夢までの距離は150点


○この体験記を手にとっていただきありがとうございます。元仮面浪人交流会 会長の294です。今年度の文系執筆者の数がとても少なかったこともあり、2019年に執筆した私の体験記に再び日の目が当たることになりました。分かりにくい表現の修正と【人間関係】の加筆はしましたが、大枠は変えていません。受験終了直後の1回生時、自分が何を考えていたのかをそのまま残すことにしました。ぜひ、101ページからの 特集記事「仮面浪人の祈りと世界観」もご一読ください。2023年現在の私の考えはそちらにまとめています。それでは2019年の僕にバトンパスします!
 
 こんにちは、294です。僕はこの体験記を、「仮面浪人の先行例を紹介するだけでなく、高校生や浪人生をはじめとした大学受験生が少しでも悔いの残らない進路選択を出来るよう、伝えられるものは全て伝えたい」という思いで書きました。最初は単なる悔しさを主な理由に始めた仮面浪人でしたが、受験生と大学生という二つの立場で人生と向き合う中、自分を見つめ直し、大学で学ぶ意義について深く考えました。仮面浪人中の様々な気づきや後悔は有意義なものでしたが、皆さんは同じ轍を踏まないよう僕の経験を反面教師にして欲しいと切に願っています。「仮面浪人という選択はよく考えた上でして、始めて早々に後悔することなどないようにして欲しい」「仮面浪人をすると決断したなら全力で応援したいし、少しでも役に立つような情報を発信したい」――これは僕がこの会を設立し、このような冊子を発行しようと考えた理由の一部でもあります。この体験記が皆さまの受験において何かしらの助けとなれば幸いです。質問等あればznv294@gmail.comまでお気軽にご連絡ください。
 
1.仮面浪人に至る経緯
【高1】勉強は学校の宿題を適当にやる程度でほぼせず、受験や進路のことなど気にもしていませんでした。しかし、センター試験同日模試を友人に勧められて何となく受けてみたところ、英 90/200 国 148/200 数ⅠA 43/100 数ⅡB 11/100という結果で、勉強に対して危機感が湧きました。高校は大学受験をする人が大半で、高1から既に勉強に打ち込んでいた友人もいました。「このままでは周りに置いて行かれる」という焦りが僕の受験の原点だったと今は思っています。
 

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*2023年度11月祭で販売した「【令和5年度】京都大学仮面浪人体験記 第5弾」のnote版です。元はPDFファイルだった関係で、一部読み…

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