを天秤にかけて、最終的に仮面するかしないかの判断をするというのは仮面浪人を考える上でほとんどの人はするでしょう。そこで一度、その「第一志望への思いの強さ」を考え直してみて欲しいというのがまとめとしてのメッセージです。第一志望に落ちた悔しさに囚われず将来に対して広い視野を持つこと、または仮面浪人するという決意がより強固なものになることに繋がればなと思います。

 そして天秤にかける「仮面の様々なリスク」についてですが、仮面浪人生にとって参考になるものがほとんどない、つまり先行例がほとんどない状況で見通しを立てて色々考えるのはとても難しいと思います。持ち合わせた情報で現状分析をすることはできても、どういう結果をもたらすのかについては自分の想像に留まってしまうのが現実なのではないでしょうか。トライアンドエラーの精神で自分の仮面のスタイルを確立した頃にはもう残された時間も少ない、という状況にもなりかねません。僕がこれからする細かな事項についての記事や他の人の記事なども参考に、少しでも見通しをつけて仮面浪人について考えてもらえればなと思います。

→【親や友人との付き合い方】
https://note.com/kamen_to_kyoto/n/n977364cb160a
【履修登録】
https://note.com/kamen_to_kyoto/n/n87867440043e
【サークル】
執筆中
【アルバイト】
執筆中
【仮面浪人の一週間】
執筆中
【受験勉強】
執筆中

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