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オーストラリア小売から日本の未来を思う


冒頭の画像は、シドニーの中心部であるCBD(Central Business District)にあるユニクロの営業時間です。
下のGoogle Mapリンクからも中心部にあるんだな、ということをご理解いただけると思います。
ところが木曜日でこそ21時閉店ですが、基本は18時閉店です。オーストラリアの小売は総じて営業時間短かったんです。ユニクロはむしろ長い方。

コーヒーショップは15時閉店当たり前

そうは言っても、消費財を販売する小売店は17時まで営業していることが多かったのですが、ベーカリーやコーヒーショップは7時開店 - 15時閉店が多いこと。そう思いながらランチを採りました。ごはん大好きな娘に寄せ和食をチョイス。

日本人だけでなく現地の方もたくさん来られていました

で、気付いたんです。
あれ?なんかレストラン・カフェのスタッフ総じてアジア系多くない?
ここは和食屋さんだから日本人が多いのはわかるけど、もしかしてワーホリで来ている人たち?

労働者不足 - EC化、無人化による最適化?

恐らく全体的に労働者が足りないんだな、と。
コーヒーショップが早く閉まるのは、15時以降の販売需要が少ないのもさることながら、人が回らないから営業時間がとれないのかもしれません。
かつ、小売や飲食労働に従事したい人が少ないのかもしれません。
もちろん、背景はそれほど単純な問題ではないでしょう。

米国のある州は宗教上の理由で日曜日(安息日です、教会へ行きなさい)に小売業の営業を規制しています。法定労働時間の問題などもあるでしょう。
中国などは小売業の営業時間が10時~22時だったりしますが、これは遅い時間の外出・外食ニーズだけでなく、販売員の勤務形態が1勤1休が基本だったりすることも背景にあります。人件費も安いですしね。

人件費が高く、人口密度が高くなく、ECが普及した国ではこうなるんだ、という仮説に一旦達しました。

スーパーマーケット・コンビニは遅くまで営業

もちろん例外もありまして、スーパーマーケットは22時閉店が多かったです。下記の店舗などは0時閉店が基本でした。

コンビニは24時間営業が多かったです。絶対数がそこまであるわけではないのですが。

クレジットカード手数料も消費者が一部負担

最も驚いたのはこれです。クレジットカード利用にサーチャージがかかる。他の国ではあまり見たことがないですね。
しかしこれも、海外クレジットカードの利用が増えると、該当国のクレジットカードブランドホルダーは手数料の持ち出しが多いという話を聞いたことがあり、妥当かもしれないな、と思いました。
クレジットカードで支払えるという便益を消費者も享受しているわけでして、このあたり日本でも一時期Paypay手数料問題が炎上したことを想起されました。

海外の異なる環境だと「違い」「比較」から気付きが多い

私は小売業で働いているのでつい街の営業活動を商売目線で見がちなのですが、色々気付きがあって違う環境に身を置くのは楽しいものです。
こうした意味でも海外旅行ってとっても良いですね。

で、「日本の未来を思う」のオチを書いていなかったことに気が付いたので追記です。恐らく小売店舗の営業時間短縮は進むでしょうし、整理統合は進むでしょう。ですが、まだ日本は人口密度が高いことから都心部で一気に進む未来は予想できません。地方では逆に既に起こっていることかもしれません。

キャッシュレスは、クレジットカードがまだ有利かな、と。
QRコード決済もありつつですがVISAタッチの普及も含め(鉄道利用も増えていきそう)インフラ利用には有利そうです。そんなことを考えながら旅をしております。

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