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金の籠

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小説です
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#異形

金の籠 13

 子供達が閉じ込められていた部屋の扉は大きく開け放たれ、中には何も残っていなかった。二人…

溝口智子
1年前
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金の籠 10

 いつもの通りスイミーが庭で依子と雷三を籠から出したちょうどその時、塀に穴が開き、大人の…

溝口智子
1年前
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金の籠 9

 一度外に出てしまってからは弾みがついたようで、依子はびくびくと身をすくめながらも散歩に…

溝口智子
1年前
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金の籠 8

 小さな異形はどうやら子供のようだった。  日に何度も金の籠をのぞきに来ては、目を細め、…

溝口智子
1年前
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金の籠 7

 雷三の遺体はすぐに使用人によってどこかへ運ばれていった。  壁の血もあとかたも無くなる…

溝口智子
1年前
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金の籠 6

 舞台に立ち口を開ければ勝手に喉から第九が流れ出る。そうやってどれくらいの月日が経ったの…

溝口智子
1年前
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金の籠 15

 それから三日待っても雷三は帰ってこなかった。  この都市には人間を保護する条例があるという。人間を見かけたらすぐに保護区に連絡が来るはずだ。しかし雷三の情報はどこからも届かなかった。  依子は毎日扉の近くにいて、時には扉の外に出て雷三の姿を探した。けれど通り過ぎるのは異形ばかりで、人間はどこにも存在しないように見えた。  振り返れば数えきれないほどの人間が部屋の中にはいる。けれど彼らは依子の心の中に入ってはこない。 「依子、落ちついて待とう。雷三はきっとどこかで迷子にな

金の籠 5

 背中の傷は嘘のように消えた。あんなに痛んでいたのに、三日もすると痕かたもなくなった。依…

溝口智子
1年前
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金の籠 4

 明るすぎるほどのその場所は舞台のようだった。  依子がいるところから一段低い、光の当た…

溝口智子
1年前
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金の籠 3

 異形との暮らしは慣れてしまえば快適だった。ただ座っているだけで飲み物にも食べ物にも苦労…

溝口智子
1年前
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金の籠 2

 それから何日がたったのだろう。依子がいる部屋はいつもぼんやりと明るいままで、時間の経過…

溝口智子
1年前
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金の籠 1

あらすじ 突然に見も知らぬ異形の籠に閉じ込められた依子。 安楽で恐ろしい日常に慣れそうに…

溝口智子
1年前
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