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公園で食べるチョコレート
7歳の娘は、あまりお出掛けが好きではありません。
今日のように、普段は土日も仕事の私がたまに休みだと、可愛いカフェで一緒にお茶でもしたいなぁと思うのだけれど、たいてい「家にいる」と言います。
今日の午後も、息子がサッカーで数時間いないので、出かけようかな…と考えていたけれど、娘はやはり家で過ごしたい様子。
私も割り切って、普段できない家の片付けをしたり、仕事のメールの返信をしたり、それぞれ自由に過ごしていました。
キッチンを片付けていたら、夫がホワイトデーにくれたムーミンのチョコレートが、ひとつだけ残っていました。
私は、それを娘にあげました。
それからは、
服の組み合わせを色々試したり、
新学期の準備をしたりしていた娘も、そろそろ退屈してきたのか「公園に行ってくるね」と言いました。
我が家は目の前に公園があり、庭代わりに使っています。
近くに遊べる場所があるって有難いと常々思っています。
そして、数十分ひとりで遊び、娘は帰ってきました。
そろそろおやつの時間も近づいていたので、
「おやつは??」と娘。
私は「さっきのチョコレートはどうしたの?」と聞くと、
少し間があってから「公園で食べた」と言います。
怒られるかもしれないという予想よりも、楽しかったという気持ちが勝っているような表情で言ったのです。
そのわずかな躊躇いや、彼女にとっては特別なことをしてきたという感覚が伝わってきて、いつも以上に娘が可愛らしく感じられました。
☆
少し肌寒い午後の公園。
少女がベンチに腰掛け、期待に胸を膨らませながらチョコレートの銀紙を開けている。
そして、少し周りを気にしつつ口元へ運ぶ。
きっと、公園へ行く前から計画していたんだろうな。
そして、ママには言わずにポケットに忍ばせたチョコレート。
公園でひとり食べるチョコレート。
そんな胸の高鳴りをいつまでも大切に生きてほしいと母は願います。
☆
#コラム #育児 #7歳 #写真 #マクロレンズ #チョコレート
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