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良いことより嫌なことの方が思い出しやすい

noteにはネガティブなことは書くまいと思っていた。
自分自身がネガティブな話を読むと、気持ちがどんよりしてしまうから。
楽しみで始めたnoteで、そんなことになっては本末転倒である。

でも、ここのところ、誰だってそんなことを言いたくなることもあるわなぁと思う。

敢えて今日はそれについて。

過去の記憶は、良かったこと、悪かったこと、うれしかったこと、悲しかったことなどが混在している。

でも、同じ記憶の引き出しにしまってあるのに、失敗や、怖かったこと、嫌だったことは、すぐ取り出せるのだ。引き出しゆるゆるだ。

若いころ、海外貧乏旅行をしていたので、失敗や、大変だったり、怖かった体験を色々した。往復航空券だけ買って行くフリー旅だから仕方ない。

〇到着空港で、預けた荷物が出てこなかったウィーン。

〇以前は宿のネット予約なんかなかったが、予約してなくても、いくらでもなんとかなった。
でも、最終バスを逃すとか、マイナーだが世界的フェスがあり、宿がなく、知らない人の家に泊めてもらう。ドイツ、スコットランド。

〇最終バスのためのバス停までの道に迷い、日も暮れるので、仕方なくヒッチハイクしたイギリス。

〇ジプシーに襲われたローマ。
幸運にも、合気道経験のある姉がジプシー男の手首をひねり上げてくれた。一見ひょろっとした弱っちい姉だったので、人だかりができ、ちょっとした騒ぎであった。(トップ写真はまさにその現場である)

〇謎のレバノン人にしつこく付きまとわれ、ダッシュで逃げたスイス。

〇何の情報もないまま、突然国境封鎖に会い、とんでもない田舎で列車を降ろされる。居合わせたアメリカ人となんとかバスを見つけて乗り切ったドイツ。

〇落雷で倒木があり、乗るべき架線が不通。20分ほどで帰れるはずが遠回りしまくって3時間位かけてホテルへ戻れた。翌朝帰国なので他の都市に泊まることもできなかった。これまたドイツ。

〇モロッコ人に追いかけられて、またまたダッシュで逃げたスペイン。

どこかの名所旧跡も思い出にあるが、上記のネガティブな思い出は今でも語り草である。こちらの方が印象に残るということだ。

「あのお城きれいだったねー」
「あのお店美味しかったねー」

よりも

「あの時超怖かったー」
「野宿することになるかと思ったー」
「どうなることかと思ったー」

ということである。

今では、その思い出も半分笑って話せるのだ。

ここからはちょっと辛い思い出を語ります。
ネガティブな気持ちになりたくない場合は、ここまでで。

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現在、結構な年齢になってきて、正しいと思ったことは反論したり、質問したりできるようになった。

でも、今でも、なんであの時言い返せなかったのかと、いまだに悔やまれることがある。

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私はいわゆる晩婚(44)だった。
結婚しないかもなーと思ったが、結局したのだ。

40位の時に、
結婚してないことを否定的に指摘された。
それだけなら良い。慣れていた。はいはい、私はモテませんのでーと笑って返せる。
もちろん、モテることと結婚は関係ないが、それはどうでも良い。
でも、

「今の少子化問題は、ねこにゃんさんみたいな人がいるのが原因ですよね」

と言われたのだ。

これはかなり衝撃だった。
わ、わ、わたしぃ~?!
個人攻撃ー!

いや、まぁ私は確かに子供産んでないし、結局産まなかったし。
若かったら産めたのかどうかもわからないが・・・
でも、私の知人は、病気で妊娠できない。
そういう人にも、不用意にそういう発言をするのだろうか?

「なんか、その発言怖いですね」
と返したが、

「でも、本当のことですもん」

※本当のことなら何を言っても良いのか。

結局私は、最初の奥さんを病気で亡くした人と結婚した。
息子が2人いる。
色々あると言えばあるが、人の話を聞いていると、血のつながった親子より仲良いかもと思う。
どちらの息子とも夫抜きで、お茶しに行ったり、買い物行ったり、相談事もする。家にいるときは、必ず一緒に台所で夕食の準備をしてくれる。

夫は若いころ、流行りの音楽を聴いて過ごすことをあまりしていない。
だから、クィーンや、ビートルズ、私が好きだったジャーニーやレインボーなどの話は、息子との方が盛り上がる。

でも、

「ねこにゃんさん、えらいねー。私ならよその女が産んだ子なんて、絶対育てたくないわ」

と、言われたことがある。

「いや、そもそも嫌やったら結婚しないし。よその女ってー」

とは言ったものの。

「でもさ、本当のことやん。私やったら絶対イヤ」

※本当のことなら何を言っても良いのか。

今でも、きちんと不愉快な態度を示せば良かったと思う。

その後、その人のLINEはすぐ削除した。
「ねこにゃんがなんか知らんけど、へそ曲げてる」と言いふらしているそうだ。

あのセリフを思い出すたび、胸が苦しくなるのだ。

私、気にしすぎかなぁ。






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