和の国家理念~平明な聖徳太子の思想
十にいわく、こころのいかりを絶ち、おもてのいかりを棄て、人の違うことを怒らざれ。人みな心あり。心おのおの執れることあり。かれ是すれば我は非す。我是すれば彼は非す。我必ず聖にあらず。彼必ず愚かにあらず。
共にこれ凡夫ならくのみ。
もちろん、聖徳太子の十七条憲法です。
政治にたずさわるものへの、アドバイスです。
太子は青年時代に血なまぐさい政争に巻き込まれ、父を失います。
なにが正しいのか、たがいの思想のちがいをよく見定め、感情的な威圧や軽蔑にふりまわされてはならない。
「共にこれ凡夫」
大切な言葉です。
話し合いとは、相手を言い負かすことでも、感情的に誘導することでもない。
権力に従え。それは、政治の表層です。
嘘と詭弁。許されないことです。
日本人は、聖徳太子の言葉を見失ってはならないと、しみじみ思います。
十七条憲法、関西弁風私訳。
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