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久々の帰省だからこそ、親と介護について話しておきたい6つのこと聞くポイント

コロナ禍で迎える2回目の年末年始。感染者数がいったんの落ち着きを見せ、いよいよ今年は帰省できると荷造りに励んでいる方も多いと思います。

ようやく対面して話すことができる年末年始の帰省。そんな今こそ、親の介護について話してほしいことがあります。

ついつい、「まだ元気だから...」「また会えるから」と介護の話題は後回しにしてしまいがち。でも、いつか必ず訪れる親の介護。「まだ先」は大間違いで、そのときは突然訪れます。 

親と介護について話しておきたい6つのことを、具体的な聞き方とともにまとめてみました。直接顔を合わせて話すことができる今こそ、未来に向けた話をするきっかけにしてみてください。

1.緊急事態の時、頼れる人は誰なのか、その連絡先

「もしものことがあったとき、誰に連絡するといいかな?」

親御さんの突然の病気やケガ、子どもさんたちは付き添えないことがほとんどです。

「自宅で転んで足が痛いの。病院へ連れて行って」と言われても、新幹線や飛行機による移動が必要な遠距離介護ではすぐに駆けつけることもできません。

一人で病院へ行くことに不安があれば、誰かに受診付き添いをしてほしい、自分の代わりに実家の様子を見てきてほしくなります。

そこで、親のもしものときに頼れる人の連絡先を聞いておきましょう。日頃からお付き合いのある方には、帰省の際に一言「お世話になっています」とご挨拶をしておくと、もしものときに連絡しやすくなります。

頼れる人がいない場合、既に親御さんが介護認定を受けていれば、担当のケアマネージャーさんの連絡先を控えておきましょう。介護認定を受けていない場合は、地域の民生委員さんや介護保険外サービスの情報を確認してください。

2.介護が必要になったとき住みたい場所

「もし足腰が悪くなってきたとき、今の家だと家事やお風呂も不便で不安になるよね。家で住み続けることも、介護施設に入居することも選べるけど、気持ちを優先できるよう準備するから希望を聞かせてほしいな」

介護が必要になったとき、自宅にヘルパーさんたちに時々訪問してもらい介護を受けて生活するのか、24時間誰かに見守られていたいから介護施設に入所したいのか。それとも、子どもさんたちと一緒に住みたいのか。

介護施設を選ぶ場合、地元の施設が良いのか、それとも子どもたちの住まいの近くに引越ししても良いのかなど。施設に入るか、自宅で生活するか。お子さんにとっても、関心の高いテーマだと思います。

突然の介護で慌てないためにも、老後の親の希望、早い段階から聞いておくようにしましょう。

3.持病や既往歴

「この前、健康診断で血圧が高くってさ。検診の結果が心配な年齢になってきたよ。母さんは最近病院へ行ったりしてる?」

案外、親御さんの持病や既往歴を知らない人も多いのではないでしょうか?持病や既往歴を知ることで、体調を崩す原因が見えてきます

それに親御さんの既往歴を聞いておくと、受診付き添い時に看護師さんに既往歴やアレルギーについて聞かれても慌てずに対応できます。

4.誰に介護を頼みたいか

「コロナ禍だから移動に規制がかかって大変だよね。病院は県外からのお見舞いを断っているところもあるみたいだし。もし帰ってこれない場合、誰かにお手伝いをお願いしなくてはならない時がくると思うんだけど、どんな人に頼みたいかな?」

お子さんにどっぷり介護を依頼しないにしても、手続きや受診付き添いなどをしてほしいと思っている親御さんもいます。それぞれの心づもりもありますので、ご家族で話し合ってください。

5.介護費用捻出はどうするのか

「年金だけだと老後は不安だってニュースで聞くんだけど、介護や医療の費用は年金や預貯金から支払えそう?(もし足りなくなったら、どうやって支払うか次の手を考えてる?)」

介護は終わりが見えないものです。平均的な介護期間は、男性で9.79年、女性で12.93年と言われています。(厚生労働省「平成28年簡易生命表の概況」)

定期的な通院が必要と慣れば、予想以上に介護費用と医療費がかかることもあります。

親御さんの預貯金と年金だけで介護施設の利用ができるのか、ヘルパーさんを呼ぶことができるのか。不足する場合は不動産などを現金化したり、子どもさんが補填することができるのか。聞きづらいところですが、揉め事の理由になりやすいのがお金です。

大切な情報ですので、介護費用をどうやって捻出するかは確認しておきましょう。

6.生命保険の代理店の連絡先

「入院した時、病気になった時の治療のために生命保険入ってる? 入院中や介護施設に入所している最中に受け取り手続きをするのは大変だろうから、万一の時はどこに連絡したらいいかな?」

複数の生命保険に加入されている方も多いと聞きます。親御さんに病気や怪我など万が一の時、申請手続きを手伝う人が「保険」の存在を知らなかったら貰えるはずのお金がもらえずもったいないことにもなりかねません

もしものときに受け取るための保険ですから、契約先の保険代理店の連絡先を確認しておきましょう。

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でもでも。

頑固ものの親が、質問してもすべてを答えてくれそうにない。質問すると、財産を狙っているのではないかと勘違いされても困る・・・。と思う人も多いと思います。

実は私もその一人(笑)

田舎の実父は脳梗塞で倒れる前まで、何を質問しても「ピンピンコロリで死ぬったい」と、相手にもしてくれませんでした。私自身も危機感が無くて、親が突然倒れるとは想像していなかったんです。

でも、急に倒れて、手術をして、しばらく会話すらできない状態になるとは。

今でこそ、「コロナが蔓延していると県外から移動しづらいのよ。大事なことは今決めておこうよ。お父さんが望んだ生活を準備するために聞かせてよ。お父さんから何も聞かずに決めるのは私たちきょうだいは荷が重いから」と言えるようになったんです。

それでも親御さんに聞きづらいようであれば、「◯◯さん家には、ヘルパーさんが来ているみたいだよ」と共通のお宅の事例を持ち出したり、介護で奮闘している芸能人を事例に出すこともおすすめです。

突然、でもほぼ必ず訪れる親の介護。介護経験者の多くは、もっと早く聞いておけばよかった...と後悔の言葉を口にします。親の希望を叶えるためにも、自分の生活を守るためにも。

久々に帰省できる今こそ、話をしてみてくださいね。

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