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【F1】ドライバー採点&結果:2021年第6戦アゼルバイジャンGP

ドライバー採点

全ドライバーの週末を通しての評価を10点満点で採点(最低1、最高10)。

[メルセデスAMG]
44 L.ハミルトン 5

金曜日の苦戦から予選前の大胆なセッティング変更が功を奏し、"まさかの"フロントロー獲得。しかし決勝は2周目からリードを奪うが2位以下を引き離せず、ピットインではガスリーの通過を待ったためタイムロス。レッドブル2台に先行を許した後はペレスに前を塞がれ続けなす術なかったが、フェルスタッペンの脱落でポイントリーダー奪還のチャンスが訪れる幸運をまた手に入れたかに見えた。だが、再スタート直後にブレーキマジックを作動させてしまい、ブレーキがフロント寄りになりターン1でオーバーシュート。まさかの最下位に終わり、2018年オーストリアGP以来の無得点レースに。

77 V.ボッタス 3
散々な週末の一言だろう。予選Q3に進出できたことも奇跡と言えたが、進めたことでハミルトンの予選2位確保に貢献した。自身は10番手からスタートすることになったが、案の定集団に埋もれたままレースが進み、1回目のSC後には新品タイヤに履き替えたアルファロメオ勢にも抜かれる屈辱を味わった。最後まで何もできないまま12位でチェッカーを受けて2戦連続ノーポイント、ランキングも6位まで後退した。

[レッドブル・ホンダ]
33 M.フェルスタッペン 8

予選前のFP3でクラッシュしたことが予選Q2での無駄なアタックに繋がり、Q3も2戦続けて最初のアタックで決めきれず。ただ決勝は完璧な運びで今季3勝目、26点満点を手中にすることは間違いないと見られていたが、46周目の終わりにストロールと同じようにクラッシュ。ポイントリーダー陥落と思われたが、ライバルもミスしてノーポイントに終わる幸運が転がってきた。

11 S.ペレス 9
予選Q3だけが悔やまれる。決勝はスタートからサインツとガスリーを抜いてフェルスタッペンのすぐ後ろにつけることに成功。タイヤを労るため距離をとりながら、後退してきたルクレールも1発で仕留め、インラップも驚異的な速さでハミルトンをオーバーカットしてマックスを援護射撃。素晴らしい仕事ぶりのご褒美で最後はトラブルを抱えながら移籍後初優勝を手に入れた。

[マクラーレン]
3 D.リカルド 4

金曜日午前に復調したかと思わせたが、結局予選Q2でクラッシュするなど相変わらず精彩を欠いたままだった。レースでもアロンソやサインツとの争いに終始し、ほとんど見せ場がなかった。次戦以降通常のコースに戻りバルセロナの時のようなレースができるか注目だ。

4 L.ノリス 6
予選Q1での赤旗無視によるグリッド降格と、スタートでのポジションダウンは痛かった。ソフトタイヤ勢ではアロンソと同じく全車に先駆けてピットへ飛び込み、レースペースの遅いボッタスの前に出ることに成功。その後は角田を追走し続け、赤旗中断後のリスタートでようやく前に出た。しぶとくここまで全戦で入賞を続ける唯一のドライバーだ。

[アストンマーティン]
18 L.ストロール 4

予選Q1のターン15でクラッシュ。決勝はハードタイヤでスタートするリバースストラテジーで上位進出を目指していた。ベッテルのオーバーカットもアシストしながら4位まで浮上してきた30周目、メインストレート走行中に突如左リアタイヤがバーストしてクラッシュ。波乱の展開となるきっかけになった。

5 S.ベッテル 10
予選Q2で11番手に終わったことが結果的に良かったと言える。新品ソフトタイヤで18周を走って6位まで順位を上げると、1度目のSC退出直後にルクレール、ガスリーを立て続けにオーバーテイク。さらにフェルスタッペンのクラッシュ、ハミルトンのミスも重なり、アストンマーティンとして初の表彰台をチームにプレゼントした。2戦連続で文句なしのドライバー・オブ・ザ・デイだった。

[アルピーヌ]
14 F.アロンソ 7

復帰後ベストの8位グリッドからスタートしたが、純粋なレースペースではマクラーレンやフェラーリなどのライバルよりも遅く苦しいレースとなった。流れを変えるべく最初のSC導入後に2度目のタイヤ交換。赤旗中断時には10位だったが、リスタートでサインツ、リカルド、角田をオーバーテイク。ハミルトンの脱落で4つ順位を上げて復帰後ベストの6位フィニッシュを達成した。

31 E.オコン 4
ここまで復帰したアロンソを圧倒してきたが、予選Q2のターン3の立ち上がりでウォールにヒット。リカルドのクラッシュによる赤旗で2回目のアタックを完了できず開幕戦以来予選でアロンソに敗れた。決勝もPUのブースト圧が低下わずか3周でリタイアを喫した。

[フェラーリ]
16 C.ルクレール 7

コース特性とセッティングがハマり、メルセデスのトウも使ってモナコに続き望外とも言える2戦連続のポールポジション。ただ決勝は予想通り苦戦。メルセデスやレッドブルには対抗できるマシンではなく、ガスリーやベッテルにも前を行かれてしまった。これが最後まで響いて表彰台には立てず、今季3度目の4位で終えることになった。

55 C.サインツJr. 6
予選Q3では前方を走る角田のクラッシュを避けるために自身もクラッシュ。決勝ではタイヤ交換後にターン8でタイヤをロックさせてしまいエスケープへ直進し順位を大きく下げるハメに。トウの効果が予想以上に大きくオーバーテイクが難しいレースも災いし、なかなか順位を上げることができないまま8位でレースを終えた。

[アルファタウリ]
22 角田裕毅 7

予選Q3でのクラッシュと、赤旗中断後リスタートで2つポジションを落としたことを除けば、実り多い週末となっただろう。戦えるマシンで本来戦うべき位置で戦い、先輩ドライバーたちのレースの仕方も学べたはずだ。次戦以降にも継続できるかが肝心だ。

10 P.ガスリー 9
今季ベストの4位グリッドを手に入れ、PUの出力に問題を抱えた場面もありながら上位勢の脱落により自身初の3位フィニッシュ。アルファタウリは3年連続でポディウムをゲットしたことになるが、本来戦うべき位置にいればこういった波乱の展開で上位進出を今後も狙えそうだ。

[アルファロメオ]
7 K.ライコネン 6

チームメイトのジョビナッツィがここ最近目立ちがちだったが、荒れたレースでポイントを拾うあたりはさすが最年長といったところ。SC明けの36周目のターン6の加速で横に並びターン7でボッタスを抜いた場面も、一瞬の隙を見逃さなかったベテランの味といったところか。

99 A.ジョビナッツィ 5
予選最初のアタックでストロールに続きターン15の壁の餌食になった。ただ決勝スタート直後のジャンプアップはお見事。2周目にハードタイヤへ交換するギャンブルは途中まで膠着したレース展開で失敗に終わったが、中盤にはサインツを8周にわたり抑え続け、39周目には新品タイヤを活かしてボッタスをオーバーテイクするなど見せ場を作った。入賞まであと一歩まで迫ってみせた。

[ハース]
9 N.マゼピン 4

 FP1では最終盤にターン16で後ろが流れてクラッシュ。決勝では24周目にターン4でブレーキをロックさせてエスケープに逃れる場面も。そして最後にはチームメイトに危険な幅寄せをしてしまい、ミックと"叔父"ラルフが怒りを露わにした。両者の関係に遺恨を残さないかが心配だ。

47 M.シューマッハ 5
前回はマシンを壊しまくったが今回は一度も壊さず安定した週末に終わりそうだった。しかし最終周の最後の直線の途中でチームメイトから幅寄せされ、無線で激怒しながらチェッカー。何がともあれ13位でフィニッシュをしたことでチームランクも9位に浮上することができたのは良かった。

[ウィリアムズ]
63 G.ラッセル 4

FP3でPUにトラブルが発生したため予選の出走が難しいように思えたが、ストロールのクラッシュでセッションが赤旗中断となったことによって修復が間に合う幸運。ただ決勝でも赤旗中断後の再スタート時にギアボックストラブルが発生。トラブルに悩まされた週末となった。

6 N.ラティフィ 4
金曜日のFP2ではターン15でエスケープに逃げた後、コースに戻ろうとしたがPUが動かなくなり早々にマシンを降り走行時間を失った。レースでも2度目のSC中に全車ピットレーン通過のところを、エンジニアとのコミュニケーションミスでメインストレートを通過してしまうあってはいけないミス。レースタイムに30秒加算のペナルティを受けた。

レース結果

1. S.ペレス(レッドブル・ホンダ)
2. S.ベッテル(アストンマーティン)
3. P.ガスリー(アルファタウリ・ホンダ)
4. C.ルクレール(フェラーリ)
5. L.ノリス(マクラーレン)
6. F.アロンソ(アルピーヌ)
7. 角田裕毅(アルファタウリ・ホンダ)
8. C.サインツJr.(フェラーリ)
9. D.リカルド(マクラーレン)
10. K.ライコネン(アルファロメオ)
11. A.ジョビナッツィ(アルファロメオ)
12. V.ボッタス(メルセデスAMG)
13. M.シューマッハ(ハース)
14. N.マゼピン(ハース)
15. L.ハミルトン(メルセデスAMG)
16. N.ラティフィ(ウィリアムズ)
17. G.ラッセル(ウィリアムズ)
18. M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)
R. L.ストロール(アストンマーティン)
R. E.オコン(アルピーヌ)

画像:XPB Images

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