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大阪の十三参り・太平寺、北山寿安の即身成仏のお不動さん

四月十三日は虚空蔵菩薩をお祀りする寺院では、女の子の十三歳のお参りをする十三参りの日です。

京都嵯峨の法輪寺が有名です。大阪では四天王寺の支院のひとつ太平寺が十三参りのお寺として知られています。

四天王寺前夕陽ヶ丘駅北口すぐの太平寺。虚空蔵菩薩。

元禄時代、庶民救済に尽力した医師、北山寿安が元禄14年、即身成仏した真上に立つ不動は、大阪四不動巡礼の南の霊場。

井戸にはたっぷり水が涌いている。四天王寺亀井水と同じ水脈でしょう。


北山不動

#北山寿安

道修町(どしょうまち)の薬種問屋街の基礎を築いた名医。貧乏人からは金をとらず、金持ちには高い料金を請求した。金持ちは、納得して、寿安には支払ったという。

四天王寺の支院であった大平寺境内に穴をほり自らの墓地とし、そのなかで即身成仏した。即身成仏といえば、出羽三山が有名ですが、いずれも江戸時代です。

人々は、その上に不動明王を祀り、北山寿安の名を永遠にとどめた。

医学、福祉のために聖徳太子が創建した四天王寺。医師は、救いを求める患者を、差別してはならない。偉大な信仰の歴史に、大坂ははぐくまれ、成長した。明治維新政府は、四天王寺を神仏混淆の俗信の寺と、ほとんど無視した。その近代の偏見は、今の歴史学も克服しようとしない。

北山寿安が永眠の地に、ここ太平寺を選んだのは、医師としての聖徳太子への信仰からでしょう。

太平寺の石の鳥居。塀で行き止まりの奇妙な場所にある。なんでこうなったのか。

すこし、私の空想にもお付き合いください。


 




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