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あん馬上達の方法論⑤ 〜あん馬における集中について〜

落ち着いていること。
リラックスしていること。
頭がクリアであること。
演技のポイントが極小、シンプルであること。
ノリ、テンションがあること。

これらが重要なことだと考えています。

▪️落ち着きを得るメソッド
逆を言えば焦る、動きが早くなる、だと思います。
そうなっていることを自覚した際の改善ポイントは3つ。
①敢えて極端に動作をゆっくり行う時間を数秒つくる
②よくやる動作(靴紐を結ぶ、テーピングを貼り替える、または個人の癖のようなものなど)をゆっくり行う
③アップトレーニング前に「落ち着いていこう」などの心構えをしておく

▪️リラックスを得るメソッド
リラックスは、脱力に尽きます。無駄な力みが極力ないようにしましょう。

個人的には頭皮の毛穴や、眉間のシワ、顔の力が抜けると肩の力が抜けてきて、そうすると全身の脱力を行いやすいと感じていました。
リラックスを獲得する方法は主に2つからのアプローチがいいと考えます。
①呼吸
呼吸を吸う吐く1:2の呼吸、5秒吸って10秒吐くを最低でも4回。4回でも効かない場合は落ち着くまでそれを繰り返すこと。
②動作
手や足をプラプラする、姿勢を正しゆっくり歩くなど(また、わざと力んで数秒した後一気に脱力するという方法もあるようですが、試合前に力を使いたくないし、あまり知らないので使っていませんでした。試してみてしっくりくる人にはいいと思います)

▪️頭をクリアにするアイディア
演技にだけ意識が向けばいいのに雑念ばかり、考え事が多い、失敗したらどうしようなど、頭に浮かんでしまうことがあります。
むしろそれは私も含めて、大体の人間が経験することだと思います。
そこで、数個の実践してきたアイディアを何個か紹介したいと思います。
①一点を見つめて"ただただそこを見ることだけ"に集中してみる。
視線がぶれてきたり、違うことが頭に浮かぶことがあっても、"そこを見ることだけ"に集中していきます。そうするとしだいに出来るようになってきて、できているときには頭が少しスッキリしている状態を体験できると思います。
②先程紹介した呼吸時に"ただただ呼吸の数を数えることだけ"に意識を向けていくことを行います。これも①同様、数字以外のことが頭に浮かんでしまうことがありますが、それでも"数字のことだけ"に意識を向けていきます。それができてくると呼吸は落ち着いて、頭も少しクリアになっているはずです。

▪️ 演技の要点、ポイントが極小、シンプルであること。
練習の時からそれらを掴んでおくこと。掴んでおくとは「このポイントさえ抑えればできる」という腹にスッと落ちる納得感を作っておくということです。
そしてそれが極めてシンプルであることが重要です。ポン!とか、スッ、などのオノマトペでもいいし、言葉ではなく、感覚でこの位置に腕をおく、などでも良いです。
そしてその動きの自動化を目指します。
体を動かす通常の練習や、イメージでそのポイントをより強化していくことの先に自動化があると考えます。

▪️ノリ、テンションがあること
前述で落ち着くことと書きましたが、落ち着いているだけだと不安や心配事、恐怖に流されやすくなるという体感がありました。
逆に気持ちが上がっていて、テンションが高く、ノリが良い状態は、そのようなことが些細なことに思えてきて跳ね除けやすくなります。
どちらか一方では精細を欠くので、ここは中庸、間がベスト。


つまり"落ち着いていて気持ちが上がっている"という状態のことです。


その気持ちをあげるアイディアを数個ご紹介します(実践済み)
①アップテンポの音楽を聴く(タイミングは個人差があると思いますが、私は宿泊先出発前やその移動時のみ、アップトレーニング中に聴く選手もいますが、曲の途中でイヤホンをきらないといけない状況があったり、コーチと意思疎通しにくいのが嫌で、そのようにしていました)
②漫画みたいに気を纏うようなイメージをしてみたり、祭りの時のように心で掛け声をかけてみたりする(またこれは練習の時から行って、テンションが低い時でも自分の気持ちをあげる力を養っていました)

以上これらを、その時の自分の状態に合わせてやっていくことで、集中状態に入っていけると思います。

あん馬上達の方法論
〜あん馬における集中について〜


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