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2021年VirtualArtist楽曲10選(という名の備忘録)

どうも、亀松堂と申します。
今年も野良猫のユウさん主催のこの企画に参加しようと思っていたのですが、気づけばあと1日になっていました。
https://note.com/noraneko_no_you/n/n3362163f5d61
各楽曲のタイトルにその楽曲のYoutube(なければ他配信サイト等)のリンクを埋め込んでいます。また、他にも文中で紹介している楽曲、アルバムにはリンクがついていますので気になった方はぜひ聴きに行ってみてください。ちなみにVtuber楽曲大賞の投票はこちら

1.Seek a Light - AMOKA

 まずは今年一番聴いたであろうこの曲から。Applemusicの再生回数もこれとアノニマスだけダントツで多かった気がする。
 初聴きの時思ったのは、「これダーウィンが来た!のOPでも遜色ないな・・・」でした。”ダーウィンが来た!”はNHK総合で放送されている動物番組です。2006年の放送当初から2011年までは平原綾香さんの”Voyagers”がOPとして使われていました。
 この曲はあいぽさんのパワフルなボーカル、コーラスやバックバンドの醸し出す雄大なメロディーが”Voyagers”を想起させ、リリースからずっと刺さり続けた1曲となりました。

こういうアレンジもダーウィンが来た!を思い出させるんだよなぁ・・・。
 AMOKAといえば今年はアルバムにサンリオフェスにと大躍進の一年でした。来年も期待。個人的にAMOKAはVirtualArtist界のドリカムだと思ってます。ポップでパワフル、みんなに元気を届ける、そんな存在です。

2.アノニマス - 高峰伊織

 今年一番聴いたであろう曲その2。映像も曲も素晴らしい快作。
 伊織さんには常々1枚目のオリジナルアルバム「POLESTAR」のメンバーともう一度曲を作ってほしい!という思いがあったので感無量でした。
 この曲を語るにあたり、伊織さんの言葉をお借りします。
 とても端的かつ示唆に富むメッセージです。

”顔を上げると、そこら中に歴史が転がっている。”
”我々もまたその歴史の一部なのだ。” ‐ 高峰伊織

 そしてこの曲が入っている4thアルバム「HAPPY TINY CITY」もまたとてつもない作品でした・・・。デジタル+カセットテープでのリリースというプロダクト面でのアイデアもよいです。久しぶりにラジカセを取り出してカセットテープならではの音の暖かみを感じることができました。

3.翳り - 潮成実

 個人的に今年一の掘り出し物。癖のある歌声に、頽廃的な世界観の歌詞と音、間奏のスキャットもとても良いです。潮成実さん、JAZZ系の曲もめっちゃ似合うと思うので伊織さんとデュエットしてほしいんだよなあ・・・
 [ahi:]主催のフリービートコンテスト”#ahibeatcontest”の参加作品「Resonance」も心が洗われる気持ちになる良い曲でお勧めです。
月のワルツ」やボカロのカバーなど正統派っぽい選曲もあるけどこういう一癖二癖ありそうな選曲も出てくるから好きなんだよなぁ。

4.ヨハネスブルグ - あかつきるき feat.ひじり/鹿あるく

あかつきるきさんも今年の掘り出し物の一人です。[ahi:]の堺ことりさんとのセッション経由で知ったのが初めてだったかな?この曲みたいに少し怖いテイストが入った曲を歌わせると右に出る者はいないですね。
 また、作曲の鹿先生(鹿あるく氏)の曲でがっつりエレキギターが鳴ってる曲は初めてで、凄い意外でもありました。編曲のひじりさん、good job!!
 この3人で制作されたEP「まじかる×とりっぷ」や[ahi:]とタッグを組んで制作したエンタスアルバム2前編収録「チリツモレーション」など、あかつきさんの歌唱力が際立つオリジナル曲も是非チェック!
 鹿あるく氏による「まじかる×とりっぷ」制作後記はこちら

5.Riverside feat.町田ちま - あくまのゴート

 今年観てきたMVの中で一番完成度が高いなと思ったのがこの曲です。
昨年の記事でゴートさんについて”日本語の使い方が上手すぎる”と評した覚えがあったのですが、今年のMVがあるリリース曲に関しては映像含めて一つの作品としてじっくり鑑賞したくなる趣の良さがありました。
 この曲のモチーフは仏教における三途の川・賽の河原に関する言い伝えなどが基になっているのですが、それを踏まえて歌詞やMVを通しての登場人物の関係性、行動などを考えると胸が締め付けられるような気持ちになります。また、町田ちまさんの透き通った歌声で歌い上げられることでより説得力が増しています。
 同時進行で制作された「マンハッタン」(ADVENTUNE3収録)も、同様にメッセージ性の強い楽曲となっています。
 やっぱりゴートさんは歌が上手い下手とかそういう色眼鏡で見ていい人ではないな、と作品が出るたび思ってしまう。

6.もし世界が終わるなら、僕らは選択する - 隣町本舗&HACHI

 もはやVirtualArtist界の怪物企画といってもいいコンピアルバムシリーズ
”ADVENTUNE”。その3枚目、「ADVENTUNE3」からの1曲。劇場アニメのエンドロールで流れていてもおかしくないような曲です。
 このタッグで曲が出ると分かった瞬間に「これはとんでもない作品が出るぞ・・・」となったのを覚えています。これは私の勝手な解釈ですが、この曲は本舗さんのイメージする”セカイ系”に対する一つの答えなんだろうな、と聴いた時に受け取りました。ちょうど同時期にリリースのあった「seto」「ラスト・シネマティック」も別解として解釈するとしっくりくるなと。
 3曲とも”終わり”が共通項となっているのが深読みしたくなるポイント。

7.for good ‐ yosumi (prod.[ahi:])

 同じく「ADVENTUNE3」からの1曲。[ahi:]とyosumiのタッグといえば今年3月にリリースのあった「Purgatorial Time」もそうですね。
 おそらく大衆的には[ahi:]といえば”chill”の印象が強いのでしょうが、堺ことりと園崎ナクラの2人はその気になればどんなジャンルでも容易く作曲できると思うんですよね。この曲はその可能性を公に広く示した1曲になったと思います。
 こんなに音楽のジャンルを横断したりとんでもないブレイクの作り方したり、はたまた泣きのピアノソロがあったりする曲ってないですよほんと。それでもこの曲が1つの曲として成立しているのはひとえにyosumiさんのクリアなボーカルがあるからだと思います。
 園崎ナクラ自身による楽曲解説はこちら

8.ポラリスは噓つきを照らして - 浮遊信号

 浮遊信号の1stアルバム「感性と凡能」からの1曲。大賞の方ではMV部門で「あなたのおかげで」に投票したのですが、楽曲ということでより浮遊信号らしい青さと切迫感をもつこの曲を外す訳にはいきませんでした。
 浮遊信号、tiktokやインスタ経由で高校生に流行らないかな・・・。
 esora umaは天才。決して凡才なんかではない。

9.ピクトグラム・ラブ - sumeshiii a.k.a バーチャルお寿司

 今年の夏、7月末にリリースされたEP「小旅行」からの1曲。sumeshiiiサウンドの源流であろう80~90年代のR&B、City pop、ファンクなどからの影響を色濃く感じさせる曲です。夏の切なさ、ノスタルジックな感傷に浸りたくなる歌詞、これがほんとにあの「寿司ラ~メン、そしてとんかつ」のようなコミックソングじみた楽曲を書く人と同一人物なの!?と思ってしまいますね。
 バ寿司さんの楽曲は楽しめるサウンドからこのピクトグラム・ラブのような楽曲まで幅が広いので、今年以上に来年も多方面での活躍を期待しています。

10.終 電 集 合 - BOOGEY VOXX

 説 明 不 要 の お 祭 り 楽 曲
 とんでもない勢いでアーティストとしてでっかくなっていくぶぎぼイチのお祭り楽曲だと思います。1stアルバム「Bang!!」に収録。
 やはり田中じゅんじろー×ねっぴのコンビにはこれからもみんなで盛り上がれる曲を書いてほしいなと思いました。Go!!Go!!Undead!!!!!、この曲、「死亡的観測」のOBKライダーとみんなで盛り上がれるハマり曲ばかりなのでね。

おわりに

 なんと現在31日の19時、今年も残り5時間となってしまいました。
 今年も様々な楽曲が発表されましたが、実質ノンジャンルということもあってこれからも”VirtualArtist楽曲”というくくりの楽曲はどんどん裾野が広がっていくと思います。玉石混淆あるその中から今後も自分の好みに嵌るよい楽曲を探して行けたらなと感じる2021年の末です。

2021年12月31日 亀松堂

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