#選択の代償 第30話

おはようございます、#選択の代償、私、亀川がお送りしております。
第二期の第三者割当増資において、大物ドンK氏との面談の末、出資を断念することになったのですが、一方で楽観的な見方で『エイペックスジャパンは、それなりに評価された』と新たに別の資金調達先を探すことになります。
ここ数年、いろんなコミュニティに出た際に、私自身がその場を観察することがあります。それは、『喰う側』と『喰われる側』です。喰う側とは出資者であり、喰われる側とは資金提供を望む側です。この両者の関係においての得たい受益(ベネフィット)は、一見、同じように見えてる?見せてる?時もありますが、実はその本質が異なるのではないかと思います。喰う側は、出資という大きな罠(トラップ)によって得たものがどのくらい膨らむのか?その本意を隠しながらニコニコしています。一方、喰われる側は、日々のパンが優先します。そこには待ったなしの時間が流れています。ですから食われる側は『こんなに美味しいいですよ!』と言わんばかりの事業のバラ色の絵本を見せます。これは、いつの時代も変わらずその是非を問う訳ではなく、経済活動における企業経営とは何か?そして、組織化された企業体における資本と経営の分離はただの理想論か?と言う話になのかもしれません。
日本は、起業する環境としては世界で15位という情報もあります。我々は、日々生活の糧として仕事しています。一個人としては恐らくはそんなに多くを望むものでしょうか?

さて、本題に戻りますが、大口の出資を断念した以上、自力で立って行かなくてはなりません。要は、事業そのものが回っていけば、資金と経営基盤との相関関係がよくなっていくはずです。そんな中、第一号案件である中古車査定サイトの進捗が思わしくありませんでした。当時は今のような画像技術はなったので、トミカのミニカーを5面からデジタルカメラで撮影してその画像を繋いで、さらにその画像をマウスでドラッグしながら回すという見せ方を構築し、それぞれの面にクリックでチェックマークができるというもので、その結果をイエローブックのデータが入力されたDBと連携して、その場で査定金額が出せるというものでした。その際に、一部外注したのです。それがMAIAのマイク氏でした。イエローブックを元にDBを発注したのですが、一向に納期通りに上がってこない。挙句の果てに、できないとサジを投げられ、発注時に手付金として先払いしたものは返還されない・・・全くもって由々しき事態でした。Tさんは相当、頭を抱え何とかしなければとスタッフとともに奮闘していたのです。結果、自社のスタッフ全員手分けして再度そのDBを一から構築しなおしましたね。最初から外注なんて出すべきではなかったのです。当時は、このような事が結構頻繁に起きていたようです。(今でもないとは言えないようですが)

そして、なんとかアルファ版を完成させ、クライアントにデモして最終盤に進めようとすると、今度はクライアントでの問題が発生します。それは、当初の仕様から様々な要求が出され、このままではデモ版としてもリリースできないとのこと。仕方なく仕様変更の上、修正を加えます。しかし、またも、追加要求と修正依頼・・・こんなことが3度続くとさすがに『どうなってるんだ!』という事になります。そこで、元々、某光物企業の大役員の紹介でしたので、私が直接連絡を入れて『お詫び』という名目で、食事誘いました。すると、喜んで、その社長と常務が飛んできました。まあ、穏やかに色々と話をしてくうちに、なんとなくキナ臭さを感じることとなります。
それは、この社長と常務は日本国籍でなかったことから始まります。別に差別的な意図は全くないのでそこまではいいのですが・・・色々と話をしていく際に、某常務からの資金調達を受けた経緯の話を聞くことになったのです。その内容は・・・要は、日本で商売を続けるには自分たちのハンディは自覚している。だから、何度となく某常務を台湾に連れていき、派手な接待をしたというのです。詳細は割愛しますが、その結果、相当な費用をつぎ込んだ結果やっと出資にこぎつけたと・・・どうでしょう?今このご時世でこんなことはあまりないかもしれませんが、少なからずこの彼らの話から『どうも取引すべき相手ではなさそうだ』と感じました。そして、その直感がもろに降りかかってきます。

この会食以降、2週間後にようやく納品・検収を上げてもらうことになりましたが、この後にとんでもないことになります。
8月末請求で、9月末支払予定だったのですが、入金されません。私も社内のスタッフも、それまでこのような状況は想定しておりません。請求金額約1,000万円(追加作業等でこの金額で検収された)だったのですが、慌てて営業担当に確認して来いという事になりました。ところが、埒があきません。というのも、事務所が今っているとの事で連絡がつかない事態です。営業担当には夜討ち朝駆けで張り付かせたのですが、音信不通です。まさかの不当たり?かと思う前に、紹介元の某常務に連絡しましたが、これもつながりません。仕方なく親会社の脇下常務に事情を説明すると「なんとか携帯つながったけど、あの会社の連中と韓国にいるらしいから帰国するまで待ってて」となんともいい加減な回答でした・・・

この続きは、また次回お聞き逃しなく!

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